2007年 08月 14日
音色
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その足が地に刻む音は
 








「宿題がやばいよ~」
先日サッカー仲間と地元のお祭りに行ってきた息子は、まわりの友達がほとんど宿題を終えていることを知って焦っている様子。
31日までが夏休みなのだが、登校日の20日には全ての宿題を提出しなければならない。
息子はまだ完成しているものがひとつもないらしい・・。


「ほらね、だから言ったでしょ」
夏休みの初めに予定表なんか作っていたので、きっと三日坊主だよと言った私に今年こそはそんなことないと宣言した息子だったのだ。
もうこうなることは手に取るようにわかる。だって自分もそうだったから。
始業式に前の晩に泣きそうな気持ちで宿題をやって、来年こそは早く終わらせる!と心に決めるのだが、結局その決意が実を結ぶことはなかった気がする。
そればかりか知恵熱をだして始業式そうそう欠席し、先生から直々「休み中の健康管理がなっていません」なんて手紙をもらったことさえあるくらいなのだ。


「なんで宿題なんかあるわけ~~~。日本ってヤダよな。アメリカなんて2ヶ月も休みがあって宿題もないんだってよ」
ほんといいよなアメリカはとか言っちゃって、兄弟で盛り上がっている。
そんな暇あったらさっさと手をつけたらいいと思うのだが、そんことを言える子供時代を自分も過ごしてないことに気づいたので言わない。
夏休みにできることは宿題だけじゃない、宿題なんて・・ と言ってあげたいぐらいだが、それも言えない・・。


「感想文は『はだしのゲン』で書こうと思ってるんだ」
はだしのゲンはよく覚えてる。やはり小学生のときだった。
クラスの男の子に薦められて、夏休みに学校の図書室で読んだのだけれど、かなり衝撃だった。
生々しかったのだ、そこに描かれていた戦争が。
何年に戦争が始まり終わりましたということや、原爆で何万人の人が死にましたということでは伝わってこなかったものが
そこには描かれていたような気がした。

だけど『はだしのゲン』って漫画だよね?感想文ってそれでもいいの・・・?
「えーダメなのかな、もうまとめのほうの文は考えてあるのに」
読んでもいないうちにまとめの文まで考えてあるらしい。それっていったい・・。
でもまぁ感想文は所詮そんなものなのかも。


「僕は日本が嫌いです。日本の文化や人は好きだけど、日本っていう国や政府は嫌いです。これがまとめの書き出し、どうこれ?」
どうって言われてもね・・・。
あんまり難しい感想を聞くので、「日本が嫌いってほんとにそう思ってるの?日本が嫌いな理由は夏休みが短くて宿題があるからです」じゃないの?と返せば、「それって感想文じゃなくて作文でしょ」って言われる始末・・。
読んでないあなたに言われたくないと思うのだが、自分の知識の曖昧さや無責任さに愕然ともする。
いざそれらしきことを伝えたいと思っても言葉がでない。

「国」というけれど、国の中にあるのは結局一人ひとりの個人で、国はひとつの観念にすぎないともいえる。
消えた年金問題について、国が責任を持って解決すべきだという政治家がいた。
だけど国っていったって個人が支払う税金が使われるわけだから担わされるのは国民、
国=国民なのにそのことに気づいていないようにも見えた。
国を作っているのは個人なのだ。
個人はかぎりなく非力だ。それでもやはり、国を作っていくのは個人なのだと思う。
私達は都合が悪くなると「国」のせいにし、国は「国民」に押し付ける。
知ることも、考えることもしないで。


「ボールばかり追ってたんじゃダメなんだよ」サッカーの試合中によく子供達がコーチに言われている言葉だ。
チームの一人ひとりが考えて動かないサッカーは勝てない、通用しない。
「人を見ろ、スペースを見ろ、待ってないで自分で動け、考えろ」 (これも引用)

考えます・・。

読まないうちに書いたまとめの感想なんか人に聞いてないで、読んで考えなさい。

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by yumimi61 | 2007-08-14 14:56


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