2017年 10月 22日
日本国憲法の秘密-600- (加計学園問題について)
2012年12月 安倍内閣誕生(再登板)

2013年9月 国家戦略特区第1次指定地域のヒアリング
2013年12月 国家戦略特別区域法施行
2014年1月7日 国家戦略特区 第1回諮問会議
2014年1月28日 STAP細胞論文が学術誌ネイチャーに掲載されると報道される
 ⇒小保方フィーバー(小保方は早稲田大学出身)と不正疑惑騒動が巻き起こる

2014年3月28日 国家戦略特区 第4回諮問会議 ※この会議で1次指定区域案が提示された

2014年4月1日 木曽功が内閣官房参与に就任
2014年5月1日 国家戦略特区 第1次区域指定 

2014年7月2日 STAP細胞論文著者らが論文を撤回
2014年8月5日 STAP細胞論文著者の1人である笹井芳樹が自殺
2014年12月19日 理研がSTAP現象は確認できなかったとして実験打ち切った。
 →最終的にES細胞の混入だったと誤魔化した 


2015年6月4日 今治市が国家戦略特区に申請(加計学園による獣医学部新設を提案)
2015年6月末~7月 文科省が早稲田大学に職員の受け入れ打診、調整
2015年6月30日 「日本再興戦略 2015」が閣議決定される
2015年8月4日 文科省高等教育局長・吉田大輔が退職
2015年8月6日 元文科省高等教育局長・吉田大輔と早稲田大学が面談
2015年8月6日 内閣府が今治市の大学建設用地を視察
2015年10月 元文科省高等教育局長・吉田大輔が早稲田大学に再就職
2015年12月15日 国家戦略特区諮問会議(第18回)・・3次指定区域案提示 
2016年1月29日 国家戦略特区3次区域指定(決定)

2016年3月24日 京都府・京都産業大学が提案申請

2016年4月  木曽功が学校法人加計学園理事と千葉科学大学学長に就任
2016年5月~10月 政府の第三者機関・再就職等監視委員会が文科省の再就職斡旋を調査
2016年6月2日 「日本再興戦略改訂2016」閣議決定・・獣医学という言葉は含まれていない
2016年8月3日 内閣改造(地方創生と規制改革の大臣の一体化)
2016年8月末 木曽は文科省の後輩であり当時トップだった前川事務次官に面会
2016年9月2日 「規制改革推進会議」設立閣議決定(国家戦略特区WGメンバー2名が委員に)
2016年9月9日 国家戦略特区諮問会議(第23回)
2016年9月16日 国家戦略特区ワーキンググループヒアリング(文科省と農水省に対して)
2016年9月21日 今治市分科会(第1回)・・加戸守行が事業者代表として出席
2016年9月27日 安倍首相と松野文科省大臣と前川事務次官が面会。
2016年9月30日 国家戦略特区合同区域会議(東京圏、福岡市・北九州市、広島県・今治市)
2016年10月4日 国家戦略特区諮問会議(第24回)

2016年10月17日 ワーキンググループヒアリング(京都府・京都産業大学に対して)
2016年11月9日 国家戦略特区諮問会議(第25回)・・獣医学部設置を決定

2017年1月4日 内閣府・文科省による共同告示
2017年1月4日~1月11日 広島県・愛媛県今治市区域での国家戦略特別区域会議の構成員(特定事業を実施すると見込まれる者)の公募
2017年1月12日 今治市分科会(第2回)
2017年1月12日~1月17日 広島県・愛媛県今治市での国家戦略特別区域法第8条第3項及び第4項に基づく公表及び申出受付


2017年1月20日 国家戦略特区諮問会議にて広島県・今治市の区域計画が認定される
 ⇒法を誤魔化し告示の1校だけも忘れて、加計学園の獣医学部新設が決まったことになった。

2017年1月20日 文科省の組織的天下りを再就職等監視委員会が公表した
 ⇒文科省の前川事務次官が同日付で引責辞任。


法的にも制度的にも告示的にも問題をクリアしていないが、世間を欺き加計学園の獣医学部新設が決定したその日、国家公務員の天下りを規制する政府の第三者機関・再就職等監視委員会が文部科学省組織的に再就職を斡旋する仕組みを構築していたとの報告書を発表した。


文科省の天下りの背景には「天下りしたい」という職員の欲があるのはもちろんであるが、組織的な天下りを可能にしているのは「文科省OBにぜひとも来てもらいたい」という大学側の欲求である。
何故文科省OBに来てもらいたいかと言えば、文科省とコネクションが出来るからだ。
学部の新設や補助金に便宜を図ってもらい有利に事を勧めたいという大学側の思惑があるから。
文科省の持っている権利が大学側にとっては美味しいわけである。
特に近年は補助金決定の恩恵に与りたいという思惑が大きかったようである。

旧文部省入省組である清水潔、金森越哉、山中伸一、板東久美子などが文部科学事務次官・文部科学審議官・高等教育局長を務めていたとき、学生数などを基準として配賦される補助金とは異なる大学補助金が、2012年の「グローバル人材育成推進事業(20億円)」を端緒に次々と予算化された。
下村博文が文部科学大臣のときの2014年には「スーパーグローバル大学創成支援事業(77億円)」が加わり、さらにAKB48を使ったコマーシャルメッセージで、一般にも知られた「トビタテ!留学JAPAN事業」が、大学経由での奨学金申請となった。
また、世界からの留学生受け入れに伴う、大学への助成予算も省庁横断(オールジャパン)の取り組み強化で拡大されるなど、文部科学省の大学に対する決定権限が増していた。
これに厚生労働省の「教育訓練給付制度」の予算枠で運用される「職業実践力育成プログラム」が加わった。



文科省の混迷はやはり大学設置基準を緩和し、子供が増えていないのに大学が増加したことが大きな原因となっている。

大学の学士号の種類が、2007年の時点で従前の29種類から580種類へと大幅に増加した事態を受け、高等教育局は学士号の種類について一定のルール化を図る方針である旨の見解を示したが、何ら措置を講じなかったため、2012年の時点では700種類を超すまでになった
しかし、その後も措置を講じることはなく、文部科学省の依頼に答申するという形で2014年9月に、日本学術会議が「(学士の)内容が不明確で国際的にも通用しない」とする報告書を提出することとなった


日本学術会議の「国際的にも通用しない」との報告、それも間違いではないが、一方で「博士号」の学位を持っているということだけで通用してしまう事例も多々ある。
偏差値BF~30くらいの大学だって大学院があり学位を出す資格を持っていれば学位を授与できるのだ。その学位は論文1つで取れたりする。その論文の審査は甘々でろくろく読んでいなかったりする。種類も中味も関係ない。国内でも国際的にも学位(博士号)があればよいという世界がある。


高等教育の制度設計に一貫性や整合性がなく統制もとれていないため、学位・資格の授与や生涯学習政策なども絡んで制度的な混乱が看過できない状況にあり、加えて雇用のミスマッチやニート増大の元凶のひとつにもなり始めているといった報告が多方面からなされている
詳細は「薬学部」、「看護学部」、「専門職学位」、「経営学修士」、「法科大学院」、「公共政策大学院」、「臨床心理士」、および「専門職大学院」を参照
医療制度と連動しない薬学部6年制への移行は当初から批判にさらされた。また、社会科学系では修士号ばかりか当該分野の学士号さえ持たずに教職に就く者が少なくない中で、看護学系博士号の大量増員(年500人ペース)についても、看護教育の質をかえって低下させるのではないかと懸念する声があがった。博士号取得者の比率を主要国なみに引き上げるとする施策を看護学系で吸収しようとの文部科学省の方針に基づくが、博士号取得者の比率が低いのは人文科学・社会科学・理学分野である)。


懸念は現実的なものとなっている。
繰り返しになるがどんなレベルの大学だって大学院があり学位を出す資格があれば学位を授与できるのだ。学位なんて学校のさじ加減1つで出せる。
国家資格が必要な専門職の場合でも、国家資格より博士号のほうが遥かに箔がついてしまったため、国家資格や実務経験のない博士が誕生し、それらが教員になったり国際人になったりするのだ。国家資格取得者にランクがないように博士号にもランクはない。


・2015年(平成27年)3月の教育再生実行会議の第6次提言を受けて、「職業実践力育成プログラム(BP)認定制度」を設けた。厚生労働省との連携で、専門職学位や公的資格の取得を目指す課程ではなくとも、相応の「履修証明」であればこれに認定し、教育訓練給付制度の対象として、厚労省から年最大48万円の受給を可能とした


・2014年度に開催されていた「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議」で、大学を学術機関と職業訓練機関に分けようとする素案が波紋を呼んだが、2015年度に入った5月7日に、別途「第1回実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する特別部会」が召集された。文部科学省主導の下、官邸に設けられた産業競争力会議の6月4日の会議がこれを追認する形で、同会議議長の首相自らが大学の職業訓練機関化の方針をプレス発表した。なお、「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する特別部会」は生涯学習政策局との共管であり、文部科学審議官の前川喜平が統括している。


高専と何が違うのか?
いまいち何を意味し意図しているのか分からないが、薬学部の4年制(研究者・学術)と6年制(国家資格取得を目指す者)の区別を他の学部にも適用していこうということだろうか?
実践的な職業教育と生涯学習との関係はどこに?



日本の教育はハチャメチャ。世界の教育がどうかはよく分からないけれど大差はないのかも。
国際的に教育の混乱は、啓蒙主義に始まったと思う。
啓蒙思想の発祥はイギリス。これは宗教改革同様に対カトリック(教会)的な要素が大きい。
理性によって身を律しているのではなく、非理性いわゆる洗脳状態で権威に身を委ねている、その状態から脱しようという思想である。
政治的に最も影響力を持ったのがフランスの啓蒙思想。フランス革命(市民革命)へと繋がり、やがてアメリカに渡る。
教育とはもともとは思想や倫理を植え付けるものだった。教会や寺子屋が果たしてきた役目のようなこと。現代でいえば道徳。見方を変えると権威的。
啓蒙主義は伝統や権威を批判して、民衆を無知から目覚めさせることを目標とした。道徳以外の目覚めを喚起させた。
言葉や数字や科学や社会などを多くの事柄を全ての民衆が須らく学ぶべきとし、それはいつからか国民に課せられる義務となっていく。
学びたい欲求や知りたい欲求は抑えられ、黙っていても与えられ正解を植え付けられていく。洗脳から脱しようと始まった啓蒙思想は、いつしか別の洗脳に導かれることになる。
道徳を捨てた教育を受ける義務はやがて教育を受ける権利に変貌し、権威を得る手段に変わっていった。
どの世界にも「権威」対「民衆」という構図があって、どっちの言い分もそれなりに正しかったりするが、それがその範囲には収まらないで腐敗し暴走を始めてしまう。
それを止める術があるのかも分からないが、続いていくためには行ったり来たりを繰り返すしかないということだろうか。



文科省の組織的天下りが発覚するきっかけとなったのは、とある人物の天下りだった。
早稲田大学政治経済学術院並びに大学総合研究センター所属の吉田大輔教授である。元文科省高等教育局長であった。
吉田は京都大学法学部卒。
2015年6月末、文部科学省人事課から早稲田大学人事課に、吉田高等教育局長の受け入れを打診。7月に調整。
吉田元局長が文科省を退職したのは8月4日で、8月6日に早稲田大学と面談。
吉田大輔は大学側の手続きを経て2015年10月からの採用となったが、その前の9月に文科省は文科省の関与の隠ぺいを早稲田大学に指示。
2016年5月~10月の再就職等監視委員会の調査でも口裏合わせの虚偽回答を繰り返したが、結局2017年1月天下り問題報告書が発表される。
吉田は大学を依願退職したそう。

文科省天下りの構図:毎日新聞
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政府の第三者機関・再就職等監視委員会が吉田の再就職に目を付けたのは退職から再就職までの期間の短さからだったという。
というか、長ければ別に問題にならないんでしょ?在職中の求職活動が問題なわけで。利害関係のある大学と。

退職後2か月未満に学校法人に再就職した同省元職員は2011年からの5年間で、元局長を含め42人。このうち、退職翌日に再就職したのは14人。
政府の第三者機関・再就職等監視委員会はもっと早くに目を付けて発見するべきだったと思うけれども、加計学園獣医学部新設を含む区域計画の認定日と同じ日という何とも絶妙なタイミングでの発表でしたね。
時期を狙ってたのかな。「これは使える」と思って。
確かにこんなのが出てきてしまえば、文科省はもう内閣府に対しても偉そうな態度も出来なくなりますわね。






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by yumimi61 | 2017-10-22 17:25


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