2017年 09月 19日
日本国憲法の秘密-561- (加計学園問題について)
本日2本目!

看護系も例外ではないが、看護系に限らず大学生の学力が低下していることは多くの関係者が認識していることで周知の事実である。
国立大の医療技術短期大学部が目指した看護職の地位向上は大学進学率の上昇に伴うことはなく、むしろ逆行しつつある。


HUFFPOST 2014年09月17日
更なる看護大学の新設を!少子化に逆行して高まる大卒看護師人気
森亘平 医大生


静岡県焼津市出身。平成21年3月、静岡大学教育学部附属島田中学校卒業。同年4月、静岡県立静岡高等学校入学。平成24年3月、静岡県立静岡高等学校卒業。同年4月、国立大学法人浜松医科大学入学平成26年現在、医学部医学科2年生。

浜松医科大も国立であるが医科単科大学として設立されており、前述の医療技術短期大学部は存在しない大学であったが、静岡県出身の学部長が推進していた群馬大学医療技術短期大学部の4年制化より2年早い1995年に4年制看護科が設置されている。

現代の日本における少子化の余波は教育界に大きく影響しています。8月25日には大学受験予備校の代々木ゼミナールが全国27か所の校舎のうち実に7割にあたる20か所を閉鎖し、全国模試も廃止することが発表されました。これは必然であるのかもしれません。日本私立学校振興・共済事業団によると今春の大学入試の結果、定員割れが起きている私立大学は全私立大学中46%にも上ることが分かりました。そのような状況で看護大学の状況は異端です。志願者数が少子化に逆らって増加しているにも関わらず、養成体制が追いついていないのです。看護師不足による現場の需要、さらには看護師になりたいという学生からの要望、ともに確実なものであることから、より多くの看護大学の設立が必要だと思います。

大学の看護科志望者に比べて定員数がまだまだ少ないというレポートである。
私立と国公立を併願している学生数によってダブつきはあるだろうが、それにしても志願者に対する定員のギャップは大きいと述べている。
この図は結構インパクトがあって、大学や法人がその気になってもおかしくないかも。
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しかし本当にこんなに私立大学を志願する者(願書を出したものということですよね?)がいるのだろうか。
私立大学が水増し報告しているということはないのだろうか?
国公立・私立合わせて8万5000人ほどが看護学科を志願しているが、定員外となった(私立看護大学を不合格となった)数万人はどこに流れているのだろう?)
専門学校に行くのだろうか?それとも進学せず働きもせず?


1991年の大学設置基準が緩和され大学が増加し進学率も上昇する前の1990年の18歳人口は200万人くらい。
戦後上昇を続けた18歳人口は1992年の205万人をピークに減少に転じ、2009年頃から今日に至るまで120万人程度で推移している。

1990年の全国の18歳人口は200万人くらい。
・大学進学率は約25%なので、大学進学者は50万人。

2009~現在までの全国の18歳人口は120万人くらい。
・大学進学率が約50%なので、大学進学者は60万人。
・短大と専門学校進学者が23万人くらい。
・就職者が21万人。
・それ以外の高校卒業者が10万人
・高校に進学していなかったり中退した者が6.5万人。

大学進学者はおよそ10万人ほど増えた。
そのうち看護学科が2万人近くを占める。増加の5分の1(20%)は看護科が担っている。
他の保健福祉系を含めればもっと多くなることは確か。
残りはハイカラな大学や学部学科だったりするわけだが(それだけではないですね)、上記にあるように既存の私大含めて私大の半数近くは定員を割れているそうだ。

前にも書いたが、看護系大学がかなり増加しているが、実は看護系専門学校も減っておらず、むしろ増加しているくらいである。
看護師を養成するならば専門学校でもよいわけだが、医学部や薬学部に比べて偏差値が看護学部の偏差値は低いと述べながら(ここがセールスポイント?)、医学生が4年制看護大学にこだわる理由は何だろうか。
レベル低下が叫ばれているにもかかわらず、医学生がどうして更なる看護大学設立を推奨できるのだろう。(専門学校卒よりは大卒のほうが聞こえがいいだろ?)



医学部(医師国家試験受験資格)が6年制というのはよく知られていると思うが、戦時中など需要が高まった時には3年制や4年制で養成していた時期もある。

獣医学部(国家試験受験資格)もかつては4年制だった。
1978年に国家試験受験資格が大学院修士課程修了に引き上げられた(実質6年)。
1984年から獣医学部(獣医師国家試験受験資格)も6年制一貫教育となった。

薬学部もかつては4年制だった。
2006年から4年制と6年制の2つの過程が設置された。
新4年制過程は薬学研究者の養成が目的で薬剤師として働くことを最初から目的にしていない。薬剤師の国家試験受験資格が得られない。学位は学士(薬科学)。
6年制は薬剤師養成が目的である。学位は学士(薬学)。
6年制課程を有する薬学部をもつ大学は、薬学実務実習に必要な施設を確保する義務を有する(大学設置基準第39条の2)。
上位国立大学では研究者養成がメインとなっているそうだ。
国公立大学の6年制課程が約700名、4年制課程が約1,500名、一方、私立大学では6年制課程が約10,000名、4年制課程が約500名となっている。
薬学部には私立大学も多く、偏差値だけに拘ればピンキリである。
現代の研究職は学位が非常に重要となっているので4年制でも大学院に進む必要があると考えられる。実質6年(でも国家試験受験資格は得られない)。
かつて医療技術短期大学部の臨床検査技術学科(3年制)から企業の研究職に就職した人が結構いたけれど、昨今は長く大学にいないとダメな感じ。

制度改正で30校近くが薬学部を新設したが、薬剤師も過剰気味らしい。
離職率が高くない仕事は基本そんなに不足することはない。
足りないのはドラッグストアやテナント薬局の薬剤師だけでは?(「薬剤師不在のため」とロープはったり覆いをしたりしているお店を見たことはありませんか?あれが薬剤師が確保しきれていないからなんですね)


加計学園の獣医学部は研究を目的としているらしいから、薬学部と同じで制度変更による4年制導入(国家試験を受けない人達養成)を見据えているのでは?



薬学部のある大学(★は 6年制課程と4年制課程を併設する大学、無印は6年制のみ)
<国立>
北海道大学★
東北大学★
千葉大学★
東京大学★
富山大学★
金沢大学(医薬保健学域薬学類)★
京都大学★
大阪大学★
岡山大学★
広島大学★
徳島大学★
九州大学★
長崎大学★
熊本大学★

<公立>
静岡県立大学★
名古屋市立大学★
岐阜薬科大学★

<私立>
北海道医療大学
北海道薬科大学
青森大学
岩手医科大学
東北医科薬科大学★
奥羽大学
いわき明星大学
国際医療福祉大学
高崎健康福祉大学
城西大学★
日本薬科大学★
東邦大学
東京理科大学★
日本大学
千葉科学大学★
城西国際大学
帝京平成大学
東京薬科大学
明治薬科大学★
昭和大学
昭和薬科大学
星薬科大学★
慶應義塾大学★
北里大学★
武蔵野大学
帝京大学
横浜薬科大学★
新潟薬科大学
北陸大学
名城大学
愛知学院大学
金城学院大学
鈴鹿医療科学大学
京都薬科大学
同志社女子大学
立命館大学★
大阪薬科大学★
近畿大学★
摂南大学
大阪大谷大学
神戸薬科大学
武庫川女子大学★
神戸学院大学
兵庫医療大学
姫路獨協大学
広島国際大学
安田女子大学
福山大学
就実大学
徳島文理大学
徳島文理大学(香川薬学部)
松山大学
福岡大学
第一薬科大学
長崎国際大学
九州保健福祉大学★
崇城大学

獣医学部のある大学
<国立>
帯広畜産大学(畜産学部共同獣医学課程。2012年度から北海道大学との共同教育課程に改組):単年度定員40名
北海道大学(獣医学部共同獣医学課程。2012年度から帯広畜産大学との共同教育課程に改組):同40名
岩手大学(農学部共同獣医学科。獣医学科を2012年度から東京農工大学との共同学科に改組):同30名
東京農工大学(農学部共同獣医学科。獣医学科を2012年度から岩手大学との共同学科に改組):同35名
東京大学(農学部獣医学専修):同30名
岐阜大学(応用生物科学部獣医学課程。獣医学課程を2013年度から鳥取大学との共同学科に改組):同30名
鳥取大学(農学部獣医学科。獣医学科を2013年度から岐阜大学との共同学科に改組):同35名
山口大学(共同獣医学部。農学部獣医学科を2012年度から鹿児島大学との共同学部に改組):同30名
鹿児島大学(共同獣医学部。農学部獣医学科を2013年度から山口大学との共同学部に改組):同30名
宮崎大学(農学部獣医学科):同30名

<公立>
大阪府立大学(生命環境科学部獣医学科):同40名

<私立>
酪農学園大学(獣医学群獣医学類):同120名
北里大学(獣医学部獣医学科、2007年度より獣医畜産学部獣医学科から名称変更、十和田キャンパス):同120名
麻布大学(獣医学部獣医学科):同120名
日本大学(生物資源科学部獣医学科、1996年に農獣医学部獣医学科から名称変更):同120名
日本獣医生命科学大学(獣医学部獣医学科、2006年度より日本獣医畜産大学から名称変更):同80名

※国公立獣医学部を見てもらうと分かるように、多くの大学が共同学部に移行している。共同教育課程制度が2009年に導入されたのだ。
複数の大学がそれぞれの施設や教員を提供し合うというもの。
要するに教員その他のレベルや専門性・経験値が落ちている、実習など含め教育や獣医師養成環境が悪化しているということだと思う。
実績ある既存の獣医学部がこの状態なので、新設私大を認可するのは疑問。












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by yumimi61 | 2017-09-19 17:37


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