2007年 08月 22日
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切り取られたものにこそ 零れ落ちたものにこそ

意味があるってことも あるよねきっと







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とにかく遠くを眺めるのが好きな子供だった

山でも 星でも 屋上から見える国道の車のライトでも

そのせいか子供の頃の視力検査ではいつも2.0

そのうちだんだん

山を歩いている人や 空を飛ぶUFOなんかも見えるようになって

嘘つきだなんて言われたりもした

ある日私は星を自分で作れることを大発見したのだけれど

きっとまた嘘つきだって言われると思ったからもう誰にも教えなかった

それは遠くにじゃなくてちゃんと手の中にあったのだけれど

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一人で暮らし始めたときは小さな部屋の天井にびっしりと星をくっつけた

子供じみてると笑われそうだったから友人らには秘密にしていた

それは電気を消すと光るという蓄光テープを利用した星でお店で売られていたものだったけれど


いつだったかもう大人と呼ばれるようになってからのこと

木陰で休んでいたら飛行機の飛ぶ音がしたのでふと空を見上げたら星が瞬いていた

虫食いの小さな穴から零れた真昼の星 空気の澱んだ暑い暑い夏の星

それがとっても綺麗でふいに泣きそうになってしまった

それ以来私は小さな虫食い葉っぱを見つけるとちょっと嬉しくなってしまう

こっそり下に入っては暇を持て余してるふりして空を見上げる

今日も星が瞬いている


小さな部屋にくっつけた星は実は剥がさないままにしてきた

出るときに見つからないかとドキドキしたのだけれど大丈夫だった

大家さんは壁なんかはよくチェックしてたけど上までは見上げなかった

次の住居人が初めてその部屋で眠ろうとした時きっとあの星が瞬いたはず

そのことを想像すると落とし穴に成功した子供のような気持ちになって

今でもちょっと嬉しくなってしまう

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by yumimi61 | 2007-08-22 22:02


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