2015年 05月 25日 ( 1 )

2015年 05月 25日
昭和 質拾質
※追記しました。(5月26日)


どこに消えた積立金

年金の歴史については前述したが、自営業者などを対象とする国民年金制度が1961年に導入され、20歳以上60歳未満の全て国民が公的年金に加入することが義務付けられた。
これを国民皆保険という。
公的年金に加入することが法的に義務付けられたということは、保険料を支払う義務を負っているということであり、免除が許可されてもいないのにそれを支払わないということは脱税と同じことである。
これを多くの政治家が行っていたのだ。
そのうえ税金で運営されている政府関係機関や公共団体が職権を乱用し自分達に有利な条件で保険料や給付額を決定して、厚生年金の保険料や積立金を流用してきた。

1984年には、それまで「国民年金」「厚生年金」「共済年金(細かい分類あり)」と職域集団ごとに分立していた年金制度を見直し、全国民共通の基礎年金制度を導入することが閣議決定された。
これが年金の1階部分と言われるようになれ、翌年1985年から実施された。
要は国民年金や共済年金独自には年金制度を支えられなくなったのだ。
保険料を支払わなかったり後先考えずに安くしたり余計に給付しているのだから当然の結果である。
その後始末のために厚生年金が利用された。
全てを共通にすることによって国民年金や共済年金の財源不足を補えると考えた。

1997年には、1985~1987年に民営化された旧公共企業体(三公社)のJR・NTT・JTの共済年金が厚生年金に統合された。
民営化といえど完全な民営ではなく、法律に設立根拠を持つ特殊法人である特殊会社である。要するに特殊法人に含まれる株式会社。
NHKやJRAも特殊法人である。特殊法人には免税など優遇措置があり公費も投入されている。(法人の種別はこちらを参照
2002年には農林漁業団体職員共済も厚生年金に統合された。
そして今年度秋から実施されるのは厚生年金と共済年金の2階部分の共通化である。

下の棒グラフは日本の総人口で、色分けは年代別。(元は内閣府のグラフ
青い縦線が現在。そこから左は実績。右側の人口は推計。
赤い折れ線グラフは高齢化率。(全人口に対する65歳以上人口の割合)
紫の折れ線グラフは私が書き入れた。
現役世代(15~64歳)人口と老齢人口(65歳以上)比。100%ならば現役世代の人口と老齢世代の人口が同じということ。
現在は43%くらい。数字が大きくなるほど現役世代の負担も大きくなる。
また現役世代と言っても15~64歳という区分なので、現代においては学生も多く含まれており、「収入があり老齢世代を支える世代」とは言えない年代も含んでいる。
現役世代はそうした学生の教育費も捻出していることが多く、尚のこと負担は大きい。
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下のグラフの赤い折れ線グラフが、上の紫の折れ線グラフの逆パターン。
現役世代(15~64歳)何人で老齢世代1人を支えるかという数値。
現在は現役世代2.3人で1人の老齢世代を支えている。
やがて1人が1人を面倒見るような時代が来ると推測している。
現役世代と老齢世代の人口比が10:8くらいになる。
このようにこうした数値はこれまでも予想してきたものである。
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上のグラフの高齢化率と負担率の開きを見ると、積立金が減少しても仕方ないような錯覚に陥るが、下のグラフを見れば負担率のカーブはすでに緩やかになっていることが分かると思う。
積立金が伸びなかったり減少する時期はあっても仕方ないと思う。そう計画したのならば。そのための積立金だから。
しかし負担率と高齢化率を間違えていなければ、積立金が急激に減少したり足りなくなるなんてことはないはず。
保険料は増加し続けてきたのだ。

1975年時に公的年金の積立金はおよそ14兆円だった。
そこから2005年までは一貫して積立金が増加していたという。金額的には150兆円を超えていた。
2006年以降は減少に転じ、2010年に120兆円となり、以後ずっと年金積立金は120兆円だと言われている。
黒い縦線の間が年金積立金が増加していたという期間である。
現役世代の負担率が上昇する頃に基礎年金制度を導入している。
しかしこの時代も積立金を増加させてきた。つまり負担率増加の直撃を受けるのは国民年金や共済年金の現役世代であったということだ。それを基礎年金制度で凌いだ。
高齢化率が上昇しても負担率が上昇しても、基礎年金制度を導入しても、年金積立金は減少することなく増加してきた。

雲行きが怪しくなってきたのは小泉内閣(2001-2006年)の聖域なき構造改革の頃である。
郵政民営化、公的年金流用問題、グリーンピアの廃止など、財政投融資に利用していた年金や郵貯に関連する問題が取り沙汰されるようになった。
その前の1996-2001年にかけては大規模な金融制度改革が行われた。日本の金融ビッグバンである。
積立金の損失はやはり財政投融資の失敗が大きな原因となっているのではないだろうか。


共済年金の積立金

実は公的年金の積立金は150兆円ではなく、200兆円あると言われていた。
その200兆円の内訳は、厚生年金が約150兆円、国民年金が約10兆円、共済年金が約40兆円。
ところが「公的年金の積立金」として挙げられる数値は150兆円や120兆円、つまり厚生年金積立金のみの金額なのである。

共済年金積立金に最初に手を付けてそっくり損失してしまったのか、手を付けられないように別枠で確保しているのか。
どちらだと思います?
公的年金の話は何故か共済年金が含まれずに進められることが多い。
近年共済年金組合が発表している積立金の額は、国家公務員共済がおよそ7兆円、地方公務員共済が37兆円。
この2つの共済の積立金を合わせると44兆円。

【国家公務員共済 積立金運用状況】
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【地方公務員共済 積立金運用状況】
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運用の落とし穴

企業の利益を積み立てておいて、ただそのまま現金を引き出すことは出来ない。
外貨準備が国債や金(ゴールド)では急に外貨が必要になった時に対応できない。
これはこれまでに述べてきたことだが、それらと同じで年金積立金を様々な金融商品に変えて運用している状態では、保険料不足で現金(給付)が必要になった時にすぐさま必要なだけの現金を引き出すことが出来ない。
運用するにしても毎年毎年ある程度はすぐに現金化できる預金などで確保しておく必要がある。
積立金が出払っているので、借金をして充当しましたということでは、まったく意味がない。
借金のほうが遥かに金利は高いのだ。

しかも運用しているということはリスクがあるということ。
利益どころか使った金額が戻ってくる保証はどこにもない。
また運用している場合の金額は時価(評価額)となる。

株式だと分かりやすいが、株価が半分になれば評価額は半分になる。
例えばだけれども、10兆円で株式を購入した時には、10兆円の資産を持つことになる。(逆に現金は10兆円マイナスした。購入したのだから負債ではない)
その購入した株価が半分になれば、それまで10兆円だった資産が5兆円となってしまう。これが時価や評価額である。
株式というのは資本金を得るために発行されるものであり、債券ではないので出資者(株主)に返金されるものではない。
株主が期待するのは利益配当と株価の上昇下落を狙って株式を売買することによって得る差益。


国債は債券なので発行元が破綻でもしない限り金利付で戻ってくる。
国債の評価額の算出の仕方は株式よりも複雑だが、固定金利の国債でも株式と同じことが起こる。
国債も株式と同じように市場で売買されるものである。
例えば市場で日本国債の人気が無くなり、額面10万円の日本国債を売り出しても5万円や3万円でなければ売れない状態になったとする。
どういう時にそうなるかと言えば、「日本はそろそろ破綻するんじゃない?」と思われた時。
または日本国債よりも良い条件の商品が他にある時、つまり「同じお金を使うならばこちらのほうが安全でお得ね」という状況がある時。
これが市場での日本国債の価格下落である。10万円の日本国債が5万円に3万円に下落した。
こうなると別に売る気はなくとも、持っている国債の評価額も下がる。5万円や7万円の評価損を出す。
120兆円の日本国債が5割下落すれば、60兆円の評価損となる。資産が60兆円減る。
どこかの会社や法人の資産(国債で保有)が120兆円で負債100兆円であっても、資産60兆円で負債100兆円となり、あっという間に債務超過となる。
債務超過すると信用を著しく失うのでそれ以上の資金調達も増資も難しくなり破綻の危機を迎えるというわけ。
現金が動いていなくても簡単に破綻してしまうし、それなりの人がその気になれば破綻させてしまうことが出来るということ。
危機的な状況に破綻させないという約束を取り付けるということは、誰かの支配下に入るということだろうと思う。

現在言われている厚生年金の積立金が約120兆円、国民年金が約約8兆円。
共済年金も含め全部合わせると172兆円くらい。
運用している以上、この金額は運用益のプラスマイナスや評価額によって動く。

【厚生年金&国民年金 積立金運用状況】(%)
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ジョージ来てるのに~(もう破綻?もう帰る?もう帰った?)

昨日の地震は久々に大きくてびっくりしましたね。
震源地にわりあい近かったからですね。
最初は横揺れが数秒、その後にドドーンときて、ガタガタしばらく揺れてました。
私は自主的に屋外避難しかけたのですが、屋外避難しようと思ったのも久しぶりです。
次男は昨日学校を欠席し家で寝ていたのですが、地震で目が覚めたそうです。

前にも書きましたが私の携帯電話には緊急地震速報がきません。
ところが!昨日!昨晩!!
お風呂にお湯を入れようと思ったら、なにやらモニターサイン(番号2)が表示されていたのです。
3はたまに出るんです。燃料切れ。
あと雷の時の停電とか。
2は何だろうと見てみると、対震自動消火装置の番号でした。
うぉーこんなのあったのか!
初めてですよ、これが出たの。
震度5以上の地震を察知して出るらしいんですが。
2011年3月11日にも出た記憶がないんですけれども・・・。

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by yumimi61 | 2015-05-25 18:24