2014年 10月 31日
甍(いらか)百五十五
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節穴から覗くように手に取るように

あの人のことが分かった

言葉にするのは憚れるけど

誰にも忌憚されず生きていくことを

たぶんその人は望んでいたはずだから

月も日も無い世界は残酷で冷徹だけれども

まだ闇と星があるさと憂いと欣喜を湛える

横並びの人生を嫌いつつ電光に強く憧れた

秋冬の時を迎えて黄泉を思えば

あの空に書くのは祈り

  






安住の地

次に向かった病院も学校までの道にある病院だった。
怪我をした当日、私に電話をくれた時に顧問の先生はこの病院の駐車場にいると言っていた。
この病院にも連れてきてくれたということである。
普段は19時まで診療しているが、残念ながら水曜日午後は休診だったのだ。
週の真ん中の水曜日木曜日あたりは休診や午後休診をとっている病院が多い。(土曜日診療を行っているため)

健康保険証を握りしめて院内に入り、受付で迷わず提示したら「交通事故による怪我ではありませんか?」と訊かれた。
おおおおー整形外科の定例句、まさしくここは整形外科。
交通事故ではないのでそれ以上の会話は弾まなかったが、交通事故の場合には「交通事故では健康保険が使えません」と案内されるかもしれない。
でも本当は使えます(小声)。ただ病院もボランティアではありませんので何卒よろしく。

表の看板にはスポーツメディカルとも書いてあったが、平日の昼間にスポーツマンらしき人はいなくて、ご高齢の人が多かった。
待合室の大型テレビジョンは国会中継を放映していた。
大病院の待合室をはじめ大抵どこでも無難なところで情報番組の事が多いが、国会中継とはなかなか渋い選択である。
私が国会中継を見るのはいつかの銀行(侍ジャパンが3連覇ならなかった時)以来のことかもしれない。
診察室には直に呼ばれて、待ってましたのレントゲンコースになった。(長い道のりだったね、涙)


日々が大切

レントゲン写真を見ると、前腕の2本の骨(橈骨と尺骨)の1本に横や斜めではなく縦に少し線が入っていた。
手首の関節部分より若干上である。
「ひびですか?」と私が訊くと、「うーん、そうだねぇ」と先生。
先生は次男に「がっちり固定するか?」と尋ねたが次男が希望しなかったので様子をみることにした。
「2週間くらい経ってから見ると、この辺が盛り上がってきて、ああやっぱりひび(骨折)だったねって分かるかもしれないからね」
先生は仮骨のことを言っていたのだと思う。
仮骨とは骨折の修復(骨の再生)過程で発生する仮補修期の骨のこと。
非可逆性の人間にあって骨は可逆性を持っている。言い方を変えれば、再生するのである。その再生を担っているのが線維芽細胞である。
手術でもしないかぎり、人はその修復再生を待つしかないのである。
骨がずれてしまっている場合には整復が必要だが、ひび(亀裂骨折や不全骨折)程度ならばその必要もない。
横や斜めでなく縦であれば尚更ずれの心配は少ない。
無茶をせずに固定や安静・運動制限など適切に対応すれば放って置いても修復する。捻挫も同じ。

次男はアイシングに治療に回された。


高かったのは私も同じです

待合室で待っていた私を「すみません、ちょっとまたいいですか」と看護師が呼びに来た。
診察室に行くと、「MRIが空いているからMRIを撮りましょう。そしたら一発で分かりますから」と先生。
M・・R・・I・・・。

手術も薬も頻繁の通院も必要としない骨折患者はお金にならない。
個人病院の医師は経営者の顔を持つことも忘れてはいけない。
「このままもう2度と君には会えないかもしれない・・」
先生はふと我に返ったんだと思う。
MRIがお高いことは知っているが、私だってここで駄々をこねるわけにはいかない。

アイシングを始めていた次男は中断してMRIに回された。
MRIは少々時間もかかるので大病院ならば予約が必要な検査。
私が説明され手渡されたiPadの同意書に記入している間に次男はすでに撮影室の中へ消えていた。


私は慣れてます

撮影室の入口の上に細長いパネルのようなものがあった。
近づいて見たわけではないので素材は確認できなかったが紙という感じでなさそうだった。
「画像診断なんとか」とか「MRIを用いたなんとか」とか論文のタイトルのようなものが書かれていた。
その下には病院名と同じ姓の氏名と、共同研究者だろうかそれよりやや小さい字で3名くらいの氏名があった。
やはり画像診断が売りなんだなぁと思って眺めていた。

さてそのMRIの結果。
「うーんちょっと分かり難いね。動いちゃったかな。黒い線が入るはずなんだけどねぇ」 (・・やはり少し動いたみたいです・・)
素人目にも画像が少しぶれているような感じがしなくもなかった。
あれこれ位置を変えてみる先生。
「この辺りが少し傷んでいるところかもしれないね」と指し示してみる先生。
再び角度や位置を動かしてみる先生。
「まあ大丈夫でしょう」と言う先生。
次男は再びアイシング治療に回された。

きいちときいと

次男がMRIとアイシング治療を受けている間、私はずっと待ち時間になった。
おかげで国会中継を午前の部終了まで見届けてしまった。
「直ちに影響はありません」の枝野議員、スキャンダラスな細野議員、初見の小川議員、以上3名の民主党議員が質疑に立っていた。
面白かったのは細野議員が「アメリカは公的年金を全て債権でやっている」と言ったら、塩崎厚生労働大臣と宮澤経済産業相がむきになって否定ジェスチャーを見せていたこと。
でもそれよりももっと面白かったことがあった。

待合室は来た時よりも人が増えていた。
ご年配の方々は朝が早いと言うけれども意外にゆっくりめスタートなんだろうか?
その中に威風堂々とした男性がいた。
診察に呼ばれた際にも大きな声ではっきりと返事して一際存在感を放っており、かつては中小企業の経営者だったというような雰囲気を醸し出していた。

「ああ、きいちの甥っ子だな」
国会中継を見ていたその男性が発した言葉である。
え?きいち?
テレビに目をやると宮澤経済産業相がいた。
そうか宮澤洋一経済産業相は宮澤元総理の親戚筋なのかぁ。
え・・・・み・や・ざ・わ・・?
ああー!この間話題になっていたSMバーの人はこの人だったのか。どおりでどっかで見たことがあるような顔だと思った。

スバル町で「きいちの甥っ子」と言うくらいだから何かご縁でもあるのかしらと思い調べてみた。(土地柄よ?)
宮澤洋一
東京生まれの東京育ちで選挙区が広島。
奥様が元日本航空社長の柳田誠二郎の孫娘とある。
柳田誠二郎は栃木県足利市出身で生家は生糸商だったらしい。帝国大学→日銀副総裁→日本航空社長。

ついでなのでかつての総理大臣の関係性を考えてみた。当然二世議員たちにも何らかの影響を及ぼしているだろう。(右3人は群馬県)

安倍晋太郎・宮澤喜一・細川・小泉純一郎・・・・・・竹下・森・小渕恵三・・・・・・・中曽根康弘・・福田赳夫
    ←=================(山本一太)-------------


安倍晋太郎  東京帝国大学・毎日新聞
宮澤喜一  東京帝国大学・大蔵省
細川    上智大学・朝日新聞
小泉純一郎  慶應義塾大学・福田赳夫家入門?

竹下  早稲田大学・軍隊→代用教員
森  早稲田大学・産経新聞(配属先が日本工業新聞)
小渕恵三  早稲田大学・父が亡くなったために即議員

中曽根康弘  東京帝国大学・海軍→内務省
福田赳夫  東京帝国大学・大蔵省

山本一太  中央大学・朝日新聞(短期)→外務省所管の国際協力事業団(JICA)・・国連に出向?



敬遠という言葉なんて知らなかったよね

今回の受診の診療報酬点数は2,290点だった。
×10円で診療費(金額)になる。22,900円。
無保険だと全額自己負担なので22,900円支払わなければならない。
健康保険の保険診療は被保険者(本人)と被扶養者(家族)ともに3割負担。(乳幼児と高齢者2割~1割)
よって 22,900×0.3=6,870円 でした。

2,290点のうち、画像診断が1,938点。
画像診断のうちMRI関連が1,490点なので、およそ4,500円はMRIの費用ということになる。
MRI撮影の診療点数は磁場強度が高い方が高くなる。
この病院のMRIは磁場強度が1.5テスラ以下・920点と記されていたが、これが1.5以上になると1,330点(13,300円)で、3以上になると1,600点(16,000円)。

10月28日にちょうど京大附属病院の手術室への高磁場MRI導入記事が出ていた
これは手術室の話であって、3テスラの機器も診断用にはもうかなり導入されている。もちろん大病院中心だけれども。
研究用にはもっと高磁場の機器があるらしい。






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by yumimi61 | 2014-10-31 10:15


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