2014年 10月 30日
甍(いらか)百五十四
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今年の9月16日、震度5弱の地震があった時に倒れた物たち

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これは今年の5月15日に撮った写真




10月29日、転倒す

昨日は前橋に所要があり、その足で実家を訪れた。
その帰り道に携帯電話が鳴った。
18時30分頃で次男からだった。
メールより先に電話をかけてくることはこれまでに有った無かったかというくらい珍しいことである。
さらに部活をしてきたにしては少々早い時間である。
ほんの少し嫌な予感がした。

電話に出ると案の定、「家に入れない」「何食べればいーの?」という雰囲気ではなかった。
何か只事ではないことが・・・と緊張が走ったが、その後の話を簡潔にまとめると、部活でハードル練習中に転倒して左手首を痛めたということだった・・・・ヘ(´_`。)
腫れはないが痛みが強いらしく、顧問の先生が病院へ連れて行ってくれるも、すでに病院は時間外の救急時間帯に突入しており、幾つかの病院をあたってみたがすぐに受診可能な病院がない。
途中で顧問の先生に電話を変わり、先生が詳細説明してくださって、自宅まで送ってくれるということだった。
部活といっても、昨日は市の陸上競技場で練習していたそうだ。

私が家に戻ると次男は階段に座り込んでいた。
顧問の先生があたってくれた病院に1つだけ整形外科の医師はいるが現在不在でいつ戻ってくるか分からないという病院があったということなので、そこに電話してみた。
看護師に状況や症状を説明すると「当病院に罹ったことはありますか?」と訊かれたので少々嫌な予感がしたが、先生に訊いてくるということだったので電話口で待っていた。
整形外科の先生は戻っていたようだ。
しかし「先生は他の患者を診ているところだし、明日でも大丈夫だと思います」と返答だった。
応急手当てにボルタレン湿布を貼って段ボールで添木し三角巾で吊ってやった。


10月300日、受診

今日は平日なので掛かりつけの整形外科を受診しようと思って診察券を見ると木曜日休診だった。
そこで学校に行く道沿いにあり、診察券を持っている総合病院に連れて行った。(最後に受診したのは2005年のことだけれども)
救急指定病院にもなっている病院である。
すぐに駐車場に駐車できてよかった~と思って受付に行くと、「今は整形外科やってないんですよ。整形外科の先生がいなくなっちゃったので昨年10月から完全に閉めているんです」
「えええええっーーーーーそうなんですかぁ」 (みんな研究医にでもなかったか、それとも・・)
ひどく驚いて病院を後にした。

そこで、その近くにある、昨日顧問の先生が最初に連れて行ってくれた富士重工業健康保険組合の病院へ向かった。
やはり救急指定病院である。
「どこの健康保険組合も不況にあえいでいるこのご時世に大病院を移転新築した。」とこちらの記事に書いたことがある。(ちょうどと言うかなんというか、市長と病院と暴力団の話が・・・)
富士重工業健康保険組合病院(太田記念病院)は「慶應義塾大学関連病院会」のメンバーである。
以前こちらに書いた横浜のみなとみらいにある「けいゆう病院」もメンバーだ。
「けいゆう」と平仮名表記したため分かり難くなったが、「けい」は慶應の「慶」ではなく、警察の「警」である。
神奈川県の警察病院であって、みなとみらいに移転するまでは「警友病院」という名称だった。
建設資金には、警察官・消防官からの拠出金、篤志家からの寄付のほかに、さらに天皇皇后両陛下並びに各宮様からも御下賜金を賜ったとある。

その「けいゆう病院」でのパソコン紛失事件の話題はこちらで触れた

富士重工業健康保険組合病院には新築移転してから初めて訪れたが、広々とした土地にゆうゆうと。
随分立派になっていた。


一見さんお断りの縁故受け入れが得意技

正面入り口を入ると、何台か設置されている再診機には行列が出来ていた。
それを横目に真っ直ぐ初診受付に進んだが手すきの職員がいなかったので、勝手知ったる他人の家とばかりに記入カウンターに設置されていた「初診診察申込書」を手に取った。

当院は他の医療機関等からの紹介に基づいて受診していただく地域の中核病院 です。紹介によらない初診につきましては、保険診療のほかに保険外併用療養費2,700円をお支払いただきます。


そのようなことが一番上に目立つように書かれていた。
知ってる知ってる。
1994年からベッド数が200床以上の病院は初診料に上乗せしてもいいことになったのだ。(特定療養費→選定医療費。加算金額は病院が決めてよいので様々。保険は効かず全額自己負担)
「大病院は3時間の3分診療」と皮肉られることが多々あったが、大病院には大病院なりの言い分があった。
「高度医療を担っている病院に風邪くらいで受診されちゃあ困るんだよ。うちに来たければ他病院からの紹介状を持ってきな」ということである。
200以上病院より1年早く特定機能病院制度がスタートし、厚生労働省に認定された病院が紹介制に移行したのである。この時に紹介外の初診には料金を上乗せしていいとされた。
特定機能病院認定には幾つか条件がある。ベッド数でいえば400床以上。
たとえば群馬大学付属病院ではほぼ予約制(一部予約なしでも可能な科がある。紹介状のない初診や大したことない救急診療には3,240円別途いただいております)。
(あの東京女子医大は特定機能病院認定を2回も取り消された過去があるらしい)
ともかく金払いの悪い貧しい庶民や金にならない患者はこれで大病院に近づかないだろう作戦である。
さらに言うと、大病院の権威を保つ作戦でもある。

しかしそこは2,700円にひるむ私ではなかった。
初診診察申込書にさらさらと記入を始めた。
すると、背後から男性の声が・・・。


お・こ・と・わ・り

「初診の説明を受けましたか?」
その人はこの辺りを仕切っている人物のようだった。(この辺りというのは病院の受付界隈です)
「いいえ」
ちっともまごまごしていなかったのに私が初診の説明を受けていないとよく分かったものだ。
そうか、この時間の病院には似つかわしくない制服姿の次男が目に付いたのだな。
「当院では初診の患者さんには最初にお話しをさせていただきます。どちらの科を受診されますか?」
「整形外科です」
「ああやっぱり」とも「紹介制ですのでご遠慮ください」とも言わなかったが、「まず看護師が話を聞いて受診できるかどうかを判断します」と私が書きかけた初診診察申込書を横取りし手にして、「こちらで5分ほどお待ちください」と向かい側の椅子まで連行案内された。
昨日の時間外に救急テレフォンサービスや救急指定病院一覧を紹介してくれたのはこの病院だったことを思い出した。
交通事故や災害での救急搬送というものもあるから、救急指定病院に整形外科の医師が常駐していないことには困るだろう。
そうかそれはそういう意味だったのか。
「昨日の時間外にも来たんですけど」と言ってみたが、「ああそうでしたか」とあっさりしたものだった。

「時間かかりそうだね」
「違う病院でもいいよ」
話はすぐにまとまった。
先ほどの男性を見つけ出し「時間がかかりそうなので他の整形外科を受診します」と告げて私達はまた新たなる旅路に向けて出発した。


(明日につづく)
(明日というのは朝以降、お昼以降かな、の事です)



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by yumimi61 | 2014-10-30 15:28


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