2016年 12月 15日
日本国憲法の秘密-432-
(本日2本目の記事です。前記事-431-

天然のウランでは、
ウラン238―99.3%を占める。非分裂性。半減期が長い(約44億6800万年)
ウラン235―0.7%しか存在しない。分裂性。238よりも半減期は短い(約7億380万年)


核分裂に使えるのは少ない方のウラン235。
核分裂の研究当初、ウラン238と235の「分離」が大きな課題となった。
そしてそれが出来そうもないということで、早い段階から原爆の可能性は多くの人から否定されるに至った。
それでも原爆も原発も消滅することはなく、今日まで生きながらえてきた。
何故か? 「濃縮」にとって代わったからだ。
両者の割合を変えるのが「濃縮」だという。
すなわちウラン235の割合を上げてやるわけである。
ウラン235の割合が20%未満のものを低濃縮ウラン、20%以上のものを高濃縮ウランと呼んでいる。

劣化ウランとは、天然ウランよりもウラン235の割合が低くなってしまったウランのこと。
ウラン濃縮の副産物として生成されるとされており、ウラン235の割合は0.2~0.3%ほどになっているという。
ウラン235の濃度が低下した使用済み核燃料を劣化ウランと呼ぶこともあるが、通常は濃縮による副産物のほうを劣化ウランと言う。

ただ前にも述べたようにここには大きな問題が横たわっている。

両者は原子核の中の中性子の数が違うだけで化学的な性質はまったく同じ。
ウランという同じ元素なのだから陽子の数は同じ。
違うのは中性子の数。非分裂性のウランのほうが3つだけ(仲介者である)中性子が多い。
両者には僅かに質量の差があり、その差でもって「濃縮」しているという。
この質量の違いは中性子3つ分の差ということになる。つまりウラン238の方が少し質量も大きい。
質量とエネルギーは等価である(アインシュタインの法則)ので、質量が大きくなればエネルギーは小さくなる。

ウラン238のほうが保持するエネルギーが少し小さいということになる。
235と238の反発度合は高く同じで(陽子の数)、どちらも不安定な核種ではある。(不安定な核種なのに半減期が長いのはおかしいという疑問はすでに述べてきた)
反発度合(陽子の数)が多いと取り出せる結合エネルギーは小さくなる。
仲介者が3つ多い238のほうが質量が多いとなると、取り出せるエネルギー(保持しているエネルギー)は238のほうが少し小さいということだ。
反発度合が大きいと取り出せる結合エネルギーは小さくなるという法則があるのに、仲介者である中性子が入って235よりは安定している238のほうが取り出せるエネルギー(保持しているエネルギー)が小さいというのはどうにも解せない。
中性子に質量があるのだろうか?中性子は本当に存在するのだろうか?
この点からまたしても根源的な疑問が沸き立つのである。
アインシュタインの法則を否定しない限り、次へと進めない問題である。
原爆開発にアインシュタインの知名度を利用しながら、開発には一切携わらせなかった。
それはアインシュタイン(の法則)が都合悪かったからではないのか。
質量に差がなければ、質量の僅かな差を利用して行っているという「濃縮」は出来ようもない。
(濃縮・分離したとしても自然に崩壊していくのに都合よくパーセンテージを留めておくことなど出来ないことも再三述べてきた)(半減期が違えば全てが崩れてしまうが、半減期の定義や時間にも大いなる疑問がある)


下の図はウラン238がどうやって崩壊していくかというもの。
最初の核種が崩壊したら安定するわけではない。
1(最上段)から始まって15(最下段)の鉛206で安定するまで崩壊し続ける。
どの各種として長く存在するかは半減期による。
崩壊形式としてαやβとあるが、これは崩壊時に放出される放射線である。
この崩壊を人間が留めたり止めることは出来ない。
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核分裂に使えるのがウラン235ということでウラン235が希少で価値があり、且つ危険であると思い込みやすいが、235と238に放射性物質や化学物質(重金属)としての違いはほとんどない。
238の割合が多い劣化ウランは、その名称から「使い道はないけれど比較的安全」と誤解する人がいそうなのだが、決してそういうことではない。
化学的特性や健康へ与える影響は同じである。

放射線について言えば、比較的α線やβ線が軽視されてきたのは、自然崩壊の過程において放出されるα線やβ線の透過力が弱いからである。
つまり外部被爆しても人体などの内部までには届かないだろうという発想の下でのこと。
ウランは原子番号が大きい元素なので鉛などと同様に透過力の大きいX線やγ線の遮蔽効果が大きく、医療用放射線機器等から発生する放射線の遮蔽用途があるくらいである。
自身が放射線を放出するのに遮蔽もなにもあったものではないと思うかもしれないが、これもウラン崩壊にて放出されるα線やβ線の透過力が弱いから出来ることであり、α線やβ線を線量計が感知しないから出来ることである。
このこと(外部被爆)と吸入や摂取によって内部に運ばれてしまう内部被爆は全然違う話となる。


劣化ウランを使用したことがあり保管していたのはチッソ石油化学だけではなく、住友化学工業、三井化学、昭和電工、旭化成工業などでも使用していた時期があり、200トンを超える保管があるのではないかと言われていた。

標準的な原子炉1基の最大出力は100万KWだが、この原子炉を1年間稼働させる場合に燃料として必要な濃縮ウランが30トンで、この30トンの濃縮ウランを作る時にできる副産物としての劣化ウランは160トンにもなるという。(資源的にもエネルギー的にもなんという非効率的な・・・)
崩壊しないでウランとして留まっているものがどれくらいの率なのか知らないが、最低でも190トンのウランが必要ということになる。

震災前2010年3月31日現在の日本の原子力発電所の認可出力は、総計54基、4884.7万kWであった。
これを1年間フル稼働するのに必要な燃料(濃縮ウラン)を作るのに、劣化ウランは7816トンほど生成される。
世界で稼働している原発は450基くらいになるそうで、そうなると何万トンもの劣化ウランが生成される。

日本に原発が誕生して以降、日本はしばらくは濃縮ウランをアメリカとフランスに依存し輸入していた。
1985年に自前の濃縮ウランを目指して日本原燃産業が設立された。
そして1992年3月、青森県六ヶ所村において日本初の商業用ウラン濃縮工場の操業を開始した。
その4ヶ月後に、日本原燃サービスと合併し、日本原燃となる。現在もここが濃縮ウランを担当している。
日本原燃は株主が電力会社で、会長や社長もほとんど電力会社出身者で、取締役も電力や核関連法人や原子炉を製造する日立、三菱重工、東芝などから迎えている。
ちなみに、日立、東芝、三菱重工は、2017年春にも原子力発電向け燃料事業を統合する方向で最終調整に入っているとの報道が9月にあった。


世界で一番濃縮ウランを作っている(作れる設備を持っている)のはロシアである。(ROSATOM・ロシア原子力庁)
その次がアメリカ。(USFC・合衆国濃縮公社)
その次がフランス(イタリア・スペイン・ベルギー・イラン)。(EURODIF)
その次がイギリス・オランダ・ドイツ。(URENCO)
日本はこれらの国にどこにも及ばない。(日本原燃)
10分の1程度の生成能力しか持っていない。


日本が輸入していたアメリカとフランスの濃縮方法はガス拡散法で、その他の国は日本も含めて遠心分離法である。
でも日本原燃では技術力の高さをアピールしている。
アメリカやフランスなどで採用されている「ガス拡散法」に比べて、濃縮効率が高く、電力消費量は約1/10、工場の規模は約1/3程度ですむという大きなメリットがあります。この技術は、旧:動力炉・核燃料開発事業団(現:日本原子力研究開発機構)で開発された“純国産技術”で、高い濃縮効率と安全性を誇っています。
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# by yumimi61 | 2016-12-15 15:55
2016年 12月 15日
日本国憲法の秘密-431-
ウランという物質は放射性元素として扱われることが多いので何か特別なもののように感じるかもしれないが、鉄や鉛などと同様に重金属(比重が4~5以上の金属元素)(密度4~5g/cm3以上の金属)である。
人体に重金属が蓄積されて引き起こされるのが公害病である。
ウランも他の重金属と同様に重金属中毒の原因となるが、毒性は鉛や水銀よりも低く、ヒ素と同程度であるとされている。
この場合、重金属としての毒性で、放射性物質としての毒性は加味していない。
ヒ素と同程度と書いたが、ヒ素は豊洲市場でも検出されたと問題視していた物質である。和歌山毒物カレー事件に使われたのがヒ素だった。

2004年(平成16年)、環境省によって水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しが行われた。
その時にウランは「要監視項目」の1つになった。
「要監視項目」は直ちには「水質環境基準健康項目」にはしないが、国において定期的に測定し、その結果に基づいて水質環境基準健康項目への移行等を検討するもの。


2007年の第一次答申では指針値の超過が報告されているが(海域での超過が顕著)、「水質環境基準健康項目」に移行することはなかった。

公共用水域等において指針値の超過が見られるが、測定地点が少なく、また、汚染源が不明で自然的要因と考えられる事例もあることから、現時点においては、要監視項目として設定した上で、公共用水域等での挙動、検出地点における原因究明など今後とも知見の収集に努める必要がある。 

原発事故後の今現在も「水質環境基準健康項目」に移行することなく、依然「要監視項目」のままであることに変わりない。


2011年3月11日発生の東日本大震災の時、千葉県市原市五井海岸の「コスモ石油 千葉製油所」で火災が発生した。
同製油所に設置してあったLPG出荷装置と貯槽設備にて火災・爆発が起こった。
鎮火は3月21日。鎮火までには10日を要した。

この火災で「チッソ石油化学 五井製造所」も類焼(飛び火)した。
それが劣化ウランの保管施設だったというのだ。



2011年3月11日の時には「チッソ石油化学 五井製造所」だったが、2011年4月1日より「JNC石油化学 市原製造所」となった。

チッソ石油化学株式会社という会社はチッソ株式会社の子会社だった。
2011年1月12日、チッソ株式会社は新たに子会社としてJNC株式会社を設立。
その2か月後に東日本大震災が起こり、チッソ石油化学五井製造所の劣化ウラン保管施設がもらい火。
2011年3月31日、チッソの事業再編に伴い、チッソ石油化学株式会社はチッソの子会社からJNC株式会社の子会社となる。

チッソ株式会社>チッソ石油化学株式会社
           ↓
チッソ株式会社>JNC株式会社>JNC石油化学株式会社

チッソ株式会社は公害病である水俣病を引き起こした会社である。
水俣病が発覚した時には「日本窒素肥料」だったが、その最中というかその後(1965年)というかに、「チッソ」に社名変更した
私は過去記事でこの会社に触れている。

日本では日窒コンツェルンという財閥の日本窒素肥料という会社が窒素固定を研究していた。
日本窒素肥料会社は現在のチッソ株式会社である。
この会社が行った海への廃液が水俣病を引き起こした。
水俣病騒動の最中、日本肥料窒素会社の社長に就任したのが江頭豊氏。
日本興業銀行常務取締役からの転職である。(1933年入行〜1962年退職)

1962年に専務取締役として日本肥料窒素会社へ派遣された。
日本興業銀行は日本肥料窒素会社の筆頭株主だった。
1964年に社長に就任。1965年には社名をチッソ株式会社に改称した。
1971年に会長、1973年に相談役に就任。
この江頭豊氏は、皇太子妃雅子様の母方の祖父である。
2006年の江頭氏の告別式には皇太子ご夫妻も参列したと報じられた。

江頭氏が30年余り働いていた日本興業銀行。(現:みずほ銀行)
その第4代総裁(1924〜1927・在職中に逝去)はオノ・ヨーコさんの父方祖父である小野英二郎氏。

オノ・ヨーコさんの父は小野英二郎氏の三男である。
小野英二郎氏の四男・小野康平氏は、足利赤十字病院の創設(1949年)院長だった。
日本医師会会長に長年君臨し、世界医師会会長にも就任した武見太郎氏と慶應義塾大学医学部にて同期であった。


その後も再び触れる機会があった。
チッソ株式会社は、旭化成、積水化学工業、積水ハウス、信越化学工業、センコー、日本ガスなどの母体企業でもある。

ハウスと言えば「リカちゃんハウス」だが(カレー?)、最近では「ヘーベルハウス」がその名を轟かせた。
それはそう、昨年9月の鬼怒川決壊で、周囲の家々が流されてもびくともしなかった新しい白い家がヘーベルハウスだったからである。
ヘーベルハウスは旭化成ホームズの主力商品である。
鬼怒川決壊の翌月、横浜のマンションの杭問題が突然のごとく発覚した。
マンションの販売は三井不動産レジデンシャルが担当し、問題の杭打ちは旭化成が担当していた。
不正が発覚したきっかけは、マンションの住民が隣り合う2棟の手すりがずれていることに気付いたことだそうだが、それは一昨年の11月のことで、1年も経ってからの発覚・公表だった。

旭化成グループはかつての「日窒コンツェルン」である。

日本興業銀行から転じた江頭豊が1964年から1971年にチッソ社長、1971年以後は同会長、同相談役を務めた。社長時代には一旦謝罪したが、その後被害者と対峙するようになり、水俣病被害者との話し合いは進まなかった。現在でも鹿児島県と熊本県には6000人以上の水俣病認定申請者がいる。

水俣病にも何故今頃?という疑問がある。
温暖化もそうだろう。
本当に問題が深刻であるならば、もっと早くに異常者や異常値や異常事態が出現するのではないかという疑問である。
逆に、後から見れば放射性物質の影響って大したことなかったような・・というのが、広島と長崎の原爆ではなかろうか。
また輸血によるC型肝炎ウイルスの感染などは十分に危険を認識し感染者を確認しても長いこと放置されてきた事案である。


チッソ水俣工場では、第二次世界大戦前からアセトアルデヒドの生産を行っていたにもかかわらず、なぜ1950年過ぎから有機水銀中毒が発生したのかは、長期にわたってその原因が不明とされてきた。現在でも決定的な理論はまだ出現していない。



2005年6月、無届の劣化ウラン含有廃触媒(劣化ウラン765 kg)をチッソ石油化学五井製造所で保管していることが明らかになった。
親会社がチッソ株式会社となるより先に、「チッソ」を使用したのが実は子会社の「チッソ石油化学株式会社」であった。
チッソは1962年に同子会社を設立し石油化学事業に参入し、五井工場はその時に建設された。
日本肥料窒素の筆頭株主だった日本興業銀行から送り込まれて江頭豊氏が社長に就任したのが同年である。

水俣病の「何故今頃?」という疑問に関しては、水俣湾に廃液された水銀が食物連鎖で濃縮され、人間に戻ってきたためと考えられている。
要するに裏を返せば、海に流れ込んだ廃液は当初それほど問題になるようなものではなかったということになる。
直ちに影響はなかったのだ。
生物濃縮によって問題が顕在化してきた。


飛び火で火災になったチッソ石油化学五井製造所はどうなったのか?

●2011年東京電力福島第一・第二原子力発電所事故(東日本大震災)について
○文部科学省
3月11日
16:45 文部科学省原子力災害対策支援本部設置
22:50 核燃料物質施設である千葉県市原市のチッソ石油化学株式会社五井製造所より、隣接するコスモ石油千葉製油所における火災が、同事業所内の核燃料物質(劣化ウラン)の保管施設に延焼する恐れがあるとの連絡あり
3月12日
02:16 地元消防による消火活動により、鎮火確認。劣化ウランは不燃物質であり、不燃性壁に囲まれた倉庫に保管されているが、倉庫の状況については未確認


文部科学省で扱っているのは科学という観点から?

●枝野官房長官、チェーンメールへの注意呼びかけ - MSN産経ニュース(2011年3月12日)
大震災で千葉県市原市で発生したコスモ石油千葉製油所の火災について、ネット上で「有害物質が雨などと一緒に降るので注意」といったチェーンメールが広がっている。
枝野氏は「いたずらに不安感をあおるのでぜひ(チェーンメールを回すことは)避けてほしい」と述べた。


●東北地方太平洋沖地震によるチッソ石油化学五井製造所の状況について/チッソ株式会社(2011年3月14日)
11日に発生しました地震の影響により、近隣の工場より火災が発生し、一時弊社五井製造所にも飛び火しましたが、12日までに全て鎮火しており、有害物質の発生もありませんでした。

●チッソ石油化学㈱五井製造所 劣化ウランを含有する触媒の保管状況について/JNC株式会社(2011年7月)
 弊社の子会社であるチッソ石油株式会社五井製造所で保管しております劣化ウラン含有触媒の保管倉庫外壁が、3月11日の東日本大震災の際に発生しましたコスモ石油株式会社千葉製油所殿のLPGタンク爆発火災によって類焼したため、所管の文部科学省の許可を得て、新保管倉庫への移動と類焼した旧保管倉庫の撤去作業が6月末で完了いたしましたのでご報告いたします。
 なお、劣化ウラン含有触媒は鋼製ドラム缶33本に収納しており、当該ドラム缶からの劣化ウランの漏洩等の異常はなかったことを文部科学省担当官立会いの上で、放射線量測定によって確認しております。



1962年に設立されたチッソ石油化学五井製造所が劣化ウランを扱うようになったのは1969年のこと。
核燃料物質使用の許可を得て、合成ガス製造用の触媒として劣化ウランの使用を開始している。
しかしその後、劣化ウランを含まない触媒が開発されたことから、1972年11月に核燃料物質使用の廃止届を科学技術庁へ提出し、劣化ウランは廃触媒としてケミカルドラム缶に入れられ専用倉庫にて保管のみ行っていたそうである。
専用倉庫の側壁表面等の放射線量を測定し、その結果を科学技術庁へ自主的に報告していたらしいが(?)、それも1991年までで1992年以降は行われておらず、そのまま誰が何を言うこともなく13年間埋もれてしまっていた。
つまり放置された状態だったわけである。
2005年に文部科学省から「放射性同位元素等に関する点検及び報告依頼」という通達が出て(文科省が放射性物質の把握に重い腰を上げて?)、相も変わらず保管していながら未報告(無許可)だったことが発覚したそう。








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# by yumimi61 | 2016-12-15 12:29
2016年 12月 14日
「直ちに」影響ありません
最近話題の避難者(子供)いじめ問題をツイッターから。
ちなみにマウスはまだ届いていません。



■今更の不可解さ

・それにしても不思議。東京電力が引き起こした原発事故の避難者イジメは当初から問題になっていたのに、何故今頃になって本気な感じで報道が盛んになってるの?「だから避難なんてすると、ろくな目に遭わないんだ。福島は安全なんだから。」と、汚染地帯に無理矢理返そうとするキャンペーンに思える??♀

・原発避難。口を噤んでたメディアが今頃何言ってんだか。避難者へのいじめや差別はずっとあり、福島ではヘイトもかけられてた。道路掃除のイベントまがいも。それ報じてましたか?って思うのです(怒 あまりに酷い。

・原発避難いじめ 何故今頃? #nhk11

・「文科省の原発避難いじめが・・」の件なんで今頃なんだろ?いつも遅いよね、こうゆうの。

・今頃になってやっと!? 今まで何してたの? > 原発事故避難でいじめ 両親が学校の対応など調査要望 | NHKニュース

・最近原発いじめ多いけど 俺から言わせればなんで今更?って思うわ!

・原発事故から6年がたとうとして 今頃こんなイジメの話。 20ミリゾーンに返そうと必死。 逃さないために必死。 日本死ね!の言霊にはギャンギャン言って 日本死ね!行動政治にはなーんも言わんの。 気味悪い国になってるわ。 原発避難いじめ 生徒手紙公表 - NHK 首都圏 NEWS WEB

・6年経ってから今頃原発事故避難のいじめを取り上げてなんの魂胆があるんだろうと 勘ぐってしまう。取り上げることで起きること、メリットってなんだろう・・・。 んなのずっと言われてたことで、スルーしてただけじゃん。 もうそこまで考えてないと、何やられっか分かんない。

・でも、避難時当初からあった話なのに、なんで今頃ごろごろ出してくるんだろう。 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

・ こう言っちゃあなんだけど福島県差別なんて、5年前からすでにあったよ。子供がいじめられるとか婚約破談にされるとか。今更何言ってんの? ってはなしだわ

・反原発運動は福島県差別運動だったということは界隈の人間なら全員知ってるし、「福島県いじめ」なんて今更起きた問題ではなく2011年の3月13日にはもうすでに起きてたよ。


■マスコミや自治体に原因あり

・双方が今更何言っても理由の後付けにしかならんよ。その元凶になる福島原発の暗部は報道されないし金の話しばかりするマスコミが視聴者の関心を原発→補償に矛先変えたのが元凶でしょ。 横浜・原発避難いじめ:両親「対応すべてが遅い」学校側に

・今更何を言っているのか。福島の風評被害を拡大させたのはあなた方メディアだろうが! 小倉智昭が「原発イジメ」の事件に持論「被災地に行ってもらいたい」

・イジメに同情しているメディア、解説員、学者、活動家。 福島は汚染されている。行ってはいけない。奇形児が生まれている。散々デマを流しておきながら今更何言ってんだ。このいじめ構造の土俵作ったのはお前達だろが! 原発避難先でいじめ

・福島原発放射能問題も豊洲市場移転問題もマスメディアの「悪魔の証明」欲しさで煽る悪意から出発した人災だ。そういうマスメディアが、今頃になって「被害者」だの「いじめ」だのと言ったところで虚しい言葉が響くだけ。自分たちの利益のばかり考える下衆な人たちでは本当のメディアなど構築できまい。

・福島県の子供がいじめ似合うのは 偏向報道で原発の風評被害を撒き散らした マスゴミのせいもある なのに「何故無くならないのでしょうか?」 どの口が言うのか?憤りはお前らじゃなく福島の人たちがお前らに対して憤ってるんだよ

・震災避難者のいじめのやつ、菌とかバレたらダメみたいな発想になったのって、マスコミが必要以上に原発とか放射能を問題視して取り上げてたのも原因の1つなんじゃないの? ほんとはそれほど危険な値じゃないのに、危ない危ない言って騒いだから、福島はヤバイ、福島の人間は菌、てなったんじゃないの

・原発避難民のこどもイジメ、結局は周りの大人や芸能人、テレビ番組や新聞などのメディアがいけないんだよなあ

・いじめの蔑称として『福島さん』が使われてる件、反原発派は政府と東電のせいにしてるけど、彼らの言を借りれば政府や東電は事実を"捏造"や"矮小化"してまで福島に悪い印象を持たれないよう必死だったわけで、"福島=穢れたもの"というのが"真実"だと子供達にまで広めたのはマスコミと反原発派

・子供は精神的に幼く、からかったり、イジメの様な行為をしてしまうもの。それを正してあげるのが大人や先生の役目。 こと原発避難者に対するイジメ問題に関しては、原発を当初さんざん煽りまくった朝日はじめマスゴミの責任は大きいよ。何今頃被害者側にたってんだよ。#tvasahi

・アサヒが言うか~ / “「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル

・青木美希記者は、所属する朝日新聞が「プロメテウスの罠」連載で福島の放射線デマを拡散し続けた張本人だという自覚がないらしい。 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル

・散々指摘されてるが、この青木という記者が、あの捏造連載「プロメテウスの罠」を書いたこの犯罪の根本を創った大罪人、自ら放火しておきながら家を失った人に可哀想とか言ってるにも等しい。

・散々福島をこき降ろしといて、いざこんな事件が起こるとまるで中立のようなことを平気で書くメディアの方がえげつない

・朝日の記事だからにわかには信じられないんだけれど、原発いじめがあるとしたら、それ、朝日や毎日を筆頭とするマスコミのせいだよね。散々放射能の懸念を報じていたじゃん。【「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞】

・原発被害者に対するいじめの原因なんてテレビに決まってるだろ。

・学校、生徒を捜し回らなくても、原発イジメなら新聞、漫画雑誌、TVメディアに沢山あるでしょうW 心当たりはないのかな?NHKも www

・横浜と新潟の原発避難者子どもいじめについて、まずすることは、必要がないのに避難しろ福島滅亡だと2011年に騒いだ人たちの懺悔と私財提供による救済では。世田谷区長保坂さんとか朝日新聞プロメテとか。そうした人見たことありません。いじめた人間とほぼ同じ程度、罪深い人間のクズだと思います

・「福島県民は奴隷だ」いじめ、川崎でも 市教委が確認中:朝日新聞デジタル 子供の無知は親の責任だが、原発再稼動をした、もしくはしようとしている自治体は肝に命じた方がいい、お前らも同じ穴のムジナだと言う事を。

・朝日新聞社説に原発被害で福島の中学生がいじめを受け自殺まで考えたという記事で君の背後には助ける人が何人もいると書かれていたが、5年前にいじめが発生し分かっていたら、なぜマスコミで対応策を立てなかったかであり、いまさら何を書こうとしても、その記事が他人事のように思え、腹が痛いです。


■原発避難者と子供に限る「正義」への懐疑
(特定の人だけに限ることを差別と言う。福島や原発に限れば逆に不当に差別をされている、自分は見捨てられていると感じる人を増やすことになる。場合にはよってはそれがいじめる側に回る。同情や感傷的な関係は長続きしない)

・いじめの理由なんてなんでもいいんだよ、たまたま今回は原発避難だっただけで、容姿とか性格とかなんだってよかったんだ。 大人も子供もいじめやめられないもんね。 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル

・なんか胡散臭さを感じる。 別に原発関係なくいじめ恐喝する奴は沢山いるしこれもその一つだ。日本人を恐喝する在日も問題視してほしいね

・福島原発の避難 子供のいじめ 大人のいじめもひどかったはず。今更子供でなぜ騒ぐ?

・今回の問題だけ取り上げたらそうであって、そもそものイジメに対する学校側の隠蔽体質は原発問題なんかより古くからありますが? 東電バッシングは分からなくもないけど、今頃どこに批判があるか目をそむけんな??

・福島避難者のいじめだけ報道するのはどうなの? いじめにあってる子はどこの出身でも同じくひどい言葉で傷つけられているはず。原発避難を敢えてクローズアップするみたいで。 「福島県民は奴隷だ」いじめ、川崎でも 市教委が確認中:朝日新聞

・原発いじめをなくそうって無理だからそんなの、いじめる奴は原発なんかどうも思ってないし。ただ『原発』っていう標的にしやすいものがあっただけのこと。いじめられる時はなにしてもいじめられるんだから。

・原発避難者に対するイジメは子どもに限った話じゃない。大人だって同じ雰囲気だ。というか完全に大人のせいだよ。 例えば放射能汚染から避難した人々に対して「放射脳」という言葉を作り出して吐き捨てたのは大人だろ?ハッキリ言って、そんなおまえらのせいだぞ。

・原発いじめってたまたま学校で起きてるから問題にされるけど、原発避難者への差別なんか大人の間だと数が多すぎて取り上げられもしないよね。

・原発のいじめしてる‼大人がいじめをしてるからよ‼大人がいじめを止めない限り無くならない‼沖縄がいいお手本ですよ??どれだけいじめてる?それも国家からやで‼‼子供を攻めるのはいけないよ教えなさいよ‼隠れてするようになれば何か考えないといけないけれど、大人が教えなさいよ‼話せばわかる

・「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル 胸糞悪いけどこと原発避難に限らず大多数と異なる者は退屈しのぎに弄る習慣許され過ぎ。大人社会のナァナァを子どもはよ〜く見ています

・原発いじめだが、「ガキのいじめはどんなことでも行われる」ので、「原発いじめをなくそう」っての、本当に筋が悪いと思う。でも、原発いじめをさんざんやってた大人が、「原発避難者や福島県出身者への理不尽ないじめをなくしましょう」とか言うの本当に厳しい。


■福島の中の問題と、このいじめ問題の腑に落ちなさ

・「原発事故に関係したいじめ」を語るなら、 被曝防護をしていた中学生や高校生は、2011年4月から、福島県中通りではいじめの対象になった。 被曝防護を訴える大人は、2011年4月から、福島県中通りではハラスメントの対象であり続けている

・福島県民なら「原発いじめ」を正しく防止・予防できるかといえば、ぜんぜんそうじゃないんだなとわかったわ。「フクシマ」を全肯定しなければ気が済まないという被害妄想にかかっている人が「民主主義」だの「正義」だのと大仰なことを口にしても、人の心は読めないままだっつーの。

・原発いじめって酷え名前だよな。けど、神奈川、東京で問題になってる以上に、県内の癌だけどな。いわき市の学校で双葉群の子は虐められたし、震災当初なんて結果的に自分たちの地域の方が線量高いのに県中に浜通り自体を差別するやからがいたし。

・戦前の「非国民」と同じ。「線量は下がったから帰還できる」、「人体に影響はない」という喧伝を間に受けた人にとって自主避難者がどう見えるかを想像すればよい。 “「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル”

・反原発さんたちがデマを流して不安を煽り、それに同調し、追随した人たちが自主避難したうえ、避難先からこれに加担しだした。 「同調・追随」が、「加担」になった段階で福島いじめの加害者なんだよ。

・だからどうして自主避難の人ばかりいじめられるのかと。いや、いじめられたと騒ぐのが自主避難の人だけなのかな。 【NHKニュース】原発事故で自主避難の生徒へのいじめ 川崎市でも

・原発事故いじめ、議論の軸がブレブレすぎて結局原発事故もいじめも何も解決できてない。

・原発いじめの事テレビでやってて避難者ケアがとか言ってるけど、本当の問題は違うんだよなぁ。。

・原発事故で避難した子供が避難先でいじめにあった件、原発に対する報道がいじめを生む原因になっている。放射能は危険だ。しかし原発は危険!などとばかり報道していては、子供達の頭の中に、原発付近に住んでいる人は危険!という発想を生んでしまう。子供にわかり易く原発問題を説明する事も必要だ。

・"原発避難生徒いじめ新たな事案なし横浜市教委が194人調査 :@niftyニュース" 調査方法に問題はないのか?本人がイジメと認識してないかもしれないじゃ無いか。

・福島からの避難児童へのイジメ報道が、立て続けに出た。 先生は「イジメ」を恐れて、福島原発事故を語らなくなる。 本来、子ども達に事実(報道されているものでよい)を教えなければならない立場にもかかわらず。 子供たちも、福島原発を言葉にしない。 語らねばそのうち消える。

・言っとくが「中立装って傍観してた奴」もいじめた奴と同罪だぞ? 中立でいるとな、いじめられた側には「助けてくれなかった」と敵視されるのがオチなんだよ


■都会と田舎、転校生、地域柄

・子供がこのような態度を取るのは、絶対に親の影響があるからだと思う。千代田区にはお金持ちの住人が多い。おそらく大部分の親は「原発は絶対に必要」だと、子供にいっているのだろう。 / “「福島さん」といじめられ… 

・また、いじめ。 いろいろな無関心から 発生するのだろうと 私は思う、、 ただ原発に関連するから? いや いじめる奴は いじめる理由を 探していじめる。 周りの大人の無関心。 いじめられる親も 一年も気づかない この程度で済んでよかった。 避難は都会じゃなく 地方にすべきだ その方が子どもに良い。

・原発とイジメの問題だけど 一旦原発抜きにして 都会民からみた田舎者 という構図で切り込んでみたらどうか? 「すったらことさねぐ、おだぁ」 ってな感じで東北弁で話かけてくる避難者を、 ヒエラルキー的に下に見てしまうという東京都民の根拠の浅い優越感 これで説明つかないか?

・原発避難のいじめ、単純に地方からの転校生のいじめみたいなもんじゃないの?と思う。ちょっと要素がいじめ易いだけで。

・原発いじめとか関係なく、あたしの小中高時代に転校生が入ってきたら、方言が違うとかで絶対いじめられてたんだけど??急に40対1みたいな構図になんのこわいよね。転校生受け入れマニュアルとかあればなーとか思う

・なんで福島の子虐められるん?阪神大震災で避難して避難先で虐められたとか聞かんかったけど。福島の子は大人しい子が多いのかな。

・東京の人タチ悪いから、大阪おいでって言ってあげたい( ˘ω˘ ) スヤァ… 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル

・東京土人の程度が知れるわ。滅べよなにが美しい国日本?絆?震災に負けない立派な国民?いやいやwこれがホントのトコでしょう。未開の土人だ。 / “「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル”

・...日本は東京都千代田区と他の22区(一括り)とそれ以外しかないと信じている、生まれながらの千代田区民に猛省を促したい。人の苦しみを知れ(怒) 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

・さすが、他地域の人間を「民度が低い」「土人」などと罵ってきた東京都民様はやることが違いますなあ。お前らの電力こさえたのはどこのおかげじゃ。言ってみろこの野郎 / “「福島さん」といじめられ… 

・福島県民だけでなく、俺ら関東の人々も原発事故の被災者であることを忘れないでm(__)m

・「福島県民はバカだ」と言われたってこれはイジメじゃないような気がするんですが

・転校生というのは昔からいじめの対象だから類似したことはいくらでもありそう>原発事故で自主避難の生徒へのいじめ 川崎市でも

・関東に給電する為に原発を作らせておきながら、それが原因で福島から逃れてきた子を苦しめるなんて関東には頭の悪い子が多いんだろうな。親もそんな感じなんだろうな・・・原発事故で自主避難の生徒へのいじめ 川崎市でも | NHKニュース

・クソ福島県民の被害者意識が強いこと強いこと。昔から貧乏で低学歴の百姓か漁師ばかりのくせに。本当に文句ばかりたれてないで集団自決でもしてくれ。 原発事故で自主避難の生徒へのいじめ 川崎市でも | NHKニュース

・原発避難の子供いじめ。いじめる側も被曝汚染の恐怖に晒される首都圏。ひどい核汚染を隠す首都圏マスコミが恐怖を作る。原発交付金で甘い汁を吸った福島・茨城県への反発か。生きのびるために避難した家族に何の罪もない。避難先を西日本にして欲しかった。


■お金のこと

・「日本は暴力には厳しいが仲間外れや陰口などは大人もしているから大丈夫と子どもが感じているのではないか。原発事故に遭った子を『賠償金をもらっているだろう』といじめられるのが一例だ」

・安倍政権が避難者を冷遇しているのを子供が感じ取っているからでは? -東京新聞:千代田区の中学 原発避難生徒に「おごり」を要求 区教委側「いじめ」:社会(TOKYO Web)

・一万分のお菓子をおごるほど 国からお金もらってんだもんね あんたの親 て思っちゃう

・中学生が普通に万券だせるの 逆にすごい 私もってなかったし。 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞デジタル

・本当に残念。お金を出せば、、、そういう世の中を作ってるのは大人なので、、、 「福島さん」といじめられ… 原発避難生徒におごり要求:朝日新聞

・原発避難いじめ?今更避難とかないと思うけど。貧乏人によるカツアゲでは?昔は渋谷のセンター街にいたがそいつら在日?

・事故原発のある地域から避難してきた子供に対するいじめの問題は、子供の問題ではなく、その子供を持つ親の問題もあるでしょう。 生活保護と同じ様に、親の世代に『羨ましい』という性根があり、それが子供に伝播するのでしょう。労る気持ち、相手を想う気持ちではなく、嫉妬。皆、疲弊しているのです

・これ、本当に所謂「放射脳」の所為なんかねえそう言いたい人は多そうだけども。集りとかの被害って寧ろ、昔からある、見舞金に集るアレではないの。所謂「放射脳」が世の多数派とも思われないが。 / “「福島さん」といじめられ… 


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# by yumimi61 | 2016-12-14 15:29
2016年 12月 12日
マウス
「大きな黒い頭のネズミ」と言えばミッキーマウスとミニーマウスですね。

私は黒いマウスを使っています。

少し前から時々調子が悪く、埃を取ったりして使用していたのですが、先週金曜日に本格的に挙動がおかしいことに気付きました。

マウスはロジクールのワイヤレストラックボール。(ボール部分は青色)

このマウス(トラックボール)は使い勝手はよいのですがチャタリングが多いそう。(私のは3年位使って初めてのこと)

一応パソコンをシステムスキャンしてみたけれど問題なさそうだったので(とはいってもこちらも買い時かも)、とりあえずまた同じマウスを先ほどネットで注文しました。

マウスが届くまでは更新が出来そうもありません。




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# by yumimi61 | 2016-12-12 18:27
2016年 12月 09日
パール
天然か養殖か

STAP細胞騒動の時に特許についても話題になり、特許というものへの認識が非常に曖昧であることが分かった。

特許法は「発明」を一定期間保護する法律であるので、特許は受ける対象は「発明」である。
その「発明」の定義はというと、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの」ということになっている。

・自然法則とは?
自然における出来事や存在などの諸事実の間 で成立している一般的、必然的な関係を表した法則。
自然界において経験的に見いだされる科学的な法則。


2つ前の記事では「規範法則」をタイトルにしたが、「自然法則」と「規範法則」は対立する概念である。
「自然法則」は事実の間に(自然に)成立しているのに対して、「規範法則」は人間が定めたものである。
神か人間かくらいの違いがある。
私は以前、映画『タイタニック』のセリフから物理と数学について書いたことがある。
物理と数学は違うものなのだ。

Andrews(アンドリューズ)
She is made of iron, sir.
I assure you, she can. And she will.
It is a mathematical certainty.
鉄で出来た船は沈む。そうだろ? 物理的真実だ。

Andrews(アンドリューズ)の「mathematical certainty」が、日本語では「物理的真実」と訳された。
直訳すれば物理的でなく数学的である。

映画では船の設計者であるアンドリューズに、浮力とか比重といった物理的な考えではなく数学的な確信だと言わせた。
物理は数学との親和性が高いから完全に切り離すことは正しくないかもしれなけれど。
物理というのは、人間にはどうすることも出来ない自然界の普遍的な法則があり、それを人間が利用できるように表現した学問のような気がする。
一方、数学は人間ありきの学問。人間が定義を定めたものである。普遍ではなく仮定から始まっている。
このことから考えれば、人間界においての物理に正解はない。数学には必ず正解があるということになる。
それだけ絶望的だと言いたかったのだろうか?


特許でも計算方法や会計方式、経済の法則、ビジネスモデルなど数学や経済に関することは対象とならない。
それは自然法則を利用したものではなく最初から人間が決めたものだからだ。
「人間が決めたこと」をもっと小さく言えば「私が決めたこと」ということになる。
私の中のルール、家族のルール、地域のルール、国家のルール、アジアのルール、EUのルール、、、このように決めようと思えば個人やある集団が好きなルールを決めて運用することが出来る。
所変わればルールも変わる。普遍性が無い。万物のスタンダードではない。
一方の自然法則は誰にでも該当するものである。

ノーベル賞も数学賞がない。(数学賞が無いのはノーベルの恋敵が数学者だったとか言われているが、そんなことはないだろうと思う)
経済学賞もなかったが、異質な形(アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)で後から付け加えられた。
この点からノーベル賞も自然法則に関係するものであったと考えられるので、本当は文学賞と平和賞も相応しくない。
要するに「科学」とは自然法則を利用した技術的思想なので、その技術を何かの結論付け(例えば犯人かどうか)に用いるならば、自然法則を利用した技術的思想でもって反証方法も用意しておくべきだと思う。
だって自然法則は誰にでも当てはまってしまうものであるのだから。
結論付けるのは自然(神)ではなく人間というファジーな生き物。だからせめて一方の結果や意見だけではなく、その反対の結果や意見も提示されるべき。
裁判は検察と弁護という形でこれが形式的には成立しているが、その中で用いられる「自然法則を利用した技術的思想」に対してはそれがない状態である。


ビジネスモデルは自然法則を利用した技術的思想ではないので、特許申請したとしても通らない。
ところが特許庁は例外を認めた。特許庁も方針変更した。
ビジネスモデルにコンピューターが利用されている場合で下記のいずれか。
①ソフトウェアによる情報処理に自然法則が利用されていること
②ハードウェア資源が利用されていること

コンピュータプログラムは数学や論理学上の法則を用いており自然法則ではない。
だから発明として保護されるのではなく著作権法で保護されている。


自然法則を利用する意味

「自然法則」でないものは特許の対象とはならない。
自然法則は自然界において経験的に見いだされた科学的な法則であり、「エネルギー保存の法則」もこれに該当する。
だからこの世に永久機関(外部からエネルギーを受け取ることなく仕事を行い続ける装置)はないし、100%の熱機関もない。
これが在ると言うことは、「エネルギー保存の法則」に反する。
先日ブラウンガスについて書いたが、ブラウンガス(日本でのオオマサガスなど)の研究をしている人の中には投入した以上のエネルギーが得られるという主張を展開する人がいる。
言論の自由があるので何を言っても別に構わないし、作れるならば作って売っても構わない。
但しそれで特許申請を行っても現状審査は通らない。
理由は簡単。「自然法則」に反するものだから。

特許は申請されたものを審査機関が全て作って確かめて性能を見極めているわけではない。
実現性とか再現性とか有効性とか関係ない。かかる費用や売れる売れないも関係ない。
必要な条件を満たせばよいのである。

また同じような理由で「自然法則の発見」も特許の対象外。
審査を通らない。すでにある自然法則を利用した技術的思想ではないから。
「エネルギー保存の法則」が間違えていて、違う法則を発見したとするならば、それは特許庁が扱えるものではなくなる。
ここでこそ学者の出番だろう。
自然法則の転換となれば大きな学会かなんかで法則の正否を喧々諤々やってもらうしかない。
特許申請は誰でも出来る。科学者でなくとも。
でも自然法則自体を覆すことは誰にでも出来ることではない。
但し自然法則というからには誰にでも再現できるものでなければならない。

「受精をしなくても子供が作れます」「体細胞から全能性細胞・受精卵が作れます」という主張は「自然法則(生物の法則、遺伝法則)」に反するものである。
だからそれを主張した「STAP細胞」は特許の対象にはならない。
人間が保有する細胞(全く存在しないものではない)で、すでにこれまでにも別方法が知られている「万能性細胞」の作成方法という技術として特許申請したに過ぎない。


特許とノーベル賞

・特許の発明の定義「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの」の技術的思想とは?
「技術」とは一定の目的を達成するための具体的手段をいい、誰がやっても同じ結果を得るものでなければならない。
単なる情報の提示や単なる美的創造物は技術的思想に該当しない。


情報の提示も該当しないということでデータベースも特許の対象外。


・「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの」の創作とは?

「創作」とは新たに創り出すことなので、特許申請される技術は新しいものである必要がある。
また新しいこと(方法)を作り出した「創作」と、すでにあるものを見つけ出した「発見」とは区別されている。
この点からも「自然法則の発見」は、「創作」や「発明」とは見做されず特許の対象外である。
また天然物の発見や物質の構造の解明なども同様で、「創作」や「発明」とは見做されず特許の対象外。

ノーベル賞と特許が大きく違うのは、ノーベル賞は天然物の発見や物質の構造の解明などだけでも受賞できること。
シビアな人からは「だから何?」と言われかねない。極論を言えば、それが間違えていても然程支障が無い。
自然界は放っておいてもちゃんと回っているのだから。
ノーベルさんはダイナマイトで巨万の富を得たかもしれないが、ノーベル賞受賞者がみな巨万の富を得られるとは限らない。(賞金が巨万の富か!?)


「実用新案登録出願中」

特許法は発明を保護しているが、現代社会での発明や発明家という言葉にはどことなく胡散臭さや奇抜さ、能天気な感じが漂うせいか言葉としてはあまり積極的には用いられていない。
特許は技術が保護されるだけにもっとお堅い印象がある。
どんなに見た目が奇抜でユニークな発想であっても、新しい技術ではなくありふれた技術を用いていたならば特許の対象にはならない。
また技術的にあまりに低レベルなものも特許の対象にはならない。高度と謳っているくらいだから。

技術的高度さを要求されないのが「実用新案」である。
「発明」という言葉もこちらでわりとよく使われているかもしれない。
発明工夫展や創意工夫展などに出品されたり、アイデア商品や主婦の発明品などとして催事で扱っているような物などは、「発明」を前面に推しだしている気がする。

実用新案の発明も「自然法則による技術思想の創作であること」は同じ(高度は抜けた)。
ただ発明に方法は含まれない。「物品の形状、構造、組み合わせに係る考案であること」。
特許の発明はほとんど方法なのでこの点が全然違う。

また実用新案には審査はない。
書類が整っていれば、誰でもその考案に対して独占排他的な権利を得ることが出来る。
但し権利を持っていることと売れて儲かることは別な話。
商品化して儲けたいと思うならばやはり企業に売り込む必要があるだろう。
個人でその物品を作って個人的に売っているならばそれだけの話であって、権利を持っていようがいまいが特段変わりない。
「実用新案権を持っているから金額上乗せしちゃおう」と決めたって、「こんなのいらない」「高いから買わない」と言われればそれまでのこと。
結果を出す(利益に繋げる)って難しいですね。


忘れられた奇襲攻撃

特許においてはどちらが早かったかということは重要になるわけだが、戦争開始についてはそうでもないのだろうか?
ハワイへの真珠湾攻撃が太平洋戦争の始まりだったように語られることが常だが、本当は違う。
イギリス領マレーとシンガポールへの奇襲上陸進攻のほうが若干早い。

作戦名はマレー作戦。
マレー作戦(馬来作戦、日本側作戦名「E作戦」)は、太平洋戦争(大東亜戦争)序盤における日本軍のイギリス領マレーおよびシンガポールへの進攻作戦である。
日本の対英米開戦後の最初の作戦である。
世界史的には、本攻撃によって第二次世界大戦はヨーロッパ・北アフリカのみならずアジア・太平洋を含む地球規模の戦争へと拡大したとされる。

開戦時における日本軍の戦略目標は、石油や天然ガス、ゴムなどの豊富な天然資源を持つオランダ領東インド(現インドネシア)の資源地帯の占領であったが、そこに至るには手前に立ちはだかるイギリスの植民地であるマレー半島およびシンガポールを攻略する必要があった。

大本営はマレー上陸とアメリカの属領であるハワイに対する真珠湾攻撃との関係に考慮を要した。陸軍はマレー上陸が長途の海上移動の危険を伴うことから奇襲を絶対条件とし、海軍も真珠湾での奇襲に期待をかけていた。しかし、一方が先行すれば他方の奇襲が成り立たなくなる。マレーとハワイとでは18時間の時差がある。双方を両立させるのがマレーの深夜、ハワイの早朝という作戦開始のタイミングであった。

1941年12月8日午前1時30分(日本時間)、佗美浩少将率いる第18師団佗美支隊がマレー半島北端のコタバルへ上陸作戦を開始した。アメリカ領ハワイの真珠湾攻撃に先立つこと1時間20分、いわゆる太平洋戦争はこの時間に開始された。

この上陸作戦自体は、駐米日本大使館の失態による遅延により結果的に開戦後の宣戦布告となってしまった対米宣戦布告予定時間より前に開始されており、開戦前に宣戦布告を行う予定であった対米開戦とは異なり、日本軍が宣戦布告無しで対英開戦することは予定通りであった。この時の日本軍の開戦日の暗号は「ヒノデハヤマガタ(ヒノデハヤマガタトス)」である。


上陸しない奇襲攻撃なんて意味がない。
ハワイへの奇襲攻撃は何のために行ったのかさっぱり分からない。
それに比べると、イギリス領への奇襲は上陸をしている。その地に上陸して進攻し占領する意図がはっきりとある。だから「作戦」でもあった。
狙いはこちらだったのだ。







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# by yumimi61 | 2016-12-09 11:07
2016年 12月 08日
則子は、今
誰やねん?
順子?


機械か人か

昨今はDNA型鑑定が犯罪捜査に多用されているような印象だが、本当はDNA型が一致したからといって有罪を証明したことにはならないし、逆に一致しないからといって無罪を証明するわけでもない。
「血液型は同じだな」というように絞り込みの参考になる程度。
そして、DNA型の判定は血液型を判定するより遥かに難しいものである。
DNAに頼り切った捜査はとても危うい。

DNA型鑑定は分析用試薬キットと分析機器を使用し、解析ソフトが反復回数を弾き出してくれる。
これに人が分析を加えるわけである。
核種分析のところでこのように書いた。
分析というだけあって全てオートで機械任せともいかない。
「セシウム137が出ました」とお知らせしてくれる測定器なんかない。(あったらあまりあてにならないと思え!?)
それだけの感度や精度やオールマイティさを持つ簡易測定器(検出器)などないのである。
高価な検出器と測定用モジュール一式揃えると、数百万~一千万越えにもなるそうだ。
「この食品にセシウムが含まれているか調べるために買っちゃおうかなぁ」という気軽さはない。
さらに言えば宝(?)の持ち腐れにならないように正しい分析を行える人材が必要である。


核種の場合は「セシウム137が出ました」とお知らせしてくれる測定器はない。
知りたい「核種名」を教えてはくれない。
高価な検出器でも同様である。
最終的には出力されたエネルギー値を分析者が持っている様々な知識や状況とを照らし合わせて核種を判断する。
DNAの場合、「個人名」こそ教えてくれないが、知りたい「反復回数」を教えてくれる。(データベースを作れば個人名を教えてくれることも可能になるはず)
人が見て判断したのではなく、機器が読み取り解析ソフトが数字まで出してくれるのだから、非常に公平で客観的である。
別人が同じ回数になることはないと言うならば、型になど当てはめる必要はなく、数字を比較(一致・不一致)すればいいと思うがそうではない。
数字を中心にやはり分析するという。最後は人頼み!?


前記事でDNA断片長の長さを調べる方法の新旧を比べたが、DNAの抽出精度は旧方法のほうがずっと高い。
(旧方法)
1.生きた細胞の採取
2.細胞の培養(数日)
3.比較的高品質なDNAの抽出
4.DNAの切断
5.電気泳動
6.ブロッティング
7.放射性同位元素等でラベルしたプローブのハイブリダイズ
8.X線フィルムへの感光・現像


(新方法)
1.比較的粗雑なDNAの採取
2.PCR(2時間程度)
3.DNAの切断
4.電気泳動
5.紫外線によるDNAの可視化


旧方法では時間と手間がかかる。
それだけ人の知識や技術が加えられているということで、鑑定(検査)をする人の能力や技術差が大きくなってしまう。個人差が出やすい。
例えば同じ手術でも出来る病院と出来ない病院がある。出来る医師と出来ない医師がある。ミスの多い少ないがある。そのようなこと。
スペシャリスト中のスペシャリストだけが行えばいいではないかと思うかもしれないが、需要が増えればそうも言ってられなくなるし、人材を育成する過程においては中途半端な時期は避けられない。
また限られた人しか出来ないということは科学的にも問題がある。
その限られた人が行ったことについての証明や反証が出来なくなってしまうからである。神や奇跡には手も足も出ない。
「小保方さんや若山教授しか知らないコツやレシピがあって、だから私達だけは出来る」というのではスタンダードにはならない。誰にでも出来る必要があるのだ。



バイオロボットいろいろ

人が見て判断したのではなく、機器が読み取り解析ソフトが数字まで出してくれるのだから、非常に公平で客観的である。と書いたばかりだが、その機器自体にも差がある。
また機器を作っているのは結局人間であるし、設定や操作をするのも人間。
そうとなれば使っている機器もまちまちで、操作している人もまちまちということになるが、同じ機器で同じものを測定しても設定や操作が変われば結果は容易に変わってしまう。
さらに言えば機器には不具合や故障も付き物。
操作する人が機器の原理や仕組みを分かっていればいいが、そうでないことも多々あるだろうから、機器を鵜呑みにし絶対的信頼を寄せる。次第に機器が覆らない神のような存在になってしまう。
この世に100%なんて滅多に存在しないのに(人の死は例外なき100%)、容易に100%を受け入れてしまう。

簡単な仕組みの機器よりも複雑で多機能で高価なものほど設定や操作も煩雑で難しい。
皮肉なことに、最新鋭高機能な機器は、「誰にでも簡単に扱え公平で客観的」からどんどん離れていってしまうことになる。

微量分注、PCR、電気泳動、染色、撮影、これらを全て自動でやってくれる全自動ロボットがある。
(ロボットと言ったって手足や目や口が付いていて「御用件はなんでしょう?」とか言ってくるわけではない)
バイオテクノロジー(生物工学・遺伝子工学)のロボットということでバイオロボットと呼ばれる。

ところが最近のロボット研究では、機械ではなく生体組織を使用してのそれらしいロボットを作ろうとしているらしく、それをバイオロボットと呼んでいる。要するに生体ロボットという意味。
でも生体組織というのは細胞からなるわけで・・・外界に出た細胞や組織は死んでしまうわけで・・・。
ということは培養しながらロボット!?

チェルノブイリ原発事故の時のバイオロボットは人間そのもののこと。
機械のロボットが役に立たなかったので、ソビエト軍予備役の兵士らをバイオロボット部隊として投入したらしい。


問答無用

限られた人や物しか出来ない。こういう状態は神や奇跡というものに近くなっていく。
間違うはずがない、失敗するわけがない、絶対的に信用できる素晴らしいもの、そのようなマインドコントロールに陥る。洗脳状態となっているが、そうとは露ほども思っていないだろう。
絶対に正しい、正しいから従うべき、コンプライアンスもこれに似ている。
だから正しいことに従っていたはずなのに簡単に変形してしまう(正しくなくなってしまう)のだ。

例えば心理テストや精神鑑定を行う。
判定された内容に本人なり関係者が不服だったとする。
しかしテストや鑑定に対する反証方法が存在しない。
「絶対に違います。合っていません。その判定は間違えています」そう主張したところで、権威ある鑑定者に「鑑定において出た結果だからこちらが正しい。本人は関係者というものは本当の気持ちが分からないものです」と言われればそれでおしまい。
密室的で非科学的。

人の「心(気持ち)」は見えないだけにどうにでもなってしまう危うさがつきまとう。
例えば嘘や演技をする人がいる。鑑定者がそれを見抜ける場合と見抜けない場合があるだろう。
心理テストのようなものは回答だって結構いい加減なものであるが(嘘が標準だったりするかもしれない)、ペーパーだけからは嘘は見抜けない。
鑑定ともなれば1つの検査だけではなく幾つかの検査を行い、検査だけでなくその他の状況も鑑みて総合的に判断したということになるのだろうが、何かがあることを証明する(あるいは、でっちあげる)ことよりも、それがないことを証明することのほうが遥かに難しい。最初から公平さに欠けているものなのだ。
そこにマインドコントロールやコンプライアンスも混じり合っているので、なかなか覆らない。

ないことを証明するのは、俗にいう悪魔の証明。
DNA型が一致したからといって有罪を証明したことにはならないし、逆に一致しないからといって無罪を証明するわけでもない。
2つを並べて語ったが、現代科学においては、「DNA型が一致したから犯人」を証明するよりも、「DNA型が一致しないから犯人ではない」を証明することのほうがずっと難しいだろう。
科学というからには証明や反証ができるものであるべきだと思うが、現代科学は証明や反証ができないものになりつつある。










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# by yumimi61 | 2016-12-08 15:06
2016年 12月 07日
規範法則
遺伝子組み換えの実態

DNAのある一部分のみを鑑定に使用するという話を書いてきた。
PCRという装置は自分の望んだ特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができるという事も書いた。
では、どうやってDNAを切断するのか?
ミクロの世界のことなので人間が目で確認してハサミで切るわけではない。
制限酵素なるものを用いる。
制限酵素にも様々な種類があるが、オールマイティなものはない。
制限酵素が塩基配列のパターンを認識して、認識部分を切断するわけだから、そのパターンが認識できないと切断は出来ない。
制限酵素と塩基配列には相応しい組み合わせがあるということ。
この制限酵素が1960~1970年代に発見されて遺伝子組み換えなどの研究は飛躍的に進歩してきた。
とはいえ、そうそう画期的な切断酵素はないのである。
切断酵素が認識する塩基配列の範囲は狭い。しかも塩基の数は限られており正直そんなに大きな差があるわけではない。同じパターンが何度も使用されていれば、あっちこっちを切断してしまうことになる。
また神様の認識と人間の認識と酵素に覚えさせた認識が各々違っていて、範囲の切れ目(塩基配列の区切り)を間違えれば大変である。その範囲はただの範囲ではなくて意味があるはずなのだから。

DNAは2本の鎖からできているが、この鎖の方向は逆になっている(逆平行)。
この2本の鎖の間で各々の塩基が結合しているのだが、この結合の組み合わせは、AT(アデニンとチミン)、GC(グアニンとチロシン)以外にはない(相補的塩基対)。
つまり塩基配列も逆向きとなる。

5’・・・・・GAATTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTTAAG・・・・・・5’

(5’や3’は末端ということ。数字は向きを表す。)

GAATTCという塩基配列を認識する制限酵素がある。
制限酵素は認識した塩基配列の端を切る(粘着末端)。

5’・・・・・G  AATTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTTAA  G・・・・・・5’

切断の仕方(切り口)には2種類ある。その形状により平滑末端と粘着末端と呼ばれる。
(平滑末端の例) 
5’・・・・・GAA TTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTT AAG・・・・・・5’


切断する酵素があれば結合する酵素もある。
DNAリガーゼと呼ばれる酵素で、DNAの切れた末端同士をリン酸ジエステル結合でつなぐ酵素である。
生体内では主としてDNA複製とDNA修復に寄与している。
一方、遺伝子工学で組換えDNAを作るために頻繁に利用されている。

同じ塩基配列ならば同一種でなくても組み換え可能と言われていて、これが行われている。

(大腸菌のDNA)
5’・・・・・G  AATTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTTAA  G・・・・・・5’

(人間のDNA)
5’・・・・・GAATTC・・・・・・GAATTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTTAAG・・・・・・CTTAAG・・・・・・5’
      切 ↓ 断
5’・・・・・G AATTC・・・・・・G AATTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTTAA G・・・・・・CTTAA G・・・・・・5’

(大腸菌と人間のDNAの合体)
5’・・・・・GAATTC・・・・・・GAATTC・・・・・・3’
3’・・・・・CTTAAG・・・・・・CTTAAG・・・・・・5’

これを組み換え遺伝子と言っているが、見ての通り、組み換えというより挿入。交換したわけではなく間に差し入れただけ。
しかも同じ塩基配列であることを利用して行うものである。同じ塩基配列ということは種は違えど共通の遺伝情報(タンパク質の作り方)である可能性が高い。(反復の回数が変わる!?)
その種が本来全く持たない遺伝子(塩基配列など)を末端だけ合わせて無理やり挿入しても上手くいかないか、一旦は挿入出来たとしても相同組み換えによって修復されて無くなってしまう可能性が大いに考えられる。
それは種を守る術でもある。
DNAが持っている相同組み換えという機能と、人工的な遺伝子組み換えは同じものではない。
ゲノム編集とは結局のところ、塩基配列の切断と挿入である。
塩基配列が相同組み換え以外の理由にて物理的な変化が起こった場合(置換)には突然変異に繋がる。
それはほとんどの場合良い結果を生まず淘汰される運命にある。またその状態で世代を継承することも極めて難しい。

ちなみにGAATTCという塩基配列を認識する制限酵素は大腸菌から発見された酵素である。
DNAを切断する酵素を自分自身で保有している大腸菌だが自分のDNAを切断したりはしない。
プロテクターがかかっていて自身のDNAは保護されている。これを「制限-修飾系」(メチル化)と言っている。
それならば何故に切断する制限酵素なんか所有しているのかと言えば、大腸菌の防御機能である。
大腸菌内にウイルス(バクテリオファージ)が侵入した場合、バクテリオファージのDNAはメチル化されていないので、侵入してきたバクテリオファージのDNAを制限酵素でもって切断しバラバラに分解して感染を防ぐという仕組み。
人間の免疫機能の抗体のようなもの。


おまかせ

同じ種の生物は基本的に同じ塩基配列(遺伝子)を持つが、異なる配列(遺伝子)を持つ個体が存在することが知られている。同種でありながら形態が違う場合などで、これを多型と言う。
この場合には制限酵素によって切断されたDNA断片の長さも異なる。

STAP細胞論文騒動の時にテレビなどで小保方さんが改ざんした画像が取り上げられていたが、あれは電気泳動の画像である。
既知のDNA断片長(サイズマーカー)と比較していた。
「長さが違うので異なるマウスです。新しいマウスです」という証明をしていたわけだが、小保方さんが切り貼りしたのはDNAではなくて電気泳動画像だったことが発覚したのである。
DNA断片長の長さを調べる方法は、RFLP(Restriction Fragment Length Polymorphism、制限酵素断片長多型)と呼ばれる。

この方法も近年はだいぶ簡単になっている。何故かというと昨日書いたPCRを使うからである。
会見で培養が出来ないと言っているような発言をした小保方さんでもPCRがあれば!?
でも電気泳動の画像は嘘だった。

(旧方法)
1.生きた細胞の採取
2.細胞の培養(数日)
3.比較的高品質なDNAの抽出
4.DNAの切断
5.電気泳動
6.ブロッティング
7.放射性同位元素等でラベルしたプローブのハイブリダイズ
8.X線フィルムへの感光・現像


(新方法)
1.比較的粗雑なDNAの採取
2.PCR(2時間程度)
3.DNAの切断
4.電気泳動
5.紫外線によるDNAの可視化



命より大事な仕事はありません!?

細胞は通常外界では生きていけない。
細胞が生きていく適した環境が得られないし、汚染もされる。また細胞自体の寿命もある。
そんな外界では生きていけない細胞を環境を整えて外界でも維持するのが培養である。
環境条件だけでなく、様々な操作や薬品を必要とする。

人間には植物状態(遷延性意識障害)と脳死という状態がある。
この2つの状態が同じだと誤解されることもあるが、両者は全く違う状態である。

植物状態は脳幹の機能が残っていて、自発呼吸も可能である。意識がなく眠りつづけているような状態だが回復の可能性は残されている。

一方、脳死は脳幹を含め脳全体の機能が失われた状態。脳幹が機能しなくなると回復する可能性はない。二度と元に戻らないということになる。
脳幹は呼吸や循環機能、意識の伝達など、生きていくために必要な働きを司っているので、脳死の場合は人工呼吸器や生命維持装置を付けなければ止まってしまう。
薬剤や人工呼吸器などによってしばらくは心臓を動かし続けることが出来るが、多くの場合は数日以内に停止してしまう。
だから多くの国が脳死(大脳・小脳・脳幹すべての機能が失われた状態)を人間の死と定義しているわけである。(イギリスは脳幹の機能が失われたら脳死)

脳死移植は脳死判定後(心停止前)に臓器を摘出して他者に移植を行うもの。要するに脳死と心停止の間に若干時差があるのでそれを有効に利用する移植である。
腎臓、膵臓、眼球(角膜)は心臓が停止した後でも移植が可能であるが、誰かが自然に死ぬのを待っているのでは間に合わない。一応予定をしている。
まだ心臓が動いている間に臓器摘出目的の投薬やら何やらが行われ、心停止前後に人工呼吸による酸素供給や心マッサージによる血流維持が図られる。
死の瞬間はボーダーである。

培養はいわば脳死状態で人工呼吸器や生命維持装置を付けている状態と言えるのではないだろうか。




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# by yumimi61 | 2016-12-07 12:24
2016年 12月 06日
杓子定規
染色体の秘密

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細胞>細胞核>染色体(常染色体2n+性染色体)>クロマチン繊維>ヌクレオソーム(ヒストン・DNA)

●染色体
2nの染色体は組み換え可能。nは22本。母由来と父由来のnがあるので2nとなる。
この他に女か男かを決定する性染色体が2本あるので、染色体数は全部で46本。

何故「染色体」という名称かと言うと、塩基性の色素でよく染まる部分だから。クロマチン(染色質)とも言う。
細胞学者が細胞を特異的な染料で染色してみたら染まる物質があった。この染まる物質を総称してクロマチンと名付けた。
その後、その染まったクロマチンは、細胞分裂(有糸分裂)の時に構造を変化させて何やら棒状の構造体になることが分かった。構造体になったので、これをクロモソーム(染色体)と名付けた。
最初はそれがなんだか分からなかったわけである。これが1880年代のことである。
その後、クロマチンに含まれるDNAやクロマチンが遺伝情報を担っていると認識され、構造を含め怒涛の研究ラッシュが始まるが、それらは最初の発見からは100年近くも経過していて全て第二次世界大戦後のことである。
電子顕微鏡の発展なども待たねばならなかったわけである。

細胞分裂(有糸分裂)には体細胞分裂と減数分裂とがある。
減数分裂についてはこちらで詳しく説明したが、生殖細胞では受精をするので2nのままではなくnにする必要があり、体細胞の分裂とは違うものである。
ただ生殖細胞だけに、この細胞が生まれてくる子の遺伝に大きく関わるものであることは容易に想像できる。
ところが近年では、有糸分裂に減数分裂を含めないことが多い。
この場合、有糸分裂という語は(本来の意味から離れるが)体細胞分裂とほぼ同義の語として用いられる。
有糸分裂の定義は、クロマチンが染色体を形成し、この染色体が紡錘体によって分配される分裂様式なので、有糸分裂に減数分裂を含めないと、染色体の定義も揺らいでくる。
言っている意味がお分かりでしょうか?染色体は有糸分裂時にしか姿を現さないということになります。

●クロマチン繊維―沢山のヌクレオソームが密集して繊維を形成したもの

●ヌクレオソーム―DNAとヒストンからなる物質(8個の塩基性タンパク質であるヒストンからなる芯にDNAが巻き付いたもの)
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●DNA―ヌクレオチド(デオキシリボースという糖とリン酸と塩基の結合)が繋がった物質。
      DNAの塩基にはアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4種類がある。

人間の1つの細胞の中に含まれているDNAの長さは全長2mとされている。
それが46本の染色体に分かれているわけだから、染色体1本あたりのDNAの長さはおよそ4cmで、これがヒストンに巻き付いていることになる。
なあんだ2mかとか、4cmか、と思うかもしれないが、マクロの世界ではなくミクロ世界での2mや4cmは大変なことである。

細胞の大きさ(直径)は概ね10~30㎛である。
(1㎛=1/1000mm)→1㎛は1mmをさらに1000等分した長さ(1000個に分けた長さ)
細胞ですらこんな小さいのに、染色体は細胞の中の核に入っている。
上の図の②の中に入っているわけだからさらにさらに小さな場所である。
染色体の中にはヒストンが沢山あってそこに巻き付きながら長さを稼いでいるわけである。
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個人の居場所

遺伝情報はDNAの中に隠されている。
ゲノムと遺伝子という言葉も何となく使っているが、本当はそれぞれ意味がある。

■ゲノム(全遺伝情報)―生物に必要な全ての遺伝情報  
■遺伝子(エキソン)―タンパク質の作り方についての情報 1.5%

「遺伝子」と呼ばれる部分は全情報の1.5%でしかない。

「ヒトゲノム計画」から人間は3万弱の遺伝子を持っていることがわかったそうである。およそ3万の決定項目(情報)が1.5%ということである。
血液型に関する遺伝子、髪の色に関する遺伝子、肌の色に関する遺伝子など様々な遺伝子があるわけだが、それらの遺伝子が各々どこにあるかということはだいたい決まっているそうである。
例えば、1番染色体にはABCDEFGHIJKLMNの遺伝子があり、Aの遺伝子は1番染色体の端にあるというように。
何番染色体のどこにあるという遺伝子の位置のことを「遺伝子座」と言う。

遺伝情報はDNAの中に隠されている。
ヌクレオチド(デオキシリボースという糖とリン酸と塩基の結合)が繋がった物質。
DNAの塩基にはアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4種類がある。


この遺伝子座において、数塩基~10塩基未満ととても短い塩基を繰り返す特殊な領域があるそうで、そこがDNA型鑑定(個人特定)に用いられている。
その特殊な部分はいったい何の遺伝情報の部分なんだろうか?神様が個人特定用に特別に儲けた箇所なのかしら?
ともかく個人を決定するのは反復数である。

同じ塩基配列が繰り返して存在する特殊な「縦列反復配列」があり、その繰り返し回数は人によって異なり、DNA型の「偶然の一致」は1000兆分の1の確率でしかないということである。

常染色体は対で存在している。その対は何かと言えば、母由来と父由来ということである。
従って反復回数も、母由来と父由来がある。
(例)
花子さんの反復数―母由来6回、父由来8回
太郎さんの反復数―母由来8回、父由来9回
花子さんと太郎さんの長男―母(花子さん)由来6回、父(太郎さん)由来9回
花子さんと太郎さんの長女―母(花子さん)由来8回、父(太郎さん)由来9回


全て同じ?

細胞の数は成人で60~100兆ほどになると言われている。
生殖細胞を除く全ての細胞に同じ染色体(DNA)がコピーされているという。
しかしながら身体中の全ての細胞を隈なく調べたわけではない。60~100兆もの細胞を調べられるわけがない。

しかもである。
若い時ほど細胞分裂は活発であるものの、細胞分裂は一生涯を通して繰り返し行われている。
一人の人間の全生涯に通り過ぎた細胞の数というのは60~100兆なんてものではない。
生まれては死ぬを繰り返しているのだ、その全てを調べられるわけがない。
全ての細胞が同じようにコピーされているというのは推測にすぎない。違う可能性だってある。

赤ちゃんの時と、若い時と、高齢となった時の、細胞のDNAは本当に同じであろうか?
途中で修復もなされているはずだ。変わっていないと言うならば、何のための相同組み換えなんだと言いたい。

さらに事は複雑で、生殖細胞は減数分裂により染色体数が半分となるが、ただ単に父由来と母由来と染色体が綺麗に2つに分かれるわけではないのだ。
2nのnとnは相同染色体なので、半減の過程で交差し組換えが起こることが知られている。
父母からの2nが生殖細胞ではnとなるが、もしこれが父と母に真っ二つに分かれてしまえば、nとなった時点でどちらかの遺伝情報はそっくり消えてしまう。
しかしそうではなくて、この時に組換えを行いながら減数分裂するという。
この相同組換えがうまくいかないと生殖細胞(精子・卵子)は作れないそうだ。
ということは、減数分裂時の相同組換えにもリスク回避という意味合いがあるのだろう。
化学物質や放射線により傷ついたDNAを修復するのも相同組換えによってである。
だからその種のゲノムが持ち合わせていない遺伝子(DNA)を導入しても、相同組換えによって修復されて無くなってしまう可能性が大いに考えられる。
またたとえ導入に成功したとしても、そんな余計な遺伝子(DNA)があれば生殖細胞は形成されない可能性がある。


さらに場所によって違う可能性も捨てきれない。輸血や臓器移植を行った人ならばどうかということもある。
違う場所の細胞はDNAも違うかもしれないという可能性である。
その可能性を少しでも排除したいと努めるならば、せめて同じ場所のDNAを比較対象にすべきであろう。
要するに血痕や精液のDNAと、口腔粘膜のDNAの比較ではダメだということである。


細胞死という問題

人に必ず死が訪れるように細胞にも必ず死がある。細胞の寿命は部位によって違う。
また人は死んだけど細胞はぴんぴんしていますという事はない。
細胞は一番上の図に示されたものである。図は開いて中を見せているが本当は閉じている。細胞膜に覆われている。
細胞が死ぬと細胞内容物は放出されてしまう。
この地球上のものすべてはバラバラになって元に戻っていく運命にある。(エントロピーの増大則)
細胞とて例外ではない。いつまでも細胞膜に包まれてぬくぬくとしているわけではない。
人間が生きている間にイレギュラーで細胞死が起こった場合には、放出された細胞内容物によって周辺組織に炎症などが引き起こされる。
計画的な(予めプログラムされた)細胞死(アポトーシス)(細胞の寿命)の場合には、細胞内容物は断片化され再利用される。

また染色体が現れるのは細胞分裂のときだけ。死んだ細胞はもう分裂はしない。

外界に放たれた細胞はいつまでも生きてはいない。細胞は死ぬ。死ねば細胞内容物も放出される。DNAも。
血液や精液が体の外に出て時間が経てば細胞は死んでしまう。細胞は原形を留めない。
外界に触れるという事は変質もする。何らかの化学反応が起こる。
外界には異物も溢れている。違うものが容易に混ざり込む環境にある。
そんな外界にあったとされるDNAで個人を特定するなんて馬鹿げた話だと思いませんか?


案ずるより産むが易し!?

実際にどうやってDNA型鑑定を行っているかと言うと、分析用試薬キットと分析機器を使用する。
個人特定に用いているのは同じ塩基配列が繰り返して存在する特殊な「縦列反復配列」であると書いたが、個人(個体)特有のDNA配列のことを「遺伝子マーカー」と言う。
遺伝子マーカーは1箇所ではなくDNA中に複数個所あり、場所によって異なる結果が出てしまうので、個人識別に用いる場所を定め、そこに対応した試薬キットを使うことが望ましいが、徹底はされていない。

放射線の話で放射性核種を分析するのは難しいと書いた。
その分析に用いられる検出器と測定用モジュール一式は数百万~一千万越えにもなるという、あの話である。
それでも捉えるられるエネルギーは僅かなので増輻させていると書いたが、DNAでも増幅を行っている。
通常核種分析として行われているのは「ガンマ線エネルギースペクトル分析」である。
放射性物質から放出されるγ線のエネルギーは、それぞれの放射性物質(核種)ごとに違いがある。要するに固有のエネルギー(数値)を持っている。
その差でもって核種を突き止めようとするものである。
しかし拾えるエネルギー(測定器で捉えるられるエネルギー)は僅かなので増輻させて調べる。
元々のエネルギーにあまり差がない場合の確定は難しいらしい。
β線やα線は核種ごとの固有のエネルギーがなく(最大値のみ)、透過力も弱いので、これまた分析はとても難しい。


DNAを増幅する方法はPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)と呼ばれる。PCRという装置があるのだ。
小保方さんのSTAP細胞の論文の中でもPCRは登場した。
(PCRの特徴)
・ヒトのゲノム(30億塩基対)のような非常に長大なDNA分子の中から、自分の望んだ特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができる。しかも極めて微量なDNA溶液で目的を達成できる。
・増幅に要する時間が2時間程度と短い。
・プロセスが単純で、全自動の卓上用装置で増幅できる。


2本組のDNAを水溶液に入れて、その水溶液を高温にしたり、冷却したりして、変性を起こさせ1本にしたり、再び2本に戻したりする。
つまり温度の上下を繰り返すだけでDNAの合成が繰り返される(DNAが増幅する)という根本的に変性してしまわないのか心配な代物。
温度だけと言っても、DNA合成酵素や増幅対象ではないDNAも必要。

ともかくPCRは特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを10万~100万倍にも増幅できる。


特定するのは難しい?

「不規則な収納が生む自由」 前島一博 国立遺伝学研究所 構造遺伝学研究センター(生命誌ジャーナルより)

細胞が分裂する際にできる染色体のDNAはヒストンの芯に巻き付いた直径11nm(ナノメートル=1mの10億分の1)のヌクレオソーム構造をとっています。それが規則正しく折り畳まれて直径30nmのクロマチン線維となり、さらに集まるという階層構造を形成していると考えられてきました。ところが、国立遺伝学研究所の前島一博さんが詳細に調べたところ、定説のようなクロマチン線維は存在せず、より柔軟でダイナミックな姿が浮かび上がってきました。教科書に書かれてきた図は違うのではないか。こんな基本を問う研究です。

ヌクレオソームが沢山あるわけだが、それが規則正しく畳まれてクロマチン繊維になっているというのが定説。
クロマチン繊維の図を探せばどれもヌクレオソームが整然と並んでいる。その繊維の長さは30nmほどだという。
でもそれが確認できなかったという研究報告である。

30nmクロマチン線維も、それがさらに規則正しく束ねられた高次の構造も存在しないのである。私たちの実験は、染色体にはヌクレオソーム線維が不規則に収納されているという、まったく新しい染色体像を示している。

  これまで、電子顕微鏡で30nmのクロマチン線維が観察されていたのはどうしてだろう(図1)。試験管内の実験では、ヌクレオソーム線維の濃度がうすく、線維内のとなり同士のヌクレオソームが結合しやすいため、30nmのクロマチン線維を作りやすいことがわかっている。また、通常の電子顕微鏡は試料を真空中にさらすため、化学固定・アルコール脱水・樹脂包埋・切片作成そして染色という複雑なプロセスを経る必要がある。この過程で、人工的に凝集したヌクレオソーム線維を30nmの構造として観察していた可能性も高い。一方、私たちの実験が用いたクライオ電子顕微鏡は「生きている」状態を観ている。細胞を高圧下で急速凍結し、極低温下(-150 度)で薄片にし、それを極低温下でそのまま観察するからである。また、X線散乱でも化学固定・アルコール脱水なしで、溶液のなかの染色体を観察する。そのため、ヌクレオソーム線維の凝集が起きなかったのである。


自由とは裏腹に、染色体のこのあたりという目ぼしを付けるのが非常に難しくなりますね?










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# by yumimi61 | 2016-12-06 13:22
2016年 12月 05日
解釈
幸不幸理論

「人間の(私の、君の)悩みなんて宇宙から見ればちっぽけな事」
誰でも一度くらい聞いたことがあるのではないだろうか。それくらいわりと頻繁に囁かれている言葉。
でも私は思うんです、どうして比較対象が宇宙なのかと。
ちっぽけな人間を宇宙という大きなものと比較することが間違えているような。
ちっぽけな一人の人間なのだから、そこに降りかかった悩みはちっぽけなんかではないでしょう。悩みは大きくて当たり前。
一人の人間にとっては人生を左右するような大きな悩み、その時その人にとってそれが全てになってしまってもそれは仕方がない。

小学校上がりたての子供が運動会の徒競走で1番になったと喜んでいた。
その時に「君の1位なんて世界から見ればちっぽけな事」と言いますか?言わないでしょう。世界となんて比べませんね?
子供が生まれたと喜ぶ夫婦に「あなた達の喜びなんて宇宙から見ればちっぽけな事」と言いますか?言わないでしょう。
どうして悩みや存在になるといきなり宇宙や地球などという大きなものが持ち出されるのか。
それは大きなものと比較することで悩みを相対的に小さく見せて誤魔化すためである。
悩みや不幸は相対的な評価で、喜びは絶対的評価、これが現代のセオリーで生きるための知恵。
比較と言ったって「宇宙」と「悩み」という漠然としたもので、学問的に言えば比較対象になるような条件はこれっぽっちも満たしていない。


逆に自分より下や他人の不幸をみて安心するということもある。
「私の不幸なんてあの人に比べればちっぽけな事」
自分のダメさ加減や不幸と、他人のそれを比較して、他人のほうが大きければ安堵するわけである。
このことによって人間の幸福や不幸は多くの場合比較によって形成されるという知見を得ることが出来る。
だけど1位と2位にどれほどの差がありますか?もっと言えば6位だって7位だって、30位だって同じようなもの。
1位と7位の差は世界から見ればちっぽけな事、宇宙から見れば同じようなもの、そういうことになる。
だけど人間は比較の世界を生きているから、1位と2位には、1位と7位には大きな違いを感じるわけである。



lose-loseな関係!?

限りある世界、限りある資源、限りあるエネルギー。
そんな中、実に緻密に生命は設計され、保存され連鎖し循環してきた。
あらゆる物が相関関係にあると言ってもいいだろう。
このような世界においては、物質的にWin-Winな関係は成り立たない。
こちらが増えれば、あちらが減る。あちらが増えれば、こちらが増える。両方が増えるということはない。
物質的にWin-Winな関係が成り立つ場合というのは、地球上のどこか一部分だけを切り取った場合である。
局所的、あるいは一時的にはWin-Winな関係が成り立っても、大局的にはありえない。

誰かが死ぬということは、誰かが生きるということなのだ。
誰かが生きるということは、誰かが死ぬということである。
何かが死ぬということは、何かが生きるということ。
何かが生きるということは、何かが死ぬということ。
普段そんなことは意識していないが、生は死の上に成り立っている。
でもその「死」とは人間の概念としての死であって、物質的には、ミクロ的には、死とは言えない。
だからこそ連鎖し循環可能なのだ。だからこそWin-Winな関係は成り立たないのである。


まさに修飾

前記事に掲載した「和歌山カレー事件に見る、科学鑑定への誤解が冤罪を生む構図」の中で「異同識別」が取り上げられていた。

最高裁判決が依拠している科学的な根拠が実は脆弱で、そもそも鑑定に示されている「異同識別」の結果が読み違えられている可能性があることを指摘してきた。

京都大学大学院の河合潤教授が中井鑑定の中身を検証した結果、この裁判では中井鑑定に対する大きな誤解があることが判明した。中井鑑定は事件の関係先9箇所から採取したヒ素がいずれも同じ起源であることを示しただけで、それはその地域で流通するヒ素がほぼ同じドラム缶に入って中国から輸入されたものだったために、当然のことだった。

河合教授の指摘と、裁判で使われた中井鑑定を実施した東京理科大の中井泉教授の間では、その後、学会誌の誌上などで激しい論争となっている。一見、素人には難解な専門的な論争に見えるが、その中身を詳しく見て見ると、実は非常に初歩的な問題点が議論されていることが分かる。

要するに中井教授は、検察から依頼された9つのサンプル中に含まれるヒ素の「異同識別」という鑑定嘱託書の意味を、ヒ素の起源が同一だったかどうかを鑑定して欲しいと依頼されたものと理解し、それを行ったまでだった。


「異同識別」とは、違いを識別するという意味である。
「同」という漢字が入っているが、この漢字はほとんど意味を持たない。
「異なるか同じか識別する」という意味ではなく、違いがあることを前提にしている。
複数の試料や検体の異なる点を探すことが目的なのだ。
同じことを確認するのは「照合」である。
結果的に、異なる点はなかった(全く同じ)ということもありうるかもしれないが、それは要求されていることではない。
見た目には分からない、素人にはわかりようもない、同じような物の中にある僅かな差異を見つけ出すことが常に求められている。
違いがあることを前提にしている、これが非常に大事な点である。
「異同識別」という言葉が一番よく用いられるのは遺伝子分野である。


取り逃がすな!

事件報道で「DNA型が一致した」と言っているのを聞いたことがあると思うが、一頃は「DNAが一致した」と言っていた。
さすがに不味いと思ったのか「型」が挿入されるようになった。

当然のことながらDNAや遺伝子と言ったって、髪色‐黒、肌色‐黄、とか書いてあるわけではない。
生命に必要な情報はDNAの塩基配列に隠されているとされていて、これを調べる方法は「DNAシークエンシング(DNA sequencing)」と呼ばれている。
それはすなわち、DNAを構成するヌクレオチド(塩基と糖が結合した化合物にリン酸基が結合した物質)の結合順序(塩基配列)を「決定」することである。
ヌクレオチドの、通称「塩基」と呼ばれる有機塩基(プリン塩基またはピリミジン塩基)には、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4種類がある。
塩基もその定義が見直しされたり拡大され、複数の定義が存在している状態。
化学的には酸と対になって働く物質のこと。

有機塩基を、例えばAAAGTTTCなどと記述したものが、塩基配列である。
でもミクロの世界のことで目に見えるわけではない。
そこでどうやって調べるかというと、長さを調べている。
現在主流となっているのは、塩基依存的にDNA断片を作製し、その長さを比べることで塩基の順序を知る方法である。(DNA断片長による方法)


DNA型鑑定は上記とは違う。
DNAの特定領域における反復配列の繰り返し回数の違いを調べる方法「短鎖DNA型」が主流である。
DNAの塩基配列のうち、同じ塩基配列が繰り返して存在する特殊な「縦列反復配列」と呼ばれる部分があるとされ、その繰り返し回数は人によって異なるので、これを利用して個人識別を行うものである。

<DNA型の種類>
MCT118型
HLADQα型
TH01型
PM型(Poly Marker:LDLR型・GYPA型・HBGG型:D7S8型・GC型)



A型、B型、O型、AB型、(Rh+と-)、この血液型で個人を特定することなど出来ないわけだが、このDNA型では同じ型になるのは1000兆分の1とされている。(単に数でしかないのに・・・)

検査で判定できるのはあくまで繰り返し数のみであり、その結果は数値でのみ示される。そのため厳密には「DNA鑑定」より「DNA型鑑定」と称するべきとの見方がある。→この部分は前述のとおり、報道ではひっそり変更されています。

現在の技術ではヒトゲノムの塩基配列のすべてを調べるわけではなく、「一卵性双生児以外すべて結果が異なる」という認識は誤りである。赤の他人であってもDNA型が一致することはある。
「極めて低い確率(数十兆分の一)ではあるため指紋認識のような識別手段としての信頼性がある」というのも誤りで、どの程度の確率で同じDNA型の人が出現するかはまだ明確ではない。
「すべての人間のDNAのパターン・データが登録されれば偶然の一致による誤判定は防げる」というのも誤り。

アメリカのメリーランド州では、2007年1月、データベースに3万人分程度が登録されているDNA型プールにおいて、理論値では1000兆分の1の確率とされるDNA型の「偶然の一致」があったことが裁判で明らかになっており、DNA型の理論上の一致確率に重大な疑念がもたれている。 


「謳っている確立にも大いに疑問あり」ということである。

DNA型鑑定による個人識別の歴史・現状・課題への言及を極力省き、簡潔に表したいという目的からか、鑑定の結果「DNAが一致」したといった表現がしばしばみられる。しかし、それらはいずれもDNAのすべてが一致するかを調べたのではなく、DNAのごく一部の分析からパターンの一致・不一致を判定し、確率論的に推定したものである。どういう分析が行われ、何がどう一致したのかを確認しないと評価を誤りかねない。この点指紋と異なり、判断者に高度な専門的知識が必要とされる性質のものであり、裁判に利用する際その判断は専門家の解釈に依拠することになる。

なお、DNA型鑑定は高度の感度を有する鑑定であるため、陽性対照および陰性対照をも試料として鑑定すべきとの指摘もあるが、日本の科学捜査研究所・科学警察研究所では鑑定ごとの陽性対照および陰性対照の鑑定は実施していない。
今後、陽性対照および陰性対照の鑑定が実施されていないDNA型鑑定については、証拠能力が否定されるべきとの見解が有力化している。



全て確率の世界

「異同識別」は違いを識別するという意味であると書いたが、「ここが違います」と見つけるだけではダメである。
どれをどのような方法で調べ、どう判定が下されたかを提示し、何らかの違いを発見したならばその違いが何を意味するかまでを示さなければならない。証拠として利用する場合には特にそうであろう。
だけど専門家でなければ、説明されたところでその方法の妥当性や判定の正誤までは判断しかねる。従って鵜呑みにするしかないというのが現状ではないだろうか。
例えば、「この装置を用いた結果から判定を下しました」と説明されても、その装置が適当なのか、精度はどんなものなのか、装置の使い方を使用者が熟知しているのか、そんなことは分かりませんよね?
さらにコンプライアンスを重要視すれば疑問は生じなくなり、言われたままに受け入れる状況となる。

「DNAの型が一致した」ということは、「異同識別」ではなく「照合」である。
違いを見つけ出すという使命は弱い(ない)。
どちらかと言えば、「同じであれ」という念が込められていることが多いのではないだろうか。
現場や遺体に残されていた血痕や体液などのDNA型と、容疑者のDNA型を照合するわけである。

DNA型鑑定の前提にあるのは、「DNA型が一致したら同じ人物である」ということである。
この前提がなければ幾ら一致したところで証拠にはならない。
だけどDNA型鑑定ではDNA全体を見ているわけではない。一部分だけを取り出しているに過ぎない。
膨大な情報全体が一致する確率は少ないにしても、一部分が一致することは無きにしも非ず。
本来一部分で存在全てを語ることは出来ない。「一部分が一致したところで・・・」と言われてしまう可能性がある。
だから、その一部分には特別性を持たせる必要があり、且つ一部分であっても一致する確率も極めて低いものにする必要がある。
そうでなければ、「DNA型が一致したら同じ人物である」とは言えないのである。DNA型に証拠能力はなくなってしまう。
その特殊性が、同じ塩基配列が繰り返して存在する特殊な「縦列反復配列」があり、その繰り返し回数は人によって異なり、DNA型の「偶然の一致」は1000兆分の1の確率でしかないということである。
信頼度100%としなかっただけはましかもしれないけれど、もちろん世界の人類全てのDNA型を調べて弾き出した数字ではない。
世界人口って何人か知っていますか?おおよそ70億人くらいです。
さらに言えば人間は間違う生き物ですよ。







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# by yumimi61 | 2016-12-05 12:05
2016年 12月 04日
誤解
コンプライアンス(compliance)

とある書類を受け取る必要があったが、少々遠距離だったのでわざわざ自宅まで届けてもらうには申し訳ないと思い「郵送でもいいですよ」と言ったら、相手方が「最近会社がコンプラコンプラ煩いんでそうもいかないんですよ」と。
このコンプラとは企業コンプライアンス(regulatory compliance)のことである。

コーポレートガバナンスの基本原理の一つで、企業が法律や内規などのごく基本的なルールに従って活動する事、またはそうした概念を指す。ビジネスコンプライアンスという場合もある。「コンプライアンス」は「企業が法律に従うこと」に限られない「遵守」「応諾」「従順」などを意味する語だが、以下では主にこの語を使う。なおRegulatory complianceは直訳すると「規制追従」という意味になる。

今日ではCSR(corporate social responsibility の略。企業の社会的責任履行)と共に非常に重視されている概念、仕組みである。

2000年代から、法令違反など不祥事によるステークホルダーからの信頼の失墜や、それを原因として法律の厳罰化や規制の強化が事業の存続に大きな影響を与えた事例が繰り返されているため、特に企業活動における法令違反を防ぐという観点からよく使われるようになった。
こういった経緯から、日本語ではしばしば法令遵守と訳されるが、法律や規則といった法令を守ることだけを指すという論もあれば、法令とは別に社会的規範や企業倫理(モラル)を守ることも「コンプライアンス」に含まれるとする論もある。また、本来、「法的検査をする」といった強い実行性をもっている。


complianceの意味としては、応じる、従う、服従、(法律や規則)遵守、迎合、盲目的などがある。

「企業コンプライアンス」の他に、医療でも使うし、物理でも使う。
「機械的コンプライアンス」「弾性コンプライアンス」、どちらも物体の変形しやすさを示す物理量である。
バネや弾性など力を受けて変形したものを元に戻す力(弾力・復元力)の反対。元に戻す(修正する)力がないと変形しやすい。
言い換えればなんでも受け入れてしまうということ。
法律や規則の遵守は確かに必要であるが、例えばその法律や規則、権威権力あるいは世論や常識に間違いがあったとしても、あまりにコンプライアンスを重視すると修正が効かず間違えたまま突っ走る。
応用が効かない、臨機応変さがないというようなことに繋がる。


2012年公開のアメリカ映画『Compliance』。日本公開は2013年で邦題は『コンプライアンス 服従の心理』。
ファストフード店でマネージャーをしている中年女性サンドラは、ある日、警察官を自称するダニエルズからの電話を受ける。ダニエルズはサンドラの店の従業員が金を盗んだと述べる。サンドラはダニエルズの証言からベッキーが容疑者であると考え、呼び出した。ベッキーは盗んではいないと主張すると、ダニエルズは彼女を身体検査するように要求する。そして、サンドラはマネージャーとして、従業員を管理する責任があると思い、ダニエルズの言うとおりに身体検査を実行していくのであった。

この映画は実際にあった事件をヒントに製作された。
その事件とは「ストリップサーチいたずら電話詐欺」である。

アメリカ合衆国で2004年に犯人が逮捕されるまで約10年間続いた、一連の事件の総称である(サーチ=身体検査)。犯人はレストランや食料雑貨店に電話をかけて警察官を自称し、「警察への協力行為」の名のもとに店長らを誘導、女性店員を裸にして身体検査をしたり、その他の異常な行為をするよう仕向けた。狙われた店の多くは、小さな田舎町のファーストフードレストランだった。

一連の犯行は70件を数え、行われた場所も30州もの広範囲にわたっていた。最後に起こされた2004年のケンタッキー州マウントワシントンにおける犯行から、当時37歳で、アメリカの刑務所・収容所運営会社であるコレクションズ・コーポレイション・オブ・アメリカの従業員であったデビッド・スチュワートが逮捕された。


つまり警察を装って電話で指示していたのが2004年に逮捕されたデビッド・スチュワート。指示のみで実際の行為には及んでいない。
逮捕後、スチュワートは警察官を騙った罪と男性同士の性交を唆した罪でケンタッキー州に移送された。しかし有罪判決は受けなかった。検察と弁護側双方が、彼の犯罪への関与を示す直接的な証拠がないため法的判断ができないと主張したからである。
実際に、言われるままに(言われた以上に?)、身体検査やわいせつ行為に及んだのは店関係者ということ。



ひそひそ話

和歌山カレー事件に見る、科学鑑定への誤解が冤罪を生む構図 (BLOGOS ビデオニュース・ドットコム 2015年04月18日)

以前に一連の原発問題の議論の中で、われわれの社会において「科学の民主化」と「民主の科学化」がいずれも大きく遅れている問題が指摘されたことがあった。

「民主の科学化」については一般の市民が科学的な思考をする習慣が身についていないことを、「科学の民主化」では科学者が科学的に正しいことだけに目が行くことで、民主主義にとって何が正しいかの視点が欠けていることが問題になっていることを学んだ。

そしてそれが、日本が原発問題で一つの方向性を打ち出すことを難しくしているのではないか、という論点だった。


これは至極もっともな意見だと思う。
科学と民主に限らず、社会はいつでも大きく乖離している。政治と民主、男と女、健常者と身障者、雇用者と労働者、都市と田舎、、、などなど。
人にはそれぞれ事情があって、それぞれの使命があり、それぞれの価値観で生きている。
その全てを尊重すれば、どうしたってひずみが生まれてくる。
全てを尊重することなど現実的でないから、人々はいつでも何かを切り捨てながら生きている。
社会には必ず抑圧されたり虐げられたり、捻じ曲げることを強要されたり、失望したり絶望する人がいるものである。
どんなに理想的な社会に見えても、必ずそうした人はいる。

そのひずみを抑え込み、切り捨てを諦めさせるのが、民主主義であり、法律や法規であり、多数決である。
「多いものが正しい」「権威権力が正しい」、これが民主主義の基本ルールなのだ。
この正しさは「科学的な正しさ」ではない。「誰かがこうあるべきだと望む(決めた)社会に相応しい、適合する正しさ」である。
「誰かがこうあるべきだと望む(決めた)社会に相応しい、適合する正しさ」と「科学を含め学問的な正しさ」とが一致することもあれば、そうでないこともある。
また学問も所詮人間が積み上げてきたものである。
どうやって積み上げスタンダードになったのかと言えば、やはり「多いものが正しい」「権威権力が正しい」という民主主義の基本ルールの下で確立されてきた。
私達の正しさはすべからく「多いものが正しい」「権威権力が正しい」から逃れられないのである。
従って自分の正しさを主張するためには、権威権力を握るか、民衆を誘導して多くの支持を得る必要がある。
正しさを声高に主張できるという特権を得れば、やはり行使したくなるようだ。


また「人間の幸福」を軸に物事を考えれば、学問的な正しさなどは霞んでしまう。
お金を得ることや有名になることを幸福と思えば、一生懸命勉強するよりも一攫千金狙って生きる方が正しいのだ。
時と場所が変わって命が何より大事になれば、嘘をついても嘘を受け入れても命を守ることが正しくなるのだ。
「そんなことをしなくてもいい、そんなことをしても無駄」と幾ら言ったとしても、「こうすることで安心や満足感を得ることが出来る」と言う人には効果はない。
競技には直接ルーティーンなど関係なくても、それで力を発揮できると本人が(あるいは著名な科学者が)言うならば、それは意味あることになるのだ。

「自由の敵に自由を与える必要はない」―ナチスやホロコーストの否定や異議を認めない、つまり言論の自由を認めないドイツは「戦う民主主義」の先進国である。
原爆や核について口封じしたアメリカもそうであろう。
「自由の敵」「民主主義の敵」とは、「誰かがこうあるべきだと望む(決めた)社会に相応しくないと烙印を押された者、適合出来ない者」のことである。


どうもその問題が司法の世界にも持ち込まれているようだ。そして、それは人を裁きその自由を奪ったり、場合によっては死刑という形で合法的に人の命を奪うこともあり得る司法の場では、取り返しが付かないほど重大な事態に発展しかねない危険性を孕んでいる。


取り返しが付かないほど重大な事態が誰かの身に起こっても、社会は進んでいくしかない。
世界の終わりを私達は誰一人として経験したことなどないし、遅かれ早かれ人は等しく死んでいく。
私達は無力である。そして諦めの毎日を生きている。

冤罪であることを証明したとして、喜ぶのは死刑囚くらいだろう。
被害者は落胆するかもしれない。
その他大勢の人にとっては他人事だ。死刑囚が死のうが死ぬまいが関係ない。赤の他人の死や苦痛など痛くも痒くも無い。
いや、冤罪の証明も信じられなくて、極悪犯にシャバに出てきてもらっては困ると却って迷惑がるかもしれない。

夏祭りの炊き出しのカレーに猛毒のヒ素が混入し、4人の死者と60人以上の怪我人を出した和歌山カレー事件で、既に死刑が確定している林真須美死刑囚の犯行を裏付ける唯一の物証となっていた科学鑑定の結果に今、重大な疑義が生じている。

これまでこの番組では事件の捜査や裁判の問題点、林真須美氏の死刑判決の物証となった科学鑑定、いわゆる「中井鑑定」の妥当性の問題などを指摘し、最高裁判決が依拠している科学的な根拠が実は脆弱で、そもそも鑑定に示されている「異同識別」の結果が読み違えられている可能性があることを指摘してきた

京都大学大学院の河合潤教授が中井鑑定の中身を検証した結果、この裁判では中井鑑定に対する大きな誤解があることが判明した。中井鑑定は事件の関係先9箇所から採取したヒ素がいずれも同じ起源であることを示しただけで、それはその地域で流通するヒ素がほぼ同じドラム缶に入って中国から輸入されたものだったために、当然のことだった。

中井鑑定はむしろ、林家から発見されたヒ素とカレーにヒ素を混入されるために使われた紙コップに付着していたヒ素とは、軽元素の不純物の含有量が一致しておらず、まったくの別物であることを示していた。しかも、林家のヒ素よりも紙コップに付着していたヒ素の方が、3倍から7倍も純度が高いものだったことから、林家にあったヒ素を発見された紙コップを使ってカレーに投入するというストーリーがあり得なかったことを、中井鑑定は示していたのだった。

河合教授の指摘と、裁判で使われた中井鑑定を実施した東京理科大の中井泉教授の間では、その後、学会誌の誌上などで激しい論争となっている。一見、素人には難解な専門的な論争に見えるが、その中身を詳しく見て見ると、実は非常に初歩的な問題点が議論されていることが分かる。

要するに中井教授は、検察から依頼された9つのサンプル中に含まれるヒ素の「異同識別」という鑑定嘱託書の意味を、ヒ素の起源が同一だったかどうかを鑑定して欲しいと依頼されたものと理解し、それを行ったまでだった。しかし、その起源が同一であることは、先述の通りむしろ当たり前の結果であり、それではまったく林真須美氏の犯行の裏付けにはならない。しかし、にもかかわらずマスコミはその鑑定結果を「林宅と紙コップのヒ素が一致」と大々的に報じ、特に化学などに特別な素養があるわけではない裁判所も事実上、その報道と同レベルの解釈によって、鑑定結果を林真須美犯人説の裏付けとしてしまったのだった。

そして、河合教授が弁護側からの依頼で、単純に中井鑑定の結果を「林真須美氏が犯行を犯していない可能性」を裏付けるために再度検証した結果、不純物の組成などから、中井鑑定はむしろ真須美氏が犯行をしていないことを裏付けるデータを提供していたことがわかったのだという。








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# by yumimi61 | 2016-12-04 12:28
2016年 12月 03日
日本国憲法の秘密-430-
ウラン238―99.3%を占める。非分裂性。半減期が長い(約44億6800万年)
ウラン235―0.7%しか存在しない。分裂性。238よりも半減期は短い(約7億380万年)。


両者は原子核の中の中性子の数が違うだけで化学的な性質はまったく同じ。
ウランという同じ元素なのだから陽子の数は同じ。
違うのは中性子の数。非分裂性のウランのほうが3つだけ(仲介者である)中性子が多い。
両者には僅かに質量の差があり、その差でもって「濃縮」しているという。
この質量の違いは中性子3つ分の差ということになる。つまりウラン238の方が少し質量も大きい。
質量とエネルギーは等価である(アインシュタインの法則)ので、質量が大きくなればエネルギーは小さくなる。

質量とエネルギーは等価なものである。「質量+エネルギー」で保在。だから質量とエネルギーは相関関係にある。

ウランやプルトニウム 質量が大きい だからエネルギーが小さい(=結合力が小さい)
ヘリウムやリチウムなど  質量が小さい だからエネルギーが大きい(=結合力が大きい)
水素 質量が小さい だからエネルギーが大きい(→だけど結合力は必要ない)

※水素は崩壊も分裂もしないから結合エネルギーは必要ないのでエネルギーを保有しないと考えることも出来るわけだが、アインシュタインの「質量とエネルギーは等価」により水素もエネルギーを保有していることが分かった(裏付けられた)。


従ってウラン238のほうが保持するエネルギーが少し小さいということになる。
235と238の反発度合は高く同じで(陽子の数)、どちらも不安定な核種ではある。(不安定な核種なのに半減期が長いのはおかしいという疑問はすでに述べてきた)
反発度合(陽子の数)が多いと取り出せる結合エネルギーは小さくなる。
仲介者が3つ多い238のほうが質量が多いとなると、取り出せるエネルギー(保持しているエネルギー)は238のほうが少し小さいということだ。
反発度合が大きいと取り出せる結合エネルギーは小さくなるという法則があるのに、仲介者である中性子が入って235よりは安定している238のほうが取り出せるエネルギー(保持しているエネルギー)が小さいというのはどうにも解せない。
中性子に質量があるのだろうか?中性子は本当に存在するのだろうか?
この点からまたしても根源的な疑問が沸き立つのである。
アインシュタインの法則を否定しない限り、次へと進めない問題である。
原爆開発にアインシュタインの知名度を利用しながら、開発には一切携わらせなかった。
それはアインシュタイン(の法則)が都合悪かったからではないのか。
質量に差がなければ、質量の僅かな差を利用して行っているという「濃縮」は出来ようもない。
(濃縮・分離したとしても自然に崩壊していくのに都合よくパーセンテージを留めておくことなど出来ないことも再三述べてきた)(半減期が違えば全てが崩れてしまうが、半減期の定義や時間にも大いなる疑問がある)


ウランという物質は放射性元素として扱われることが多いので何か特別なもののように感じるかもしれないが、鉄や鉛などと同様に重金属(比重が4~5以上の金属元素)(密度4~5g/cm3以上の金属)である。
人体に重金属が蓄積されて引き起こされるのが公害病である。
ウランも他の重金属と同様に重金属中毒の原因となるが、毒性は鉛や水銀よりも低く、ヒ素と同程度であるとされている。
この場合、重金属としての毒性で、放射性物質としての毒性は加味していない。
ヒ素と同程度と書いたが、ヒ素は豊洲市場でも検出されたと問題視していた物質である。和歌山毒物カレー事件に使われたのがヒ素だった。

2004年(平成16年)、環境省によって水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しが行われた。
その時にウランは「要監視項目」の1つになった。
「公共用水域の水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準及び地下水の水質汚濁に係る環境基準」(水質環境基準健康項目)というものがあり、法に基づいて基準が定められ定期的に測定されているが、「要監視項目」は直ちには「水質環境基準健康項目」にはしないが、国において定期的に測定し、その結果に基づいて水質環境基準健康項目への移行等を検討するもの。
ウランの要監視項目指針値(環境基準値)は、0.002mg/Lである。

2004年~2007年の測定結果
https://www.env.go.jp/council/09water/y095-09/mat03_6.pdfより)
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※10%超過とは、指針値の10%超過ということである。
超過率は、超過地点/調査地点 である。

(第一次答申)
公共用水域等において指針値の超過が見られるが、測定地点が少なく、また、汚染源が不明で自然的要因と考えられる事例もあることから、現時点においては、要監視項目として設定した上で、公共用水域等での挙動、検出地点における原因究明など今後とも知見の収集に努める必要がある。 

ウランは、海水中にも天然に存在することが知られており、平均組成から算出される濃度は0.0033mg/L である。 


海にはもともと指針値(0.002mg/L)以上のウラン濃度(0.0033mg/L)があるはずなので安心と言いたいのか。指針値超過というだけではどれくらい超過しているのか分からない。

ウランの排出に関して、PRTR 届出対象物質となっていないため、環境中への排出情報はない。また、生産等に係る情報もない。
一方で、放射性物質であることや核兵器への転用など核拡散防止観点から、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」に基づき保有量と移動量について厳重な管理が行われている。


※PRTR
健康や生態系に有害なおそれのある化学物質が、事業所から環境(大気、水、土壌)へ排出される量及び廃棄物に含まれて事業所外へ移動する量を、事業者が自ら把握し国に届け出をし、国は届出データや推計に基づき、排出量・移動量を集計・公表する制度です。平成13年4月から実地されています。 
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# by yumimi61 | 2016-12-03 14:11
2016年 12月 01日
日本国憲法の秘密-429-
核融合には重水素(デューテリウム)と三重水素(トリチウム)が用いられる。
どちらも中性子がくっついている水素である(中性子の数が違う)。

この重水素(デューテリウム)と三重水素(トリチウム)が核融合を起こして臨界に達するには、プラズマのローソン条件をクリアしなければならないそうである。
誰が決めたのか、そういうことになっている。

プラズマのローソン条件
①1億度の超高温
②1立方センチメートルあたり100兆個の超高密度
③1秒間維持

ではどうやってクリアできるのかと言えば、酸水素ガスを10万気圧で圧縮すればよいらしい。(参考:常圧は1気圧)
10万気圧で圧縮すればまず密度条件をクリア。
温度はどうか?
酸水素ガスの燃焼温度は常圧で2000~3000℃であり、その状態でプラズマ状態になるが、物凄い圧力を掛けているために、温度は割増になる。2000~3000℃×10万(気圧)ということで1億℃は軽く突破するらしい。



①まず重水素(デューテリウム)と三重水素(トリチウム)を電気分解する。
水を「電気分解」するということは、水素H2と酸素O2に分けるということである。

ちなみに電気分解の反対は「燃料電池」である。水素と空気中の酸素を化学反応させて発電する装置。
燃料は水素ということになるが、その水素は天然ガスやメタノールから生成する。
電池とはいうものの充電した電気を溜めておくものではない。

②重水素(デューテリウム)と三重水素(トリチウム)を電気分解すると、酸素ガスと重水素ガスが出来る。
高圧環境で電気分解するので酸素ガスと重水素ガスはすでに液体と気体の性質を併せ持つ(巨視的には区別のつかない)超臨界流体となっている。
電気分解で生じた酸素ガスと重水素ガスを1:2で混合する。
これが酸水素ガスということである。

酸水素ガスは温度が発火点になると自発的に燃焼する。酸素と水素が 1:2 の混合ガス(水素爆鳴気)は、常圧において発火点が約 570 °C となる。

酸水素ガスの燃焼温度は常圧で2000~3000℃。


③生成した酸水素ガス(酸重水素ガス)を10万気圧で圧縮するため、別の高圧容器に噴射して着火する。
すると燃焼する。プラズマ状態になる。
この別の高圧容器には重水を入れておく。(圧力によって固体・氷になっている)
圧縮によって温度は1億度以上にできる。

これで核融合が起こるという。
核融合が始まると、(核融合によって)熱を放出するという。
核融合による放熱によって、圧力を落としても温度が維持できるようになるので圧力を落とす。
(超高温にするためには超高圧が必要)・・・ローソン条件
すると固体になっていた重水が液体に戻る。この液体は循環して使用する。
温度は自己発火点を超えているので燃焼も持続する。

核融合から放出される熱とはつまり「核融合から放出されるエネルギー」である。
しかし、「エネルギーが放出されない」となれば、これを維持することは出来ない。
そもそも、どうして超高温・超高圧ならば核融合が起こる(始まる)のかという、根本的な説明はなされていない。
これも密度だろうか?
そうであるならば、満員電車に乗っていたらベトちゃんドクちゃんになってしまったというようなことだ。
超密集しているからくっついてしまう?
超高温だから熱くて融けて一体化してしまう?
「高温にすると水H2Oが水素H2と酸素O2に分かれる」という話をしたが、これは膨張させない環境の高温下で分離されるのである。面に当たりまくる衝撃によって結合が緩んで離れてしまうわけである。
さらに高温にすると起こるのがプラズマ(電離;電子が外れる)。
そのプラズマを超えると再融合する?


大きな問題もある。容器の問題だ。
10万気圧や1億℃に耐えられる容器はありません。
容器が先に壊れるなり、融けるなりしてしまう。
酸水素ガス(酸重水素ガス)を閉じ込めることが出来ない。装置的に不可能ということになる。
超高温なため容器も一緒にプラズマ状態となってしまう。
容器が融けたり蒸発すればそこに熱を奪われるので結果として全体温度は下がってしまい、ローソン条件もクリアできない。
その反論には「プラズマ」であることが発揮される。
プラズマは多数の自由電子によって電流が極めて流れやすいという特徴を持っている。電気を通しやすい。
そこで物体としての容器を使用せず磁場によって仮想容器を作って閉じ込めることが可能だと言うのだ。
確かに電気は磁場・電場という空間によってもたらされるものである。電線の中で磁場や電場が発生するわけではない。
それでも核融合は未だ夢のエネルギーである。
研究途上のエネルギー研究としては検討の余地があっても、では水爆ではどうしたのかということになる。
水爆は在り得ないという結論に至らないだろうか。
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# by yumimi61 | 2016-12-01 14:29
2016年 11月 30日
日本国憲法の秘密-428-
先日、いつもお財布の中の同じ場所に入っていたnanacoカードがないことに気付いた。
あれ?どこにやった?
お財布の違う場所やバッグや車の中を探してみたが、ない・・。
最後に使ったのはいつだったか・・定かではなかった。
それ以上探す手立てはなくて諦めるしかなかったが、時々思い出しては若干落ち込んでいた。
ところがこの間の日曜日、何がきっかけだったかは忘れたが、唐突に思い出した。
「最後に使ったのはファックスだ!」

最近ファックスを送る必要があった。
我が家にもファックスがあり、以前はかなり頻繁にファックスを使用していたが、最近はほとんど使っていない。
それでも受信はわりと最近もしたことがあり使えることは分かっていたのだが、送信がちゃんと出来るか心配だった(操作の問題ではなく機械的な問題として)。
「送れていますか?」の確認も面倒だったのでコンビニから送ることにした。
そう、コンビニのマルチコピー機でファックスの代金を支払う時にnanacoカードを使い、カード置き場にそのまま置きっぱなしにしたわけです。(原稿を忘れないことに全力を傾けすぎてカードを忘れる・・)

月曜日にそのコンビニに行ってnanacoカードの忘れ物がないか尋ねたところ、奥部屋から「コピー機のところ、忘れ物」とレシート裏メモ書きの付いたカードが出てきた。
状況的にはぴったり合っている。ところがカードに氏名を書いていなかったのです。名無しの権兵衛。
これが私の忘れたカードだと確認出来ない。
カードを作った時に個人情報を提供しているが、お店では確認しようがないのだという。
そこでお店の人がカードセンターみたいなところに電話をしてくれて、照合することにした。
名前や電話や生年月日を告げると、私のカードの番号を読み上げてくれた。まさにこのカードと同じ。私のカードだった。
お店の人にも確認してもらおうとしたら、カード番号は本人以外に教えることは出来ないそう。お店の人であっても。
でもそれではお店の人がこのカードは私のもので間違いないと確認したことにはならない。「それでいいんですか?」と訊いてみた。
「でも教えることは出来ないんですよねぇ」と。
その後、センターの方がお店の人とちょこっと話をして、それでいいことになりました。めでたしめでたし。
「名前書いておいてくださいね」とお店の人が奥部屋からペンまで持ってきてくださいまして、その場で書いてきました。

カードセンターとの照合の時に、番号の他に残金とポイント残高と最後に使った日にちと金額も読み上げてくれたのですが・・・。
「最後のご利用は11月17日、50円ですね」
子供が駄菓子買いに来たわけじゃないんだから・・・。
ファックスで使ったとかもちゃんと分かっていたのかしら?ファックスですよ、ファックス1枚50円です。

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前記事、前々記事に書いた酸水素ガスは、実は水素爆弾(核融合)にも関係している。

水素爆弾に関する過去記事より
エネルギー(結合エネルギー)は分裂や崩壊の際に、必要なくなった分が放出される。
ところが陽子が1つの水素は分裂や崩壊をすることがないので、大きなエネルギーを保有しているのに放出される機会が無い。
このエネルギーを何とか利用できないものだろうか、そういうことだったのだと思うけれども、核融合(結合)では理屈が通らない。

そもそもラザフォードが実験で発見したのは破壊であって融合(結合)ではない。

そこで水素爆弾推進チームはどうしたか?
水素原子核(水素の荷電粒子)にエネルギーを与えて加速させ、これを「入射粒子」とした。
そしてそれを他の軽い原子核(標的粒子)に衝突させると、入射粒子である水素原子核が壊れながら標的にした原子核と合体することにしたのである(発見した)。
これが「核融合」で、その時に大きなエネルギーが得られることにしたのである(発見した)。

どさくさ紛れに「壊れながら合体」としたが、結局のところそれは、壊れなければエネルギーが放出されることはないと認めたようなものである。
「崩壊」→「再編(再結合)」という過程になる。
ただここでも大きな壁にぶち当たってしまった。
「壊れる」と言うからにはやはり原子核が壊れなければならない。

水素原子:陽子1と電子1
水素原子核:陽子1

電子1を弾き飛ばすことは壊れるとは言わない。
つまるところ壊れようがない。(まぁ水素がそんなに簡単に壊れたら困るんですけれどもね)
そこで重水素・3重水素の登場である。

重水素2H(デューテリウム)原子核:陽子1と中性子1
3重水素3H(トリチウム)原子核:陽子1と中性子2

核の中(核子)には陽子1のみだけでなく中性子があるので、これならば「壊す」と言うことが出来る。
(しかし何故に反発するものがいないところに仲介者の中性子がいるんだろうか?役割を持たない単なる同居人?)
但し中性子は電荷を持たず、中性子と陽子は陽子と陽子のように反発しあう存在ではない。
従って陽子と中性子の組み合わせを壊したからといって結合エネルギーが放出されるかどうかは疑問が残るところ。

爆弾を作るとなると更なる問題も生じる。
水素原子核(水素の荷電粒子)にどうやってエネルギーを与えるかということである。
ラザフォードは放射線(アルファ線)を衝突させた。ラザフォードの実験に基づくならば最初に放射線(アルファ線)が必要となる。

そして唐突に電気系にシフトし、登場したのがプラズマのローソン条件だった。
①1億度の超高温
②1 立方センチメートルあたり100兆個の超高密度
③1秒間維持

温度が上昇すると物質の状態は固体から液体に、液体から気体に変わる。
気体の温度が上昇すると気体の分子は解離して原子になり、さらに温度が上昇すると原子核のまわりを回っていた電子が原子から離れてプラスイオンと電子に分かれる(電離)。
この電離によって生じ た荷電粒子を含む気体がプラズマ。



戦後、原爆派と水爆派は対立することになるのだが、それは核兵器の脅威云々ではなく、要するに水爆派は原爆を見限ったということなのだと思う。
原爆開発の段階から水爆に移行し始めている。
原爆は理論的にも矛盾が多すぎた。
ところが現代において語られている水爆は、起爆装置として原爆を用いている。
在り得ない原爆が組み込まれていることから、水爆の中身を検討するまでもなく水爆も在り得ないということになってしまう。

「原爆」と「水爆」の対立を現代風に言い換えると「核分裂」と「核融合」ということになるが、一番最初は「核融合」ではなく分裂(結合エネルギー取り出し)として水素に注目したはずである。
では核分裂ではなくて核融合で取り出せるエネルギーは何なのか?まずこの疑問にぶちあたる。

文部科学省によれば、こうだ。
核融合の燃料としては、軽くて燃えやすい水素の同位体である重水素と三重水素(トリチウム)を用います。重水素と三重水素の原子核を融合させると、ヘリウムと中性子ができます。このとき、反応前の重水素と三重水素の重さの合計より、反応後にできたヘリウムと中性子の重さの合計の方が軽くなり、この軽くなった分のエネルギーが放出されるのです。
また、核融合反応では、少量の燃料から膨大なエネルギーが発生し、例えば、1グラムの重水素−三重水素燃料からタンクローリー1台分の石油(約8トン)に相当するエネルギーを得ることができます。

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※図中青文字の陽子と線は私が書き入れたものです。


エネルギーを取り出すのではなく、重さ(質量)の違いだと言う。
アインシュタインのあれだ。

質量とエネルギーは等価なものである。「質量+エネルギー」で保在。だから質量とエネルギーは相関関係にある。

ウランやプルトニウム 質量が大きい だからエネルギーが小さい(=結合力が小さい)
ヘリウムやリチウムなど  質量が小さい だからエネルギーが大きい(=結合力が大きい)
水素 質量が小さい だからエネルギーが大きい(→だけど結合力は必要ない)

※崩壊も分裂もしないから結合エネルギーは必要ないのでエネルギーを保有しないと考えることも出来るわけだが、アインシュタインの「質量とエネルギーは等価」により水素もエネルギーを保有していることが分かった(裏付けられた)。


でも上記(過去記事)に書いたように、核融合とは壊して(中性子を離して)から融合させるのである。再編成である。
しかも水素の場合、原子核の陽子は1つしかないので、陽子だけに限ればこれ以上は壊れようがない。

核の中(核子)には陽子1のみだけでなく中性子があるので、これならば「壊す」と言うことが出来る。
(しかし何故に反発するものがいないところに仲介者の中性子がいるんだろうか?役割を持たない単なる同居人?)
但し中性子は電荷を持たず、中性子と陽子は陽子と陽子のように反発しあう存在ではない。
従って陽子と中性子の組み合わせを壊したからといって結合エネルギーが放出されるかどうかは疑問が残るところ。


結合エネルギーが放出されるか分からないところに持ってきて、核融合の場合、新たに陽子が融合するのだから、むしろ結合エネルギーが必要になってくる。これではエネルギーは放出されない可能性が高い。
文科省の説明自体、大いに疑問がある。
上の文科省の図の陽子に注目してもらいたい。
陽子が沢山あるものほど結合力が弱くて、少ないものほど結合力が強い。
しかし水素は元々陽子が1つしかないという特異的な元素である。
アインシュタインの法則に則れば質量が小さいのだから大きな結合エネルギーを持っているはずなのだが、この1つは壊れようがないので、結合エネルギーを取り出す術が分からないという状況。
結合エネルギーを取り出さず、さらに結合エネルギーを必要としたならばエネルギーなんか放出されるわけがない。

陽子は+の電荷を持っている。陽子と陽子は+同士となるので反発し合い斥力が大きくなる。すなわち結合力が弱いということなのだ。
ウランは92、プルトニウムは94も陽子がある。
反発し合うもの同士が大勢一緒にいるのだから原子核の状態としては不安定である。

原子核(ウラン)=反発×92
原子核(プルトニウム)=反発×94
原子核(ヘリウム)=反発×2
原子核(水素)=孤立・安定

反発が大きいほど不安定で引き離すのは簡単である。簡単に離れてしまうものは引き離すのにそれほどエネルギーを必要としないということ。
一方、反発が弱くそんなに簡単に離れないものは引き離すのにエネルギーを必要とする。
要するに引き離すのに必要なエネルギーが結合エネルギーと言い換えることが出来る。



核融合には重水素(デューテリウム)と三重水素(トリチウム)が用いられる。
どちらも中性子がくっついている水素である(中性子の数が違う)。

この重水素(デューテリウム)と三重水素(トリチウム)が核融合を起こして臨界に達するには、プラズマのローソン条件をクリアしなければならないそうである。
誰が決めたのか、そういうことになっている。

プラズマのローソン条件
①1億度の超高温
②1立方センチメートルあたり100兆個の超高密度
③1秒間維持

ではどうやってクリアできるのかと言えば、酸水素ガスを10万気圧で圧縮すればよいらしい。(参考:常圧は1気圧)
10万気圧で圧縮すればまず密度条件をクリア。
温度はどうか?
物凄い圧力で圧縮する、つまり体積ぐっと小さくなるわけである。
物凄い小さな場所でやたらめったら動き回って面に当たりまくっているわけだからプラズマになる。
外から圧力のようなエネルギー(力)を与えられた場合、中にいるものはその運動エネルギーをもらって動きが活発になる。それはすなわち温度も上がるということ。
温度が上がると通常は気体の膨張が始まり、温度はそれに伴って下がってくるのだが、なにせ物凄い圧力で抑え込んでいるので膨張が出来ない状態。
温度と圧力と体積は相関関係にあると先に述べたが、体積が大きくなれない(膨張できない)分、温度が上がり続ける。
酸水素ガスの燃焼温度は常圧で2000~3000℃であり、その状態でプラズマ状態になるが、物凄い圧力を掛けているために、温度は割増になる。2000~3000℃×10万(気圧)ということで1億℃は軽く突破するらしい。
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# by yumimi61 | 2016-11-30 11:50
2016年 11月 29日
日本国憲法の秘密-427-
前記事に書いた酸水素ガス(ブラウンガス)をちょっと調べれば分かると思うが、このガスの説明の中で「爆縮」という言葉を使う人がいる。
プルトニウム爆弾の最大の特徴は爆縮レンズということで、爆縮については前述した。

爆縮とは?
爆縮(ばくしゅく、英: implosion)は、全周囲からの圧力で押しつぶされる破壊現象のこと。
なお英語におけるimplosionはexplosion「爆発」という単語のex-(外へ)という接頭辞をin-(内へ)に置き換えた造語である。
爆縮は、爆発の圧力を外部に解放するのではなく、内部圧力の上昇へと向かわせ、これによって通常では得難い物理現象を発生させるのに利用される。主として工学的な意味に用いられている。


搭載された放射性物質(ウラン238→→プルトニウム239)を何故に圧縮するのだろうか?これが最大の疑問である。
こんな答えが書いてある。

プルトニウムを用いる原子爆弾では、確実に核分裂反応を起こし、超臨界状態にするために、周囲から強い力をかけて中心部を圧縮する必要がある。このように、周囲全体から圧縮をかけることを、インプロージョン(爆縮)という。



原子力界隈では爆発の圧力を内部に向かわせて圧縮することを「爆縮」と言っている。造語である。
ブラウンガス界隈では気体(酸水素ガス)が液体(水)になることを「爆縮」と言っている。
「臨界」という言葉は元々熱力学で用いられていた言葉で後から違う意味で原子力用語としても使用されるようになったということもすでに述べたが、「爆縮」にも差がある。

前記事に水素と酸素の混合気体である酸水素ガス(爆鳴気)に火を付けると爆発すると書いたが厳密に言うと、ここにも少し違いがある。
水素と酸素の混合気体が分子レベルなのか、それとも原子レベルなのかという違い。

酸水素ガスは温度が発火点になると自発的に燃焼する。酸素と水素が 1:2 の混合ガス(水素爆鳴気)は、常圧において発火点が約 570 °C となる。

発火とは燃焼である。燃焼とは酸化である。
水素が酸素と反応する(酸化される)と水を発生する。つまり燃焼すると水を発生する。
燃焼状態というのは温度が高いので、通常水は気体(水蒸気)として放出されるが、水蒸気が冷やされれば液体の水に戻る。
逆に放出された水蒸気が加熱されればさらに体積が増大して爆発にも繋がる。
酸水素ガスの燃焼は大量の熱を発生するという特徴がある。だからこそ爆発しやすいのだ。
しかしこれは分子レベルの混合気体の話である。

現在も夢のエネルギーとして研究が続けられている酸水素ガス(ブラウンガス)は原子レベルの混合気体。
こちらは挙動がだいぶ違うらしい。
こちらの酸水素ガスに火を付けると、ぱっと燃えて瞬時に水(液体)になると言う。
気体が液体になるのだから体積が激減する。減った部分は真空となる。
体積が急激に(爆発的に)小さくなるので「爆縮」である。爆発はしない。
燃えていても周囲が熱くならず、炎の温度も280℃くらいにしかならないと言う。
これまでの常識を覆すようなエネルギーである。水が燃えると言ってもいいだろう。
ブルガリア人のユル・ブラウンによって発見され、中国やアメリカ、韓国を中心に研究が行われてきた。日本でも行われている。

酸水素ガス(ブラウンガス)では爆縮が起こる。
エネルギーが拡散せず、中心の1点に集束されるということだ。周囲や炎は熱くならないが、エネルギーを中に集めた状態なので出来ることがある(らしい)。
原爆では圧縮のことを「爆縮レンズ」と言っているが、レンズで言えば凸レンズには光を集める性質がある。従って集光レンズや収束レンズなどと呼ばれる。
まずは名前から!?
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# by yumimi61 | 2016-11-29 15:24
2016年 11月 28日
日本国憲法の秘密-426-
恋は好奇心、愛は無関心。
知りたいと思うのが恋、知らなくてもよいと思うのが愛。
興味を抱くのが恋、物体を抱くのが愛。

「恋に落ちるのに理由がいる?」
「・・・・・・」
「愛を継続するのに理由がいる?」
「・・・・・・」
「爆弾を落とすのに理由がいる?」
「・・・・・・」
「イラン?ねえイラン?」



エネルギー差がないと運動や仕事は出来ない。だから人間は工夫してあえて差を作り運動や仕事を取り出している。
エネルギー差とは何かと言えば、多くの場合、熱(温度)の差である。
熱が高い所から低い所へ向かう性質を利用している。
そこでまず熱が高い状態を作らなければならない。
それが燃料だったり爆薬だったりするわけだ。
石炭・石油・天然ガス・太陽熱などエネルギー資源はみな熱が高いという状態を作り出すのに必要なもの。
水力発電は位置エネルギーを利用したもの。風力発電は風の運動エネルギーを利用している。

熱が高い状態を作り出すエネルギー資源は無限ではない。まずここに大きな問題がある。
また作り出した熱を運動エネルギーに変えるまでに多くの熱が棄てられてしまう。運動中にも棄てる。
熱効率100%の熱機関はない。何故かと言えば、熱は常に元に戻ろうとしているからである。
高い所から低い所へ向かう性質を利用して運動(仕事)を取り出すわけだが、高い所から低い所へ向かうという性質は絶えず有効なためロスにも繋がっている。同じ性質から起こることなのでこのロスは避けようがない。
なるべくロスが少なくなるような工夫をしてはいるが、かなりの熱を棄てざるを得ないのが現実。

人間の生活は、とくに近代の人間の生活は、熱エネルギーに縛られている。
熱エネルギーがなければ一瞬たりとも生活が回っていかない。
地中から資源を掘り上げ、熱を地上にばら撒いている。
原子力(核分裂)の何が魅力的だったかと言えば、取り出せるエネルギーが結合エネルギーだったこと。
熱エネルギーからの解放が期待できた。


人々は夢のエネルギーを追いかけてきた。
その中には「水蒸気爆発」や「酸水素ガス爆発(燃焼)」もあった。
爆発からは運動エネルギーが取り出せる。
爆発には至らせず燃焼を持続できるようならば熱エネルギーとなる。

・「水蒸気爆発」は、水が非常に高い温度の物質と接触して気化し爆発するもの。
常圧(1気圧)で水(液体)が水蒸気(気体)になると、体積は1700倍にも増大するため、爆発に至る。

・「酸水素ガス爆発(燃焼)」は、水素2容積と酸素1容積との混合気体(爆鳴気)に点火して爆発を起こすもの。爆音を発し大量の熱を発する。

体積が一定という条件のもとで水蒸気の温度を上げていくと、水素と酸素の化合物である水蒸気(H2O)が水素(H2)と酸素(O2)に分かれてしまう(更に温度を上げ続けるとプラズマ)ということを前述したが、エネルギー利用の場合には電気分解して水素と酸素に分ける。

酸水素ガスは温度が発火点になると自発的に燃焼する。酸素と水素が 1:2 の混合ガス(水素爆鳴気)は、常圧において発火点が約 570 °C となる。そのような混合気体へ着火するのに必要なスパークの最小エネルギーは、約20マイクロジュールである。常温常圧では、水素が体積の4%から95%を占めている場合、酸水素ガスは燃焼可能である。

ひとたび着火すると、この混合気体は発熱反応により水蒸気へと変わり、その発熱によって反応が持続する。1モルの水素の燃焼につき 241.8 kJ のエネルギー(低発熱量)を発生する。発生する熱エネルギーの量は燃焼の形式に影響されないが、炎の温度は変化する。酸素と水素の組成を正確に調整すると炎は最高で約 2800 °C となり、大気中で水素ガスを燃やしたときより 700 °C 高い。混合比率が 2:1 でない場合や、窒素のような不活性気体が混ざっている場合、熱がより大きな体積へ拡散するため、温度が低くなる。

2:1 の正規組成の酸水素ガスは、水の電気分解で生成できる。これは電流によって水分子を次のように分解するものである。
1800年、ウィリアム・ニコルソンが初めてこの方式で水を分解した。酸水素ガスを生成するのに要するエネルギーは、常にその燃焼によって得られるエネルギーよりも多い。


しかしながら結局のところ、水蒸気爆発も物質を高温にするのにエネルギー(燃料)が必要である。
さらに気化する時には気化熱が奪われるため、連続で起こしエネルギーを取り出すような場合、効率が悪い。酸水素ガス爆発(燃焼)も上記に書いてある通り、酸水素ガスを生成するのに要するエネルギーが燃焼によって得られるエネルギーよりも多い。
どこにでもある(?)水を利用する事で夢を叶えようとしたわけだが、そう簡単なことではなかった。
ただ酸水素ガス(ブラウンガス)は今でも利用価値があるとして(夢のエネルギーとして)研究が続けられているようだ。
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# by yumimi61 | 2016-11-28 12:43
2016年 11月 28日
日本国憲法の秘密-425-
プルトニウム爆弾の最大の特徴は爆縮レンズと呼ばれるもの。
爆薬にて全方向から均一に内側に圧力をかける。
そして最大の謎もここにある。
搭載された放射性物質(ウラン238→→プルトニウム239)を何故に圧縮するのだろうか?

確実に核分裂反応を起こし、超臨界状態にするために、周囲から強い力をかけて中心部を圧縮する必要がある。

どうして確実に核分裂を起こし超臨界状態にするために圧縮が必要なのかが分からない。
調べてみたがどれも上記のような記述しか出てこない。
つまり圧縮すると何故確実に核分裂が起こり超臨界状態になるかという具体的な説明がない。
そんな中ひとつ「密度」に言及していたものを見つけた。
圧縮すると密度が高くなるので超臨界状態になるというようなことだった。
それと直接関係あるのか分からないがプルトニウムが少ない量で済むというようなことも書いてあった。

前に散々書いたが、爆弾の中にはプルトニウム239という放射性物質単体が存在するわけではなく、種々の放射性物質(核種)が混合した状態になる。これは避けようがない。
従ってプルトニウム239だけに注目すれば、プルトニウム239の密度はどうしたって低くなる(総量は少なくなる)。
計算で弾き出した臨界量を確保するためには、その何倍ものウラン238が必要になってくる。
これは圧縮すれば解決することだろうか?
圧縮すれば密度は高くなる。場の大きさが変わったからだ。でも総量は変わらない。

そこで密度について考えてみたい。
空気の入ったシリンダー(注射筒)をピストンで押していくと、体積がだんだん小さくなってきて、分子密度が高くなる。
例えば、朝のラッシュ時の満員電車の一両。これは人の密度が非常に高い状態。
満員電車の一両をどこか別の場所に持って行って、空の車両を前後に連結し、人をばらけさせる。すると密度は低くなる。乗っている人の数は変わっていない。
これらの電車内でバトン渡しを行う。(バトンは中性子、人がプルトニウム239)
人の密度が非常に高い満員電車の一両は人と人との間が近いからバトンが渡しやすい(核分裂連鎖が起きやすい)、前後に連結した電車は人の密度が低いのでバトンが渡しにくい(核分裂連鎖が起こりにくい)、このような考え方をしているともとれるが果たしてそうだろうか?

電車の一両には男性と女性の両方がいる。そのうち女性をプルトニウム239とする。バトンは女性に渡す必要がある。
朝のラッシュ時の満員電車の一両と、前後に連結して人をばらけさせた三両ではどちらがバトンが渡しやすいかという話である。
爆弾の段階にくると中性子減速の話がすっかり消えてしまっていて、減速させたのかさせていないのか分からないが、減速の場合には手渡しで、高速の場合には投げて渡すことにしよう。落ちたものも拾える。
間で男性がバトンを繋いで渡してくれるということはない。
男性に渡ったり、男性が拾ってしまった場合には、成功にカウント出来ない。
さてそれぞれどちらがバトンが渡しやすい?また確実に渡る確率はどちらが高い?

圧縮は不確定要素を増やすだけで核分裂反応連鎖の確実性への寄与はない。
圧縮は爆弾内部において点火後に行われるわけだから、体積を小さくして爆弾を小型化しようという意図で行っているわけではないことは確か。むしろ圧縮のために大量の火薬を積んで大型化してしまっている。
大量の爆薬を積んだ爆弾なのだから、爆発を内部ではなく外部に向かわせれば、普通の爆弾として十分威力を発揮する。
もしも爆弾に放射性物質も詰め込んでおけば爆発時に拡散させることは可能である。この場合には核分裂とは全く関係ない「汚い爆弾」である。
「汚い爆弾」の場合には初期放射線は問題にならない。
大量の放射線が一か所から急激に放射されるいうことがないからである。
広島や長崎の被害として伝えられているようなことは起こらない。
四方八方に散らばった放射性物質が崩壊していく過程において放射線を放射するのでそれを浴びる可能性はある。また放射性物質を体内に取り込んでしまう内部被爆も考えられる。


普通の爆弾として十分威力を発揮すると書いたが、広島と長崎への原爆投下の大きな特徴として空中爆発させたという点がある。
爆弾の目的は目標物の破壊。
従って通常当然目標物を狙う。
上空から投下するのに目視で投下したのではどうしたって誤差がでてずれてしまう。
投下位置の高度が高くなればなるほど命中率は下がる。
確実性を高めるためには爆撃照準器を使用する。
高度・速度・風速・風向・方向などを入力すると適切な投下位置を知らせてくれる優れもの。とはいってもやはり照準器の精度による。
心許ない時は数打ちゃ当たる的に爆弾の雨を降らすことになる。
その他、急降下投下という方法もある。投下地点付近で急降下して目標物に出来る限り近づいて投下するもの。爆撃機の質とパイロットの技術が求められる上に、近づくので当然迎撃率も高くなる。
もうひとつが爆弾誘導。目標物を自ら目がけていける爆弾。
空中爆発は「空気が目標物か!」ということになりかねない。普通ではないのだ。


ここで注目したいのが燃料気化爆弾(サーモバリック爆弾)である。
燃料気化爆弾(ねんりょうきかばくだん、Fuel-Air Explosive Bomb, FAEBまたはFAX)は、爆弾の一種である。なお、日本では「燃料」が抜けて、単に気化爆弾とも呼ばれる。
燃料気化爆弾というのは主に日本で定着しているが本来は誤った呼称であり、軍事上の正式名称はサーモバリック爆弾(Thermobaric)である。サーモバリックとはギリシャ語の熱を意味するthermosと圧力を意味するbaroを組み合わせた造語である。

研究は第二次世界大戦中のドイツで始まっているが、ドイツの敗戦によっていったん途切れ、実用化されたのは1980年代である。

燃料気化爆弾は、火薬ではなく酸化エチレン、酸化プロピレンなどの燃料を一次爆薬で加圧沸騰させ、BLEVEという現象を起こさせることで空中に散布する。燃料の散布はポンプなどによるものではなく、燃料自身の急激な相変化によって行われるため、秒速2,000mもの速度で拡散する。このため、数百kgの燃料であっても放出に要する時間は100ミリ秒に満たないと言われている。
爆弾が時速数百kmで自由落下しながらでも瞬間的に広範囲に燃料を散布できるのはこのためである。燃料の散布が完了して燃料の蒸気雲が形成されると着火して自由空間蒸気雲爆発をおこさせることで爆弾としての破壊力を発揮する。
都市ガスによるガス爆発事故のように、爆鳴気の爆発は空間爆発であって強大な衝撃波を発生させ、12気圧に達する圧力と2,500-3,000°Cの高温を発生させる。

燃料気化爆弾の破壊力の秘訣は爆速でも猛度でも高熱でもなく、爆轟圧力の正圧保持時間の長さにある。つまり、TNTなどの固体爆薬だと一瞬でしかない爆風が「長い間」「連続して」「全方位から」襲ってくるところにあると言って良い。燃料気化爆弾による傷は爆薬によるものとは異なった様相を見せる。これは、燃料気化爆弾が金属破片を撒き散らさないで爆風だけで被害を与えるためである。

起爆プロセス
1.航空機などから投下され一定の高度に達すると信管が作動する。
2.信管が作動するとRDXなどの一次爆薬が起爆して液体燃料を加圧沸騰させる。沸騰した液体燃料は耐圧容器に密閉されているため高温になっても気化することができず、高温高圧の液体の状態でいる。
3.圧力が限界点に達した瞬間に放出弁が開き、急激な圧力低下によって液体燃料が蒸発して秒速2,000メートルもの高速で噴出する。このような現象をBLEVEと呼ぶ。
4.液体燃料が蒸発して蒸気雲が形成されると、これに着火して自由空間蒸気雲爆発を起こさせる。

この間(2.以降)、わずか0.3秒前後である



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# by yumimi61 | 2016-11-28 11:32
2016年 11月 26日
日本国憲法の秘密-424-
固体⇔液体⇔気体

結合間が短い固体や液体の圧力や体積はほぼ一定、安定している。
この結合を伸ばすためには熱エネルギーが用いられる。
例えば水。
固体(氷)は0℃で液体(水)に変わり、100℃で気体(水蒸気)に変わる。
逆を言うと水を100℃以上にすることは出来ないということ。
ところが気体は変化する点がない。伸び幅が大きい。
気体である水蒸気は圧力や体積をどんどん増やしていくことが出来るので、温度も限りなく上げることが出来る。(温度を上げると圧力や体積が増す)
熱を加えられて物質の温度が上がるという事は、熱エネルギーをもらって振動・運動能力が増した状態である。

外から熱エネルギーを与えた時に、中の分子・原子はそのエネルギーを大きく分けて2つのことに使用する。
1つは「結合間の距離を伸ばす」(体積)ということで、もう1つが「結合間を動いて囲いの壁に衝突する(面を押す力)」(圧力)。
レールを敷く人と、その上を行ったり来たりする人、そんなイメージ。
物質の温度が一定と仮定すれば、「結合間の距離を伸ばす」(体積)ほうに多くのエネルギーを使ってしまった時には、「結合間を動いて衝突する力」(圧力)は少なくなる。
要するに「物質の温度」と「体積」と「圧力」、この3つは相関関係にある。

水蒸気の温度は限りなく上げることが出来るが、ここでひとつ「体積が一定」という条件を付けるとする。
普通なら温度が上がれば体積も増大するものであるが、体積は変えないとする。
気体は温度・体積・圧力を限りなく伸ばせる物質であるが、その体積(伸び幅)に制限を加えたのが「体積を変えない(体積が一定)」ということである。
簡単に言うと、壊れない容器に気体を閉じ込めてしまう、壊れない壁で四方を囲んでしまうということ。伸びる能力を持っているけれども外部から結合間をこれ以上伸ばすことを拒否されている状態。
この状態で温度が上がっていけば、相関関係があるのだから圧力を上げるしかない状況となる。気体分子はやたらめったら壁にぶち当たっていく。
するとどうなるかと言えば、分解してしまうのだ。
水素と酸素の化合物である水蒸気(H2O)が水素(H2)と酸素(O2)に分かれてしまう。
更に温度を上げ続けると、今度は電離(電子が外れる)が起こる。これを「プラズマ」と言っている。

固体・液体・気体という3つが私達がよく知っている物質の状態であるが、プラズマは物質の第4の状態と呼ばれる。
プラズマ(英: plasma)は固体・液体・気体に続く物質の第4の状態である。狭義のプラズマとは、気体を構成する分子が電離し陽イオンと電子に別れて運動している状態であり、電離した気体に相当する。

昨日書いた熱力学での臨界状態、臨界点以上では蒸発現象も液化現象もなく巨視的には液体と気体の区別が付かなくなっている状態、これを「超臨界流体」と呼び第4の状態と言うこともある。
しかし、固体⇔液体⇔気体 という変化は通常熱エネルギーを加えることによる温度変化がメインとなる。
プラズマも熱エネルギーを加えていくことによって起こる。(物質温度が数千℃という超高温になった時で、圧力は常圧1気圧くらいでよい)
一方の超臨界流体は圧力が大きく関係する。圧力メイン。超臨界流体は特殊な状態。

物質の温度変化による相転移ではプラズマが第4の状態と言えるだろう。
 固体⇔液体⇔気体⇔プラズマ
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# by yumimi61 | 2016-11-26 14:00
2016年 11月 25日
日本国憲法の秘密-423-
長崎に投下されたというプルトニウム爆弾は広島のウラン爆弾とは構造が違う。

再掲
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プルトニウム爆弾
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右図はWiki爆縮レンズより

最初の爆縮式原爆であるファットマンでは爆縮レンズの爆薬だけで2500キロにもなり重量の半分以上を占め、直径は137.8センチと大きく原爆が大型化する最大の原因になっていた。
それなら普通の爆弾じゃない?

プルトニウムは不安定で結合エネルギーが小さいにもかかわらず、この構造だと原子核を設置できるスペースが狭く、ウランより少ない量になりそう。爆薬のほうが多い状態である。
少ない量でも放射能力が高いのが放射性物質の特徴だが、特定核種が分離できていない状態での核分裂連鎖反応となると話は違ってくる。

原子爆弾の構造は、大きく分けて、ガンバレル型(広島市に投下された原子爆弾「リトルボーイ」に代表される方式)とインプロージョン方式(長崎市に投下された原子爆弾「ファットマン」に代表される方式)の二種類に分類されるが、爆縮レンズはインプロージョン方式の中心となる技術である。

ガンバレル型は構造が単純であるが、プルトニウムを使用できず、濃度90%以上の高濃縮ウランを用いるしかない上に、小型化が難しく核分裂の効率も低いため、使用された唯一の例は広島の「リトルボーイ」においてのみであり、人類初の原子爆弾であるトリニティ実験の「ガジェット」と、長崎の「ファットマン」以降の世界の原子爆弾の多くが爆縮レンズを用いたインプロージョン方式となっている(核砲弾にはガンバレル型の採用例がある)。

プルトニウム原爆の課題
プルトニウムを用いる原子爆弾では、確実に核分裂反応を起こし、超臨界状態にするために、周囲から強い力をかけて中心部を圧縮する必要がある。このように、周囲全体から圧縮をかけることを、インプロージョン(爆縮)という。
爆縮には、火薬が燃焼した時に発生する衝撃波を用いる方法が考案されたが、中心に球形のプルトニウムを置き、その周囲を火薬でぐるりと包み込んで、電気仕掛けで複数の位置から点火しただけでは、それぞれの点火位置から最も近いプルトニウムだけに力(圧縮力)が先に到達してしまい、核分裂反応が発生しない。また、圧縮力の到達にむらが生じると、プルトニウムもろとも木っ端微塵に飛び散ってしまうため、プルトニウムの周囲全体に均等な力を同時にかけ、圧縮力が逃げないようにすることが必要とされた。

マンハッタン計画の科学者らは、爆破加工に用いられていた爆薬レンズを応用し、燃焼速度の速い火薬と遅い火薬を組み合わせる方法を考えた。
開発に至るまでは火薬の燃焼速度等、様々な条件が一致することが求められ、当時の火薬学で用いられていたCJ理論では取り扱えないほど精密な計算を要求されたため、新たにジョン・フォン・ノイマンらによってZND理論が開発された。
しかし、ZND理論は大変に複雑で膨大な計算を要したため1940年代当時のロスアラモス研究所に集められたジョン・フォン・ノイマンらの数学者達の手によっても、優に10ヶ月以上の時間を要した。当時は、コンピュータが無かったためである。

マンハッタン計画に参加したセオドア・ホールら科学者の一部は、将来アメリカが核を独占する世界になることを恐れて、これらの情報をソビエト連邦に流した。ソビエト連邦はこれを基に第二次世界大戦後すぐに原子爆弾の開発を始め、スパイや共産主義思想を持つアメリカ科学者などからの継続的な技術情報の提供を受けながら4年後の1949年8月29日に核実験(RDS-1)を行った。

その後も爆縮レンズの構造は機密扱いであり、トリニティ実験の映像なども一部がカットされた状態で公開されていた。特に点火装置の位置や数は当時の最高機密に属するものであった。

爆縮レンズは極めて高度な技術である。単純な爆発の同期、圧力の均一化だけが問題なのではなく、他にも様々なノウハウが必要であるため、他国の設計や装置の単純な流用も困難である。しかし、実際にはインドに続いて2006年に非先進国の北朝鮮がプルトニウム型の原爆実験を行い爆縮レンズについて一定の成果を得たとされる。

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上記の文章からもウラン爆弾の在り得なさが伝わってくる。ウランの核分裂(爆弾)が無理であることは当初から多くの人が気付いていた。
そんな中、新元素、人工元素としてプルトニムが登場し期待を集めた。新しいものを即座に否定することも出来なかった。
しかしよくよく考えると、実はこれも大差がなかった。
非常に少ないウラン235ではなく一般的なウラン238から作り出すところまでは良かったが、幾つかの過程を経る必要があり、結局のところ爆発的な核分裂に導く最適状態を作り出すのは至難の技である。
核崩壊という人間にコントロールできないものが成功の要素に含まれてくるため不可能と言ってもよい。(崩壊が起こる以上、ある核種の状態を留めておくことはできない。だから分離できたとしてもパーセンテージを維持することなどできない)
一連の流れの中では全ての過程が確率論に終始する。最適な状態に導ける確率は極めて低い、あるいは確率の信用性が低くなる。
よしんば超奇跡的に成功したとしても標準化できない。確実性が全くない。
従って「実験の成功」があまり意味を持たないのである。実験成功が意味を持たないのに、こちらはトリニテイ実験をして成功したと言った。


プルトニウム爆弾の最大の特徴は爆縮レンズと呼ばれるもの。

爆縮とは?
爆縮(ばくしゅく、英: implosion)は、全周囲からの圧力で押しつぶされる破壊現象のこと。
なお英語におけるimplosionはexplosion「爆発」という単語のex-(外へ)という接頭辞をin-(内へ)に置き換えた造語である。
爆縮は、爆発の圧力を外部に解放するのではなく、内部圧力の上昇へと向かわせ、これによって通常では得難い物理現象を発生させるのに利用される。主として工学的な意味に用いられている。


搭載された放射性物質(ウラン238→→プルトニウム239)を何故に圧縮するのだろうか?これが最大の疑問である。
こんな答えが書いてある。
プルトニウムを用いる原子爆弾では、確実に核分裂反応を起こし、超臨界状態にするために、周囲から強い力をかけて中心部を圧縮する必要がある。このように、周囲全体から圧縮をかけることを、インプロージョン(爆縮)という。


前にも書いたが核分裂反応に圧縮は関係ない。
プルトニウム爆弾の記述をみるとどれも「原子爆弾」であることの意味が分かっていないような気がする。
原子爆弾は核分裂連鎖反応を用いるのだから本来爆薬は必要ない。
起爆、爆発のきっかけとなるのは、中性子(紫丸で書いたのがイニシエーター・中性子源)である。
そして核分裂連鎖反応が上手くいけば(臨界状態を超えて暴走状態が作り出せれば)爆発する。


圧縮するということは中に運動エネルギーを与えるという事なのだが、減速材を用いて中性子を減速させる必要がある話はいったいどこにいってしまったのだろうか?外からエネルギーを与えたら中にあるものは加速する。
圧力を掛ければ原子などの振動や動きが活発になるので温度も上がり、掛けない時に比べて高圧高温状態となっていく。但し体積の膨張が始まると温度は少し下がる。(運動が大きくなるので熱エネルギーではなく運動エネルギーへの変換が始まるため)
圧力や温度でもたらされるものは、固体⇔液体⇔気体という変化(相転移)である。

原発事故後「臨界」という言葉も有名になったが、実はもともと「臨界」という言葉は原子力用語ではなかった。
熱力学で用いられている用語である。

・臨界点(臨界状態)
気体と液体が共存できる限界のこと。
その時の温度が臨界温度で、その時の圧力が臨界圧力。
臨界点以上では蒸発現象も液化現象もなく、巨視的には液体と気体の区別がつかなくなる。
ミクロ的に言えば無数の液体や気体が誕生しては消えている状態。

・臨界温度
気体を圧縮し液体にできる最高温度のこと。この温度以上だと幾ら圧力をかけても液体にすることが出来ない。
・臨界圧力
気体を液体にするのに必要な最低の圧力のこと。

原子力の臨界は核分裂反応が持続的に進行を始める境目。その状態を臨界状態と言っている。
どうもこのあたりがごちゃ混ぜになっているような印象である。
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# by yumimi61 | 2016-11-25 14:21
2016年 11月 24日
日本国憲法の秘密-422-
原子は最初から微かに振動をしていて僅かに熱エネルギーを持っている。
熱と振動・運動はセットのようなもので切り離せない。
振動によって熱は生まれ、振動が大きくなれば温度は上昇する。
振動ではなく運動と呼ばれる大きさで動くようになれば、熱エネルギーは運動エネルギーに変わっていく。


人が死ぬと体温を失い、やがては環境温度と同じくらいになる。
熱は高い方から低い方へと移動する性質を持っており常に一定を目指している。
熱の一定とはすなわちエネルギーの一定、エネルギー差がないということでもある。
これがエントロピー増大則である。
エネルギー差がないと運動や仕事は出来ない。だから人間は工夫してあえて差を作り運動や仕事を取り出しているが、エネルギーを0から作っているわけではないので作り出されたエネルギーもやがて元のポテンシャルエネルギーに戻っていく。拡散されてバラバラになるのだ。

宇宙や地球はエントロピー増大則に縛られていると考えられている。
宇宙の法則である以上、そこから逃れることは出来ない。
均一且つカオスな大空間から始まった宇宙は、穏やかにゆっくりと初期化に向かっている。
法則から逃れて死なずに済んだという人間は一人としていない。
それくらい確かな法則なのだ。

人間と同じように地球が死んでしまえば、死んだ人の身体が環境の温度と同じになっていくように、地球の温度も宇宙環境の温度と同じになっていくのだろう。
人間が生きるためには外部環境も大切ではあるが、生命活動の源は内部にある。
外部環境が良くても内部環境が悪ければ死に繋がる。(どのみち死からは逃れられないものだが)
そう考えると地球だって同じではないのか。

個人差はあるが概して高齢者は体温(平熱)が低くなる。赤ちゃんは高い。
細胞分裂、新旧入れ替えが少なくなると、温度は低くなると推測できる。
細胞分裂、新旧入れ替えが少ないということは、体内の運動量が減少しているということを意味する。
しかし低くなると言っても、生きているうちはたかだか1~2℃程度の差である。
生命の終わりの時を暗示する体温変化はその程度の数字でしか表れてこない。
ミクロ世界の体内変化をマクロ世界の外界で用いられる数字で表すと僅かになってしまうのだ。
多かれ少なかれ予兆はあるにせよ、人間の死は突然やってくるものだ。人間にとって0(死)と1(生)の差は非常に大きい。温度が環境と同化してくるのは死んでからのこと。
人間の死に準えれば、地球の死は突然やってきて、温度が本格的に下がり出すのは地球が死んでからということになる。


広島に投下されたというウラン爆弾の構造。
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前にも書いたけれど、爆薬を使っているのは2つに分けたウラン235を合わせるため。AをB側に動かすために用いられている。
爆薬で作られた運動エネルギーがAに与えられ、AはB側に動く。圧力をかけることが目的ではない。
この時に多少熱が生じるがそれは爆薬による運動の終わりの熱なので大したことはない。終わりの熱エネルギーを回収して大きなエネルギーとして再利用することは出来ない。これも熱力学の法則である。
爆弾としての威力は核分裂がもたらす。
前記事に書いた通り、結合エネルギーから運動エネルギーへ変換されたものである。
これでどうして100万度の温度や火球がでるというのだ?
熱線(赤外線)も問題にならない。X線は出ない。
広島の原子爆弾はこうした観点からも在り得ない。
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# by yumimi61 | 2016-11-24 14:01
2016年 11月 23日
日本国憲法の秘密-421-
爆弾を爆発させるためには急激な膨張(体積増大)が必要である。

これを書くと混同して誤解に繋がりやすそうな気がするが、「爆発」も「燃焼(燃える)」も物質が酸素と化合する酸化現象である。
燃焼とは、一般に熱と光の発生を伴う酸化反応のこと。
酸化反応という括りで爆発も燃焼の一種である。

燃焼に必要なものは、
①可燃性物質(酸化される物質)
②酸素(酸素原子を供給する物質)
③熱源(点火に必要な熱エネルギー) 静電気や衝撃による火花、摩擦熱、酸化熱など

爆弾には火薬が用いられることが多いが、火薬の燃焼は通常の燃焼とは違って空気中の酸素を必要としない。

そのうえで爆発と燃焼の違い。
・爆発は急激な膨張(体積増大)があり衝撃を伴う。急激な酸化反応。破裂。
・燃焼(燃える)は発熱や発光などを伴う急速な酸化反応。

一般的に体積に変化を与えるのは気圧と温度である。
燃焼によって化学エネルギーが熱エネルギー(酸化熱)に変換され放出される。
爆弾内の火薬が熱(温度変化)によりガスに変化し急激に膨張することで、大きな運動エネルギーが発生する。
密閉されている中に運動エネルギーが充満し(高圧高温状態)破裂する。



火薬による爆弾は酸化反応(燃焼)による温度変化を利用して体積を増大させる。
原子爆弾は違う、核分裂を利用している。核分裂連鎖反応を利用した爆発だから核爆弾(核兵器)という名称なのだ。
核分裂に温度は関係ないはずである。
点火ではなく中性子を取り込ませることによって反応は始まる。


固体→液体→気体という変化は原子や分子を壊すわけではない。結合間が伸びただけ。
結合間が伸びたので、それだけ原子は振動や運動が可能となる。固体<液体<気体の順で振動・運動量が多くなる。
核分裂の時に放出されるエネルギーの主なるものは結合エネルギーである。
それは結合していたものを分離させたからである。必要でなくなった結合エネルギーが結果として放出される。
エネルギーという単体の物体(物質)があるわけではないのだから、エネルギーは核分裂生成物に乗って放出されると考えられる。要するに核分裂生成物の運動エネルギーとなる。
急激な核分裂連鎖反応が起これば、大きな運動エネルギーが発生する。

火薬による爆発は燃焼でありながら火は出ない。
爆弾自体には火災を起こす能力はない。むしろ爆弾は消火に利用できる。
それは熱エネルギーが運動エネルギーに変換されてしまったからだ。
核分裂反応を用いた原子爆弾では、結合エネルギーが運動エネルギーに変換される。
だから熱なんか持たない。


これも誤解に繋がりやすい気がするが、動いているものの終わりには熱がある。
車は運動エネルギーで走っているが、ブレーキをかけると運動エネルギーが熱エネルギーに変わることで止まる。
転がっているボールの運動エネルギーは徐々に熱エネルギーに変換され、運動エネルギーが尽きれば止まる。
動いている物が何かに衝突すれば、そこには熱エネルギーが生じる。動いている物は止まる。
運動エネルギーは熱エネルギーに変換されて運動を終える。
人間も細胞レベルでは常に入れ替えを行っておりエネルギーを消費しているため熱を生じている。それが体温である。
人が死ぬと体温を失い、やがては環境温度と同じくらいになる。
原子レベルではまだ物体(物質)を分解するという大事な役割が残っている。分解時にも熱を生じる。分解には長い年月を要する。
火葬は燃料を用いて熱エネルギーを作り出し、人間の身体の大部分を短時間で気化させてしまうもの。
放射性物質の崩壊に伴って発生する崩壊熱も結合エネルギーが運動エネルギーに変わって最終的に熱となるものだが、バラバラな場所でマイペースに進む。


発電とは何か?
水力、火力、原子力などいろいろな発電所がありますが、実は、発電機を回して電気をつくるという「原理」は基本的には同じです。そのうち、火力と原子力は、水を温めて作った蒸気で、タービンと呼ばれる大きな羽車を回して、発電機を動かしています。
火力発電は、石炭や石油、ガスなどをボイラーで燃やして発生する熱を利用して、水を温めています。原子力発電は、原子炉の中でウラン燃料の核分裂を起こし、それによって発生した熱エネルギーを利用して、水を温めています。
日本原子力発電株式会社ホームページより>
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核分裂で熱エネルギーは発生しないはずのに、熱エネルギーを利用して水を温めているのが原子力発電だと言うのだ。そんなのおかしい。
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# by yumimi61 | 2016-11-23 17:25
2016年 11月 22日
地震
今朝、猫が鳴いていたのでリビングで相手をしていたその時、本当に微かに揺れを感じた。
辺りを見回したが変わったことはなく、気のせいかと思った時に、外で風のような音がしたので風で揺れたのかとも思った。
廊下に一旦出てリビングに戻って坐った時に、今度ははっきり地震の揺れと分かる結構大きな地震がやってきた。
念のためリビングのドアを開けて、それからテレビを付けて見るともう地震のことをやっていた。
テレビの時刻表示が6時1分だったと思う。

ちなみに私のスマホ(iphone)、これまで一度も緊急速報は鳴ったことがない。
設定>通知>緊急速報→ON(緑色)になっているけれども。

比較的大きな地震だったけれど、長く揺れたとはあまり感じなかった。
5年前のあの地震(東日本大震災)は本当に長く揺れた。
長く長く横揺れした後に、ドドドドドドド―という物凄い地響きが聞こえてきて、その後に大きな縦揺れ、世界の終わりだと思った。
今朝のはそれとは比べものにはならないけれど、横揺れからの縦揺れという起こり方が何となく似ていた。

東日本大震災では3つの破壊(地震)が連続して起きたらしいが、今朝の地震もひょっとして連続で起きたのではないかと思い調べてみた。

日本気象協会 地震情報より
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国土交通省・気象庁のホームページの震度データベース検索でも今日の地震を調べようと、ページ内で検索条件を入れて検索をかけたが、今日の地震がデータに反映されていない。

「現時点の震度データベースに当該期間のデータはありません」と出る。
その下には「地震活動の状況により、震度データの反映が遅れることがあります」と記されている。
しかしですよ、地震がある時にこそいろいろ調べたいわけで、親分の国土交通省・気象庁のホームページが、この情報時代に、しかも震度データベース検索まで作っておきながら、日付を跨いでもまだデータが反映されてこないなんて。
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# by yumimi61 | 2016-11-22 23:51
2016年 11月 21日
日本国憲法の秘密-420-
「この食品にセシウムが含まれているか調べるために買っちゃおうかなぁ」
「ノー減るでしょう!」


前記事に昨晩下記のように追記しました。エネルギースペクトル測定の計測回路の構成例も掲載しています。
放射線ではなく、どんな核種が存在し拡散したのかを調べる核種同定(核種分析)となるともっと難しくなる。

核種を同定(確定)するには、原子の原子番号(陽子の数)に加えて質量数(陽子+中性子の数)を知る必要がある。化学的手段では通常元素(原子番号)しか分析できず、どの質量数の同位元素かわからない。化学的な手段に加えて、放射化分析や質量分析、ガンマ線やアルファ線のエネルギースペクトル分析などの核物理あるいは物理的な手段を駆使して初めて核種の同定が行える。このように放射性同位元素の同定を行う分析を核種分析という。

通常核種分析として行われているのは「ガンマ線エネルギースペクトル分析」である。
放射性物質から放出されるγ線のエネルギーは、それぞれの放射性物質(核種)ごとに違いがある。要するに固有のエネルギー(数値)を持っている。
その差でもって核種を突き止めようとするものである。
しかし拾えるエネルギー(測定器で捉えるられるエネルギー)は僅かなので増輻させて調べる。
元々のエネルギーにあまり差がない場合の確定は難しいらしい。
β線やα線は核種ごとの固有のエネルギーがなく(最大値のみ)、透過力も弱いので、これまた分析はとても難しい。
環境中で様々にエネルギーを失ったγ線から元のエネルギーが判明して、それを放射した放射性物質が分かるということが私にはいまひとつ理解が出来ない。

分析というだけあって全てオートで機械任せともいかない。
「セシウム137が出ました」とお知らせしてくれる測定器なんかない。(あったらあまりあてにならないと思え!?)
それだけの感度や精度やオールマイティさを持つ簡易測定器(検出器)などないのである。
高価な検出器と測定用モジュール一式揃えると、数百万~一千万越えにもなるそうだ。
「この食品にセシウムが含まれているか調べるために買っちゃおうかなぁ」という気軽さはない。
さらに言えば宝(?)の持ち腐れにならないように正しい分析を行える人材が必要である。




ぷるるるるる
「はい?」
「突然のお電話で失礼致します。わたくし怪しいものではございません。本日はロシア製の非常に優れた放射線測定器のご案内をさせていただきたくお電話さしあげました。奥様でいらっしゃいますか?」
「え?ええまあ」
「奥様でしたらやはり食品の安全性は気になりますね。福島原発事故に続いて最近では豊洲市場でもいろいろと言われていますが、こんな時代だからこそ自分やご家族の健康は奥様自身で守っていかなければならないのです」
「はあ」
「福島原発事故の時に海に大量に汚染水が漏れだしたことはご在知だと思いますけれど、あの汚染水には大量のストロンチウムを含んでいたんです。ストロンチウムですよ奥様。ストロンチウムはベータ線しか出さないため空間線量用の測定器では検知できないのです」
「でも原発事故は5年も前の話だし・・・」
「いえいえ奥様半減期という言葉は聞いたことありませんか?放射能というものはそんなに簡単に消えたりしないものなのですよ」
「う~ん、それはそうとしても」
「健康のためには煙草は吸ってはいけないと言いますでしょう?それに異を唱える人はいませんね?塩分は控えめに、糖分や脂肪分の取り過ぎには注意、そう言われてますでしょう?それと同じですよ。お塩やお砂糖は毒ですか?そうではないですね。むしろ体には必要なものです。でも取り過ぎたら命に係わることもあるわけです」
「確かにそう言われれば」
「そうでしょう奥様!そこでですね、私どもが扱っております優れものの放射線測定器をぜひともご活用していただきたいのです。これはですね、ベラルーシやロシアを中心に業務用として販売されているものでして、ベラルーシ政府やロシア政府の品質基準に適合した製品として正式登録されています。チェルノブイリ原発事故は日本より先にありましたから、すでに十分な実績を重ねた製品でございます。ガンマ線の空間線量はもちろんのこと食品や土壌、建材などに含まれる放射線をベータ線も含めて測定できます。こういった製品はまだ日本には存在しません」
「へえそうなんですか・・それは凄いですね。でもそういうことだったら・・やはりお高いんですよね?」
「それが今回は特別に39,800円でご提供させていただいております。特別にです」
「さんきゅっぱ・・・サンキュウパパ・・・」

「だれじゃ!」

・・・・・・・・・プチン。




内部被爆から家族を守るために 食品や土壌の汚染を検知 ベルラーシ製放射能測定器 PK-107


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上記ページより
 「ガイガーカウンターで食品など測れるわけがない」と言われる方がいらっしゃいますが、実際にベラルーシで使われており、このページにも測定テストの結果を載せていますのでぜひご覧ください。 また、放射線に関してテレビなどでは報道されない情報や、PKC-107を使えば具体的に何ができるのかを紹介していますので、最初、少し文章が続きますが、ぜひお読みください。

ベラルーシの首都ミンスクの市場でPKC-107を使う検査員(2011年撮影)の写真あり。
(ベラルーシの首都ミンスクにある食料品市場にて(「NHK番組スタジオパーク「食の安全・ベラルーシから学ぶこと」2011年11月7日放映より)※スクリーニングとしてPKC-107で箱ごとの汚染度のばらつきを検査しています。この野生のベリーの基準値は、185Bq/kgです。


ガイガーカウンターで食品など測れるわけがない!
ガイガーカウンターとは前記事に掲載した測定器一覧の一番上にあったものである。
確かに他の測定器はγ線しか検出できないので、唯一β線が測定できる測定器ではあり、表面汚染に向いている。
測定器を近づけて土壌を計れるならば食品だって同じようにして測れるのではないかと思う気持ちは全く分からないわけではない。
しかしそもそも信頼度は高くない測定器である。たとえ数字が表示されても信頼できる数字ではないということ。
空中に浮かせて測定したらどう考えたってそれは空間線量を測っているということになる。
空気にだって放射線は存在するのだから、それを遮蔽しないで正確に食品のデータが取れるわけがない。
1つの食品からだってあちこちの方面に放射されているのに一か所でしか測定しなければ放射線量は少なくなって当然だし、透過力の弱いβ線なのだから中に留まって外には出てこない可能性もある。
外に出てこないものは検知できない。
γ線なども検知は困難である。
しかも食品の基準値はとても低い。それは言いかえれば内部被爆のリスクは高いということになるが(予防的な意味合いも含めて)、それでも食品に含まれる放射能(食品から発せられる放射線量)は含まれていたとしても(発せられていたとしても)測定器の限界という壁に容易にぶち当たる。食品レベルの数値では検出できない。

検出できるとされているのが、Ge(ゲルマニウム)半導体検出器。
昨日追記した部分でのエネルギースペクトル測定の計測回路の構成例の図にあるのも、Ge半導体検出器。
これは簡易なもので百万~数百万。
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# by yumimi61 | 2016-11-21 11:47
2016年 11月 20日
日本国憲法の秘密-419-
放射線はどうやって測定されているか。

放射線検出器に用いられる反応
■電離 (ionize)
放射線と物質との相互作用によって原子は電離される。このとき放出された電子と陽イオンとでイオン対が生成されることになるが、これらを電気的に集めて入射した放射線(電離をもたらした放射線)を検出することができる。電離反応を利用した検出器としては、比例計数管、ガイガー=ミュラー計数管、半導体検出器、電離箱、霧箱、泡箱、放電箱などがある。
■励起 (electrical excitation)
放射線によって励起された原子や分子が、その後に発光することがある。発光する物質をシンチレータ (scintillator) と呼ぶ。この発光現象を利用して放射線を検出器の原理とするものをシンチレーション検出器と呼ぶ。


放射線測定器の種類と一覧(クリッククリックで大きくなります)
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・原発事故後、放射線測定器の需要が高まって、新たに発売されたり高値で取引されていた。
その時に測定器全般なんでもかんでも「ガイガーカウンター」と呼んでいたが、ガイガーカウンターと呼べるのはGM管(ガイガーミュラー計数管)だけ。これは「電離」を利用している。

・β線やα線を測定できるのはGM管(ガイガーミュラー計数管)だけだが、α線は極めて難しい。γ線測定には向かない。表面汚染測定向き。

・その他の測定器はγ線のみしか測定できない。空間線量測定向き。
放射性物質から放出されるのはγ線だけではなく電離作用の強いβ線やα線もあるわけだから、放射性物質が放出された原発事故や核兵器などの放射線測定には事足らない。
また大気という空間はマクロ世界。放射性物質(原子)はミクロ世界。
検出された放射線量が少ないからと言って安心と結論付けることは出来ない。

・測定器の感度は検出器の密度によってだいぶ違う。密度が高いものが感受性が高い。測定器のお値段も高い。

・エネルギー分解能は測定器の「精度」のようなもの。精度が良いものはお値段もお高い。

・つまり一般に手軽に測れる測定器の信頼性は高くない。


比較的安いGM管(ガイガー=ミュラー計数管)とNaI(Tl)シンチレータの仕組み。

●GM管(ガイガー=ミュラー計数管)
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●NaI(Tl)シンチレータ
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透過力のあるγ線やX線は進むことに長けている。十分なエネルギーがあって吸収されることなく進んでいるうちは影響を与えない。
測定するということは、空間に障害物を差し出すということである。
要するにそれがなければ進んでいたかもしれない放射線をわざわざそこで堰き止めるということ。
透過力の強いものほど、「わざわざ」「その場所で」「その時に」堰き止めることに意味があるのかということを考えなければならない。

進む(透過)エネルギーが大きければそんな障害物では堰き止めることも不可能である。
α線やβ線は透過力が弱いので堰き止めやすい。しかし透過力の弱さがあだになって実はこれを測定するのは難しい。(但し加速度の付いたものはそれなりの透過力を持つ)
γ線やX線は透過力がある。
思い出してください。「鉛の板や厚いコンクリートでないと防げない」と言われているものです。
充分にエネルギーを保持しているγ線やX線を測定器ごときで堰き止めることは不可能。
だから違う方法(シンチレータ)で測定している。

ただこのシンチレータの考え方が少し違うように思うのです。

シンチレータ(scintillator)とは?
放射線の入射により蛍光(シンチレーション光)を発する物質の総称である。 

発光原理
放射線のエネルギーを蛍光体が吸収して、蛍光体の内部で励起あるいは電離が起こる。この吸収したエネルギーの一部が可視光や紫外線として発せられる。


少し前に「電離」と「励起」、「蛍光」について書きました。

「電離」―電子が原子の外に放出されてしまった状態。(陽イオン・正イオン・+イオン)
「励起」―電子が外側の軌道に移ってしまった状態。(中性)

この状態の原子はとても不安定である。
そこで原子はなんとか安定に戻ろうとする。
どうやって安定に戻ろうとするかと言うと、近くにいる自由電子を捕まえて再び中性になろうとするのである。
こうして捕獲された自由電子はまず外側の軌道に入る。すなわち励起状態である。これではまだ不安定。
さらに内側の空いている軌道に移そうとする。
軌道電子が持つエネルギーは内側ほど小さいので(外側にいくほど運動量が大きいのでエネルギーを持っている)、内側に入るとエネルギーが過剰になる。
過剰なエネルギーは光(電磁波)として放出する。

また電離の前の段階の励起(弾き飛ばされないまでも外側の軌道に移った場合)の時にも、空いた内側の軌道に外側の軌道電子が移ってくる。
この時もエネルギーが過剰なので光(電磁波)として放出する。
こうした励起状態(外側の軌道電子が内側の軌道電子に移る時)の時に原子から光(エネルギー)が出る。これを「蛍光」と言う。 (蛍光ですよ!)(電磁波・光でも可視光線以外は人間の目には見えません)
このエネルギーと原子や分子が化学反応を起こしたり、分子を壊したりすることがある。
つまり放射線が生体に悪影響を与えるというのは、この化学反応や破壊のことである。


上記は放射線のことである。
例えばX線で励起して蛍光があったとする。その蛍光で放出される電磁波(光)はX線である。
目に見えて光っている!とは分からない。
目に見えるのは可視光線だけ。

【電磁波の区分】
●電波―低周波・超長波・長波・中波・短波・超短波・マイクロ波  ・・・非電離放射線
●光―赤外線・可視光線・紫外線  ・・・非電離放射線(紫外線は一部例外)
●X線、γ線  ・・・間接電離放射線


これがややこしいのだが、電磁波は量子力学的にはすべて光子と呼ばれる粒子である。
一般的には光に分類されるのは赤外線・可視光線・紫外線であるが、もっと細かなことを言えば電磁波はみな光と言えてしまうのだ。
エネルギーの損失や獲得は、光子の放出と、光子を吸収と言い換えることが出来る。
厳密には電磁波は全て放射線だが、一般的には非電離放射線は含まない。

何が言いたいかと言うと、エネルギーを分けてあげる「励起」という状態は、電離放射線に比べたらその能力は弱いものの、赤外線・可視光線・紫外線といった非電離放射線でも起こるのである。
何らかの放射線を受けて励起状態になった物質は「蛍光」という現象を起こす。蛍光がある物質を蛍光体と言う。
蛍光が無い物質もあって、そういう物質は運動(熱)エネルギーで過剰なエネルギーを消費する。

紫外線など光エネルギーを用いての励起を利用した蛍光に、蛍光灯、白色LED、プラズマディスプレーパネルなどがある。
ブラウン管は電子線エネルギーを用いての励起を利用したもの。
高電圧を加えたり電流を注入しての励起を利用しているのがLEDである。
蛍光染料やペンライトなども励起による蛍光である。
蛍光を製品として使うには当然のことながら蛍光を効率良く出す物質(無機化合物)を使う必要がある。
ある物質が吸収した電磁波(光)とは違う電磁波(光)を放出することは光化学反応としての「蛍光」。
(例)紫外線を吸収し可視光線を発する。だから目に見える。


NaI(Tl)シンチレータは非電離放射線による励起とγ線による励起を区別するために、光(非電離放射線)が入らないように反射材で撥ね返し、アルミニウムケースや遮光ケースで遮光している。
「だから中で起きた励起はγ線によるものですよ!」ということであり、それはよい。
放射線測定器がシンチレーターという名称だが、シンチレーター発光原理の「吸収したエネルギーの一部が可視光や紫外線として発せられる」ので分かるといった単純なものではない。

違うと思うのは堰き止められなかった、つまり素通りしても励起(蛍光)が起きるとしている点である。
γ線はそういう性質の放射線ではない。吸収されてはじめて反応が起こる。
γ線は振動(熱)エネルギーは大きくないので素通りしてしまった場合には励起は起きない。(熱エネルギーとしても分けてあげられない)

では何故測れるかと言えば、堰き止められるγ線もあるからだろう。
昨日書いたとおり、同じγ線と言えどエネルギーは一様ではない。
運動エネルギーは抵抗や摩擦、衝突など(熱エネルギーへの変化)によって弱まる。
つまり透過力に優れていると言っても、障害物に出会うたびにエネルギーは徐々に減る。
距離が伸びればそれだけ障害物も多くなるので、結果的にエネルギーを減らしていく。
X線やγ線は透過力が強い放射線である。
その勢いでもって素通りしてしまえば物質が生体であっても影響はない。
しかし全部きれいに素通りしてしまったらX線写真は意味をなさないものになる。放射線治療も然り。
全部は素通りしないのだ。
この場所を、このエネルギーでは、素通りできない、そういう状態があるからこそ、「吸収」と「反射(散乱)」と「透過」が存在する。
反射(散乱)は身体の表面だけでなく身体内部でも起きてあちこちに方向を変える。
「吸収」された場合にはその時点で持っているエネルギーを原子の軌道電子にあげてしまう。



放射線ではなく、どんな核種が存在し拡散したのかを調べる核種同定(核種分析)となるともっと難しくなる。

核種を同定(確定)するには、原子の原子番号(陽子の数)に加えて質量数(陽子+中性子の数)を知る必要がある。化学的手段では通常元素(原子番号)しか分析できず、どの質量数の同位元素かわからない。化学的な手段に加えて、放射化分析や質量分析、ガンマ線やアルファ線のエネルギースペクトル分析などの核物理あるいは物理的な手段を駆使して初めて核種の同定が行える。このように放射性同位元素の同定を行う分析を核種分析という。

通常核種分析として行われているのは「ガンマ線エネルギースペクトル分析」である。
放射性物質から放出されるγ線のエネルギーは、それぞれの放射性物質(核種)ごとに違いがある。要するに固有のエネルギー(数値)を持っている。
その差でもって核種を突き止めようとするものである。
しかし拾えるエネルギー(測定器で捉えるられるエネルギー)は僅かなので増輻させて調べる。
元々のエネルギーにあまり差がない場合の確定は難しいらしい。
β線やα線は核種ごとの固有のエネルギーがなく(最大値のみ)、透過力も弱いので、これまた分析はとても難しい。
環境中で様々にエネルギーを失ったγ線から元のエネルギーが判明して、それを放射した放射性物質が分かるということが私にはいまひとつ理解が出来ない。

分析というだけあって全てオートで機械任せともいかない。
「セシウム137が出ました」とお知らせしてくれる測定器なんかない。(あったらあまりあてにならないと思え!?)
それだけの感度や精度やオールマイティさを持つ簡易測定器(検出器)などないのである。
高価な検出器と測定用モジュール一式揃えると、数百万~一千万越えにもなるそうだ。
「この食品にセシウムが含まれているか調べるために買っちゃおうかなぁ」という気軽さはない。
さらに言えば宝(?)の持ち腐れにならないように正しい分析を行える人材が必要である。

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# by yumimi61 | 2016-11-20 14:00
2016年 11月 19日
日本国憲法の秘密-418-
運動エネルギーは抵抗や摩擦、衝突など(熱エネルギーへの変化)によって弱まる。
つまり透過力に優れていると言っても、障害物に出会うたびにエネルギーは徐々に減る。
距離が伸びればそれだけ障害物も多くなるので、結果的にエネルギーを減らしていく。
X線やγ線は透過力が強い放射線である。
その勢いでもって素通りしてしまえば物質が生体であっても影響はない。
しかし全部きれいに素通りしてしまったらX線写真は意味をなさないものになる。放射線治療も然り。
全部は素通りしないのだ。
この場所を、このエネルギーでは、素通りできない、そういう状態があるからこそ、「吸収」と「反射(散乱)」と「透過」が存在する。
反射(散乱)は身体の表面だけでなく身体内部でも起きてあちこちに方向を変える。
「吸収」された場合にはその時点で持っているエネルギーを原子の軌道電子にあげてしまう。

身体の中に放射性物質があって放射をしている場合でも同様のことが言える。
当人の身体を素通りしたとしても、そこでエネルギーを消費している。外界に出てもエネルギーを消費する。
次の人に当たった時にはもう素通りできないことが考えられる。
透過よりも吸収や反射が増えるということ。
副流煙による受動喫煙ではないけれども、人同士だったならば遠くにいる人よりも年中近くにいる人にリスクが高まる。

上記の徐々に弱まるというのはX線とγ線の特徴であり、粒子線であるα線とβ線は少し違う。
粒子線は最初から電離(電子を跳ね飛ばす)という仕事をしながら進む。
電離のためのエネルギーと進むため(透過)のエネルギーとを予め分けて持っている感じ。
両方同時に消費が始まるが、透過が苦手な粒子線は障害物による運動(透過)エネルギーの消費のほうが大きく、先に尽きてしまう。
電離のためのエネルギーはまだ残っているので、運動(透過)エネルギーが尽きる直前に残っている電離エネルギーを一気に放出する。
要するに停止点近くで非常に大きな電離が起こる。
この性質を利用したのが重粒子線治療である。
加速器を用いて粒子のエネルギーを調節して腫瘍の部分で粒子が止まるように調整するため、少ないリスクで大きな効果が得られる可能性がある。
X線の場合はそこまで上手くエネルギーが調整できないし、残りエネルギーなので電離能力が粒子線ほど大きくない。

【重粒子線治療機関】
●独立行政法人放射線医学総合研究所病院(千葉県にある放医研・重粒子医科学センターの病院)
 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構>放医研>重粒子医科学センター>病院部門
病院部門を有するがあくまで医学研究機関であり、医療機関ではない。そのため所管は厚生労働省ではなく文部科学省となっている。
放医研・重粒子医科学センターの病院部門(あくまでも部門)。上位組織が医療機関ではないので文部科学省管轄である。

2011年 福島第一原子力発電所事故で3号炉の復旧作業に従事していた作業員3名が福島県立医大より搬送され、収容される(関電工社員2名、下請会社作業員1名)。
同年 同事故により飛散した放射能による健康被害が懸念される福島県内住民の、被曝調査が福島県の依頼により当所および日本原子力研究開発機構で6〜8月にかけて行われた。


2015年4月 「独立行政法人放射線医学総合研究所」から「国立研究開発法人放射線医学総合研究所」に名称変更。

2016年4月 国立研究開発法人放射線医学総合研究所は日本原子力研究開発機構の一部の研究所を統合し国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構に名称変更、放射線医学研究開発部門は引き続き放射線医学総合研究所の名を使用する。


●HIMAC(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放医研にある重粒子線がん治療装置のこと)
※STAP細胞騒動の時、若山教授が遺伝子解析を依頼した第三者機関が「放射線医学総合研究所(放医研)」である。
放医研は上記のとおり、2016年4月に国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構の一部門となっている。
量子科学技術研究開発機構は日本原子力研究開発機構の量子ビーム部門の一部および核融合研究部門を統合して名称変更することにより設立された。

過去記事(2014年7月30日)より>
こちらの記事に書いた通り、第五福竜丸で被爆した船員らに対して追跡健康診断を実施していたのが放射線医学総合研究所であった。
「放射線なのに何故幹細胞の遺伝子解析?」と思うかもしれないが、放医研には分子イメージング研究センターがあるからである。
科学技術振興機構の分子イメージング研究プログラムを通して、理研と放医研、大阪大学や東北大学はみな仲間である。これをオールジャパン体制とも言うらしい。

(略)
ともかく若山研究室と理研も第三者機関の報告と同じ解析結果が出ており異議なしという状態であったのだ。
このことは非常に重大な意味を持つ。
何故かと言えば、若山教授はもとより放射線医学総合研究所も理研も山梨大学も実験の根本となるようなこと(Oct4-GFPとCAG-GFPの違いや遺伝子導入について)を全く理解していなかったということになるからだ。
それを否定する唯一の方法は「第三者機関の解析試料は別の場所から持ち込まれたものであり、私達は一切関知していない。話を合わせただけ」と言うしかないだろう。

理研や若山氏は7月に入ってから、解析に誤りや訂正があると言い出した。
私は最初から後出しじゃんけんをやると思っていた。


過去記事(2015年3月31日)より>
無意味な時間稼ぎが功を奏したSTAP細胞を蒸し返して申し訳ないが、あれは人々が考えるよりずっと深刻な問題を内包していた。
緑色蛍光の画像とか、キメラマウスやマウス管理とか、遺伝子や放医研のこととか。
ES細胞で幕を閉めた観があるがそのES細胞そのものとか。


●兵庫県立粒子線医療センター
●群馬大学重粒子線医学研究センター
大学病院は、文部科学省の管轄である大学の設置者が設置する病院であるが、病院を含む医療行政全般は厚生労働省の管轄であるため、両者の影響を大きく受ける。
ざっくり言うと、大学病院は文部科学省、県立・市立病院は総務省、それ以外は厚生労働省の管轄となる。
「群馬大学重粒子線医学研究センター」にも病院という名称は入っていないが、先進医療の対象となる重粒子線治療の実施施設 として認定を受けたのは群馬大学医学部附属病院であり、センターは実施施設として設立された。2010年6月に総合病院では初めての認定を受けた。

●九州国際重粒子線がん治療センター
●神奈川県立がんセンター
●山形大学医学部附属病院 (2019年10月から稼動予定)
●大阪国際重粒子線センター(2017年稼働予定)
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# by yumimi61 | 2016-11-19 14:57
2016年 11月 18日
日本国憲法の秘密-417-
福島原発事故後にやたら耳にしたシーベルト(Sv)。
しかしシーベルトの意味を理解して使っていたケースはほぼなかったように思う。

シーベルトとは吸収線量グレイ(Gy)放射線の種類の違いや生体組織の感受性を反映させるもの。
どうやって反映させるのかと言えば、補正係数を掛けるだけである。

  等価線量(Sv)=補正係数×Gy(グレイ)

すなわちシーベルトとは等価線量のことであり、補正係数を掛けないシーベルトは「シーベルト」本来の意味が全くないと言ってもいい。
またシーベルは確定的影響ではなく確率的影響のリスクを制限する(知る)ためのものであるので、積算線量であるべき。
そしてこれはとても大事なことだけれど、空間を計測して分かるのは空気の吸収線量であって、人体の吸収線量ではない。

放射線荷重係数(単位はない)
  X線、γ線 1
  β線 5~10
  α線 20
  中性子線 5~20



組織荷重係数(単位はない) 
  生殖腺 0.2
  脊髄、結腸、肺、胃 0.12
  膀胱、乳房、肝臓、食道、甲状腺 0.05
  皮膚、骨表面 0.01 
  その他 0.05
※これを使う場合にはまず臓器吸収線量が算出されなければならない。
全体の被爆ではなく、この臓器だけに吸収されたはずだから、全体吸収よりもリスクは低減すると考えるもの。しかし組織や臓器に感受性の違いがあるので数字が違う。一般的な外部被爆や内部被爆には適さない。医療用と言うべき。

★粒子線  

 ・荷電粒子線・・・電荷を持っている(直接電離放射線)
    α線(原子核から放出されたヘリウム原子核)
    β線(原子核の中性子から放出された電子)

 ・非荷電粒子線・・・電荷を持っていない(間接電離放射線) 
    中性子線

★電磁波

 ・電荷を持っていないが間接電離放射線
    X線(原子核外で発生)
    γ線(原子核内から発生)

 ・電荷を持っておらず非電離放射線
    電波(マイクロ波など)、赤外線、可視光線、紫外線など



ここで放射線の種類別特徴についてもおさらいしておこう。過去記事より。

●アルファ線
 ・透過力:非常に弱い(空気中では数cm、水中で1mm未満しか進めない)
 ・電離作用能力(原子の周囲の電子を弾き飛ばす力。体内ならば細胞を構成する原子の電子を弾き飛ばし、その飛ばされた電子が他を傷つけるなど悪影響を与える):強い(ガンマ線の20倍)

●ベータ線
 ・透過力:弱い(空気中では数mしか進めない、水中では数cm~数mm)
 ・電離作用能力:弱い
 
●ガンマ線
 ・透過力:強い(鉛の板や厚いコンクリートでないと防げない。人体の深部まで透過できる)
 ・電離作用能力:弱い
※ガンマ線と医療で用いられるエックス線は同じ性質の放射線。原子核内から放出されるのがガンマ線で、原子核外から放出されるのがエックス線。

アルファ線とベータ線は透過力が強くないので、外部被爆では人間の身体に影響を及ぼしにくいと言われている。問題は透過でなく体内に運ばれた場合の内部被爆。
ガンマ線は外部被爆でも透過能力があるので身体内部に影響を与えかねない。


e0126350_13295710.jpg


中性子線のエネルギーは中性子と同程度の質量を持つ物、すなわち出来るだけ軽い原子核との衝突で効率的に吸収される。よって中性子線を止めるためには水素原子を多量に含む水(巨大な水槽に沈める)やコンクリートなど厚い壁が必要である。重元素による遮蔽は有効ではない。

放射線の透過力が弱いということは外から中に入っていきにくいということであるが、逆に中に入ってしまった場合には外に出にくいし、なかなか前に進まない。つまり一つ場所で悪さをしやすい。

内部被爆というのは放射性物質を体内に入れてしまった状態なので、身体の中に放射線源がある状態で、中で放射が繰り返されている。(X線照射は外部被爆、急性の被爆症は外部被爆によるもの)
α線とβ線は透過力がないので、身体をすり抜けて外に出ていく確立は極めて低くなる。放射性物質から放射された放射線の影響を全て自分で背負うことになる。
γ線は透過力がある。γ線とX線はどこで作られたかの違いだけで性質は同じ。
体内にγ線の放射線源があるということは身体が防護対策のとられていないX線室になっているようなイメージ。
放射される線量は少なくとも放射線源の放射性物質が安定化したり排出されない限り絶え間なく身体内部にも外部にも放射されている。
放射線が体内に侵入してくることと、放射性物質が体内に侵入してくることは、同じではないのです。


医療の場で行う放射線治療には、体の外から放射線を照射する外部照射(遠隔照射)と、体の内部に密封した小さな放射線源を入れて照射する腔内照射や組織内照射とがある。
放射線を出す放射性同位元素(セシウム、コバルト、ラジウム、イリジウム、ヨウ素など)を金属の容器に密封して放射線源とし、腫瘍の中に入れる。
容器に密封した状態で使用するので、放射性物質が自然に拡散するということはないが、治療が終了するまでは放射線は放射される。γ線は透過力がある。
医療従事者は放射性同位元素の扱いと放射線防護には細心の注意が必要(若い女性もいますからね)。
そのことが書いてある書物の写真を以前掲載したことがあるが(過去記事「226」)のが、何故か写真が載っていない・・・。
内部被爆は腔内照射や組織内照射と似たような状態。しかも内部被爆の場合は一か所に留まらない。全体の被爆と考えるものである。
γ線ならば自分だけでなく、透過して周囲の人間をも被爆させる。
可哀想と言ってもそれは事実である。
可哀想だからと言って結核の人間を野放しにしたりはしない。
必要のない差別を生まないためには、内部被爆に関してもきちんとした評価がなされるべきであるが、これがほとんど出来ていないし、確定的影響と確率的影響(グレイとシーベルト)の区別もついていないような状況である。


α線とβ線は直接電離放射線でありエネルギーが大きい。
それなのにγ線などよりも透過力が弱いということを不思議に思うかもしれないが、透過に使われないエネルギーは電離などの作用に使われると考えられる。(エネルギー保存則)
それと粒子線と電磁波という線の質の違いもある。
前(上)に書いた放射線の特徴で「電離作用能力」を「強い」と「弱い」にしたが、一番強いα線(γ線の20倍)を基準にしてβ線も弱いにしたが、放射線荷重係数のところに書いたようにβ線はγ線よりは強い。
α線はβ線よりも透過力が弱い分だけ電離能力がある。(エネルギー保存則)

どちらにしてもミクロな世界である。目に見えないとても小さな小さなもの。
10Gyの吸収線量は僅か0.00239℃しか上昇させない仕事量(熱量)でしかないが、その仕事は人間を確実に殺してしまう。
放射性物質(原子)の質量については前に書いた。
質量(重さ)にすると大したことはないのに、放射線を放出する能力はとても高いということになる。
放射性物質の原子は1つ1つがとてつもなく小さい。当然のことながら目に見えるレベルではない。
だからこそ質量(重さ)にすると大したことはないということにもなるが、これが問題となる。
一般的な化学反応(分析)が当てはまらないことが多いのだ。(この反応を用いて取り除こうというようなことが出来ない)


数cm~数mmはマクロ(巨視的)世界では大したことなくても、ミクロ世界では大したことあるとも言えるわけで、違う世界が混じり合う世界で違う世界のことを理解するのはなかなか困難を伴う。
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# by yumimi61 | 2016-11-18 14:35
2016年 11月 17日
高齢者交通事故について(余談)
「オレオレ詐欺」と呼ばれる高齢者を狙った詐欺がありますが、高齢者をターゲットにした交通事故の話も「多い多い詐偽」ですね。
返納や失効者がすでに多数いて、他年齢層より多い被害者を出している高年齢層のドライバーだけを狙った弱い者いじめ。
事故率なんかほとんど変わらない、むしろ少ないほうなのに。


あと、東京一極集中や都市集中が進めば進むほど、大学進学率が上がるほど車離れも進む。
学費が払えないのに、年金が払えないのに、お高い自動車を買ったりお高い保険料を支払ったりできるわけがないですよね!?
これに加えて教習所に通う費用も必要。都市で車を持ったら駐車料金も別途必要でしかもお高い。
燃料代も税金も車検代もかかる。
自宅から大学に通う子が少ない地方では、学費も然ることながら別居する子供の生活費が重く圧し掛かる。
前も書いたかもしれないけれど子供が近い年齢で複数いてみな家を出たら大変である。
初期費用(アパートやマンションの敷金礼金・引っ越し代)、家財道具一式の購入代、そして月々の賃貸料と生活費。
車なんてとてもとても。それでも学生のうちに免許だけは取っておく子はまだ多いみたいな感じはする。
大学卒業して地元に戻ってくれば車に乗らざるを得ないが、そのまま都市部で生活すれば車なんか必要ない。
世帯を持っても都市部だったら一家に一台とかで事足りる。
自動車は売れない、自動車保険も儲からない。


本題(前記事)で引用した自動車保険の記事。これ↓(再掲)

被害側から加害側へ…高齢ドライバーの事故が増加中
 被害側だけでなく、高齢者の運転による交通事故発生件数も増えています。2013年の原付以上運転者による交通事故件数を年齢別に見ると、40代が10万7791件で最も多く、次いで30代の10万7148件。そして、65歳以上の10万4243件が続いています。

 このように高齢者の運転による交通事故が増え始めたのは、2010年から。そのため、大手自動車保険会社は、2011年4月に実施した保険料値上げにおいて、60歳以上の値上げ幅を最も大きく設定しました。


これもちょっと計算してみた。

2013年(平成25年)末での免許保有者(複数の免許所有者はダブルでカウントされている)。
  30代 15,672,704人
  40代 17,115,584人
  65歳以上 15,342,263人

2013年交通事故発生件数 
  30代 107,148件 
  40代 107,791件 
  65歳以上 104,243件

事故発生率
  30代 0.68%(0.68366%)
  40代 0.63%(0.629783%)
  65歳以上 0.68%(0.67945%)

やはり事故発生率も同じくらいである。
この率をどう思いますか?
発生件数が保険会社のデータだとすると、保険会社に届けない(請求しない)事故もあるだろうし、届けても(請求しても)人身ではない軽微な物損事故もあるだろう。また相手がいない自損事故もある。
支払われる保険料は各々違うだろうし、保険会社はどれくらいの発生率ならば儲けが出ると算定しているのか良く分からないので何とも言えないけれど、私は1%にも満たないのかあと思った。

世界最高レベル(同順位国あり)を誇る日本の新生児死亡率と乳児死亡率。
この死亡率は1000人出産当たりに死亡する人数で表すのが標準。

日本の2013年の新生児死亡率は1人、乳児死亡率は2人。
仮に%で表せば、新生児死亡率は0.1%、乳児死亡率は0.2%となる。
交通事故発生率はこれより若干多いが、死亡交通事故を起こす割合はこれよりずっと低い。

アメリカの2013年の新生児死亡率は4人(0.4%)、乳児死亡率は6人(0.6%)。
日本の交通事故発生率はアメリカの乳児死亡率くらいということになる。
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# by yumimi61 | 2016-11-17 17:03
2016年 11月 17日
高齢者交通事故について
今日はまずこの過去記事(外周)をご覧ください。

花を写せば花が ゴミを写せばゴミが写る

それほどの確かさで それぐらいの曖昧さ


(余談)分別したゴミを回収箱に持っていく話が書いてあるが、その後、その公民館には部外者(公民館所有の地域民以外)が分別ゴミを持ち込んではいけないとの通達があり、今はそこには持って行ってません。あしからず。
でも選挙の投票所はそこなんですよ、へんなの、という話も後日書いたように記憶しています。

ゴミ箱や投票所の場所が本題ではないのです。
本題は最近ニュースに頻繁に取り上げられ問題化されている高齢者の自動車事故について。
常々疑問に思っていました。これも違和感がすごくある。

高齢になってもまだ自分で運転しているのかと面白がっているのか、それとも何か別の意図があるのか知らないが、高齢者が起した死亡事故だけを毎日のように取り上げれば、高齢運転車が死亡事故を起こすことが多いように見えるだろう。
でも本当にそうだろうか?私はそれだけではとても結論付けることはできない。
そう見えるだけで事実ではないことも十分に考えられる。
ニュースは全国で起こった事故を全て報道しているわけではない。全数ではない。
何を取り上げるかによって与える印象はだいぶ変わってしまう。
バイアスのかかったコメントなんか付ければ余計だ。
こういうのをミスリード(mislead)と言う。

そこで本当に高齢者の事故が多いのかちょっと調べてみた。

まず最初に言っておかなければならないのは、交通事故の被害者で亡くなった人は高齢者が圧倒的に多い。
このことについては免許更新の時の講習でも話があるし、いろんなところで語られている。統計もある。
e0126350_12141631.png

被害者年齢別の死亡者数


では加害者側の年齢はどうなのか?
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加害者年齢別の死亡者数


上の2つの図はこちらから。
交通事故 慰謝料&示談 弁護士なら【ジコレフ】 統計ぶった斬り!2010年度 交通事故の加害者・被害者別データ
2010年の統計ということです。

私も最新版を計算しようと思って、警察白書統計資料(毎年公表されている)をあたったが、加害者年齢の統計はなかった。
事故に関するものでは、「歩行者の年齢別の交通事故死者数と負傷者」「時間別、学齢別の交通事故死者数と負傷者数」「第1当事者の違反別死亡事故件数」「高齢者・通行目的別死者数」「高齢者・自宅からの距離別死者数」「昼夜別、道路幅員別の死亡事故件数」などがある。

上の統計はおそらく保険会社が出しているものだろう。
私はインターネットで見つけられなかった。
そこでグラフからおおよその数値を読みとった。(ということで2010年のデータである)

死亡事故の年齢別加害者
 30歳未満 1,040人
 30~49歳 1,790人
 50~69歳 1,360人
 70歳以上   380人

毎日高齢者が死亡事故を起こしているような勢いで報道しているが、実数で言えば高齢者は少ない。
でもこれだけで高齢者の事故は少ないとは言い切れない。
免許保有数が違うことが推測できるからである。

年齢別免許保有数は警察白書統計資料にあったので、平成27年度(2015年度)と平成22年度(2010年度)のデータを見てみた。(下記は2010年のデータ)

年齢別免許保有者数(原付以上全ての免許を含む、複数免許所有者はダブルでカウントされている)
 30歳未満 13,041,451人
 30~49歳 32,877,022人
 50~69歳 27,755,937人
 70歳以上  7,245,836人

このことから70歳以上は返納や失効している人がとても多いことが分かる。

さてさて死亡事故の加害者となった比率を求めてみよう。

 30歳未満 0.008%(0.007975%)
 30~49歳 0.005%(0.005445%)
 50~69歳 0.005%(0.0049%)
 70歳以上  0.005%(0.005244%)

ほとんど同じである。
どの年齢でも一定の割合で死亡事故を起こす人がいるということになる。
強いて言うならば、死亡事故加害者は30歳未満の若者に多い。


「死亡事故じゃなくて死亡していない事故ならどうなのよ。それなら高齢者が多いでしょ、ねえ、どうなの!」
「うるさいっ」

死亡してようが死亡してまいが加害者年齢別の統計は警察白書にはないのである。
そこでまた保険会社頼み。
オリコンの自動車保険特集から。

高齢者の死亡事故発生件数は12年ぶりに増加
 全体の死亡件数は減少傾向にありますが、年齢層別に見ていくと、65歳以上の高齢者の死亡事故発生件数は2012年より39件増え、どの年代よりも突出して多い2303件。増加に転じたのは、2001年以来12年ぶりとなりました。この件数は、全体の52.7%を占めています。


これは高齢者の死亡被害者が増えたということを言っております。加害ドライバーではありません。

被害側から加害側へ…高齢ドライバーの事故が増加中
 被害側だけでなく、高齢者の運転による交通事故発生件数も増えています。2013年の原付以上運転者による交通事故件数を年齢別に見ると、40代が10万7791件で最も多く、次いで30代の10万7148件。そして、65歳以上の10万4243件が続いています。

 このように高齢者の運転による交通事故が増え始めたのは、2010年から。そのため、大手自動車保険会社は、2011年4月に実施した保険料値上げにおいて、60歳以上の値上げ幅を最も大きく設定しました。


ほ~ら見なさいよ!???
騙されないで下さい。率ではなくて件数が記されています。(件数でも高齢者は3番目ですけれども)
さらに注目すべきは年齢の区切りです。
「30代」、「40代」、かたや「65歳以上」。
この年齢の免許保有者数はほぼ同じくらいなのである。
そして事故件数もほぼ同じくらないなので、率にするとやっぱり同じくらいになるというわけ。
逆を言うと、件数を提示する場合には、60代や70代や80代にしてしまうとだいぶ見劣りしてしまう(減ってしまう)わけです。
事故率はどの年齢でも大差がない。
(事故件数はおそらく保険会社がデータを乗せていない若者がダントツ多いと思われる)
高齢者の事故率は他と同じなのに多い多いと言うのは、保険会社の保険料値上げのためでしょうか。
取れるところから取るーこれが鉄則!?
若者の自動車保険料は若い時を忘れたいい大人が見ると卒倒するくらい高いですものね。
学費が払えないのに、年金が払えないのに、お高い自動車を買ったりお高い保険料を支払ったりできるわけがないですよね!?
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# by yumimi61 | 2016-11-17 12:41
2016年 11月 16日
日本国憲法の秘密-416-
疾患にも急激に発症したり経過の短い急性疾患と、比較的緩慢に発症し慢性的な経過を辿り治療にも長期間要する慢性疾患があるが、前記事に書いた放射線の影響は言うなれば急性症状・急性疾患である。
被爆から遅くとも数週間以内に発症する。
これをもう少し専門的に言えば「確定的影響」ということになる。。
数年あるいは数十年経過してから発症した「がん」などは、たとえ被爆の影響だったとしても被爆の確定的影響カテゴリーには入らない。
数年・数十年経過すれば他の要因も考えられるし加齢の影響も出てくるので、「被爆の影響」を個人レベルの診察や検査で判断することは不可能となる。
それでも何か因果関係があるのではないかと疑ったり、因果関係があると結論付けたいならば、疫学や統計頼みとなる。
前にも書いたが疫学や統計は重要な使命や責任を背負っていることが多いので、どうしてもバイアスがかかりやすい。権力追従あるいは反権力になびきやすいものである。


前記事と前々記事に登場した単位はGy(グレイ)だったが、一般的にはシーベルトのほうが聞き馴染みがあるのかもしれない。
でも数字的には両者は同じである。

  1Gy(グレイ)=1Sv(シーベルト)

グレイは吸収線量(被爆線量)。
放射線が人体をはじめ物体に与えた単位質量あたりのエネルギーである。
放射線治療など医療現場ではこちらを用いている。

各種放射線(X線、γ線、α線、β線、中性子線)それぞれの特徴を踏まえたものではない。
生体組織の感受性(影響の受けやすさ)の違いを考慮したものではない。吸収線量のみに注目したもの。


シーベルトは各種放射線の特徴や生体組織の感受性を加味したものである。
加味したのに同じってどういうこと?と思うかもしれないが、放射線の種類ないし対象組織ごとに定められた補正係数を掛けて算出する。
要は放射線の種類の違いや感受性を反映させるわけである。
通常は放射線の種類による違いのこと。
上にも書いたように医療現場で治療や検査に用いられる放射線はX線であることもありグレイが用いられている。
放射線の種類を加味する補正係数は「放射線荷重係数」と言い、これを掛けあわせたものを等価線量と言う。
  
  等価線量(Sv)=補正係数×Gy(グレイ)


放射線荷重係数(単位はない)
  X線、γ線、β線 1
  α線 20
  中性子線 5~20

このように記されていることが非常に多いが(Wikipediaもそうだった)、この説は正しくないと思う。
こちらのほうが直接電離放射線のエネルギーの大きさが加味されている。β線が違うのだ。

  X線、γ線 1
  β線 5~10
  α線 20
  中性子線 5~20

放射線の種類によって係数をかけて算出したシーベルトは、確率的影響のリスク制限に用いるためのものである。(グレイは確定的影響)
物体が吸収した量であるということはグレイもシーベルトも同じ。
よく空間線量と言っているが、空間線量とは空気という物質の吸収線量である。
人体という物質の吸収線量ではない。
私達が知りたいのは空気という物質のリスクではなく人体へのリスクではないか?
いろいろと無理がある。

単位「シーベルト」に求められる性質のひとつは数値の加算可能性であり、ある時点Aでの被曝と別の時点Bでの被曝の影響を全体として評価する場合に、両者の評価数値を加算したものに意味がなければならないからである。
同じ放射線を被曝しても線量率によって影響が異なるのであるから、低線量率被曝の評価数値と高線量率被曝の評価数値は加算できない。シーベルトは低線量率の被曝環境下での人体への影響評価を目的とした単位である。

これに加えて、シーベルトはグレイに対して放射線種や対象組織による係数(厳密な数値ではない)を乗じて得る単位なので、たとえ放射線種がX線やガンマ線であってもグレイと同等の厳密さを持つと考えてはならない。
SI組立単位に入ってはいるがシーベルトは管理された環境下での人体防護を主眼とした放射線管理・放射線防護目的の単位であり、社会学的な単位とも言える。


空気の吸収量で持って生体へのリスクは語れない。

胃のX線撮影1回分の線量が0.5〜4mSv。X線CTスキャンによる撮像1回分の線量は7〜20mSv(=0.007Sv〜0.02Sv)である。

 1Sv(シーベルト)=1000mSv(ミリシーベルト)

ちなみにX線CTスキャンにおける最大レベルの放射線を全身に浴びると5%の人が死亡し、4Sv (=4,000mSv) で50%、7Sv (=7,000mSv) で99%の人が死亡すると言われている。一方で、0.2Sv (=200mSv=200,000μSv)以下の被曝では、急性の臨床的症状は認められないとされるが、こちらは長期的な影響について議論があり、また低線量の被曝についても「健康被害が生じた」として訴訟が起きている。
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# by yumimi61 | 2016-11-16 20:47
2016年 11月 16日
日本国憲法の秘密-415-
昨日の記事の「X線による温度上昇について」の中で、吸収線量(被爆線量)が10Gyの場合にはほぼ100%の人が死亡(死亡までの日数は10-20日)すると言われていると書いたので、今日は吸収線量(被爆線量)と現れる影響から。

1以下 リンパ球の減少、一時的な不妊、染色体の変化など。
     適切な治療や健康的な生活を送っていれば改善するものである。
     但し染色体に影響を与えるので受精や妊娠初期が重なっているとやや心配が残る。     
     この線量の影響で人間が死ぬことはない。

1以上 死亡のしきい値。1以上になると死亡する人が出てくる。

2~3 即死者がでる割合が5%となる。

3   死亡確率50%(被爆後60日以内に半数の人が死亡する)(骨髄障害)

3~6 永久的に不妊となる。

10 死亡確率はほぼ100%(ほぼ100%の人が死ぬ)(死亡までの期間は10∼20日)(消化管・肺障害)

15 死亡確率はほぼ100%(死亡までの期間が1~5日)(神経系障害)

25~50 皮膚に潰瘍

500 皮膚が壊死


潰瘍とは皮膚や粘膜の表皮のみならず、その下の真皮や皮下組織にまで及ぶ組織の欠損。
壊死は細胞や組織の死のこと。
皮膚の潰瘍や壊死はIII度の火傷(熱傷)でも見られるものである。
潰瘍ではただれてえぐれている状態。
壊死は細胞が死んでしまった状態でその部分が白くなったり黒くなったりする。
火傷でなくても潰瘍や壊死になるとあたかも火傷のように見えたり、焦げたり炭化しているように見える。
火(熱)に触れた火傷とは違う放射線でも吸収線量(被爆線量)が多ければ潰瘍や壊死が起こる。
要するに火傷での潰瘍や壊死を放射線の影響による潰瘍や壊死と言っても分からない人には分からない。
ただ潰瘍や壊死が起こる被爆線量は100%死亡する線量を遥かに超えているのでその人は生きてはいない。

上記は一度に浴びた放射線量(吸収線量・被爆線量)の値である。
分かりやすく例えれば、レントゲン(X線)撮影1回で吸収された放射線量で、毎年1回10年計10回のレントゲン(X線)撮影で吸収された放射線量とその影響ではないということである。
従って当然のことながら放射性物質を体の中に取り込んでしまった内部被爆も加味されていない。


また上記の値と影響は各種放射線(X線、γ線、α線、β線、中性子線)それぞれの特徴を踏まえたものではない。
生体組織の感受性(影響の受けやすさ)の違いを考慮したものではない。吸収線量のみに注目したもの。
感受性の弱いところにのみ局所的に吸収されたならば同じGyでも影響は然程出ないこともある。(放射線治療はこれに基づいて行われている)
被爆の場合はどこか一カ所だけでなく全身に浴びていると考えるものである。


人間の身体は細胞からなり、細胞分裂を繰り返して、新旧細胞の入れ替えを行っている。
電離や励起は細胞の分子を壊したり、細胞分裂の遅れを生じさせたりする。
細胞がダメージを受けてしまっても、それを察知し新しい正常な細胞と入れ替われば影響が出るようなことにはならずにすむ。
一度に大量の細胞がダメージを受けると正常な細胞の分裂が間に合わないため、回復しないままに組織や臓器に障害をもたらすことになる。
死んでいく細胞というのは常にあるわけだから、通常の仕事にプラスしてイレギュラーなダメージ細胞に対応しなければならない状態である。

・「あーもう全然間に合わないっ!」ということになれば異常が出てしまう。

・「忙しいから君もう出ていいよ」「えーでもまだ何もできませんが・・」「とりあえず頭数あればいいから」
忙しくて猫の手も借りたい状況なのでじっくり細胞分裂もしている暇もなく未熟な新人が送り出された。
半人前の細胞が沢山送り出されてしまえば、いずれどこかでしくじるかもしれない。

・「一生懸命働きたいのですが、なんだか私もいつものように動けないのです」
こうなれば細胞分裂に遅れが出る。放射線の影響で動きにくくなることもあるし、通常加齢によっても動きにくくなる。

細胞分裂はダメージの回復に役立つものであるが、その一方で細胞分裂が盛んな組織ほど放射線の影響を受けやすいのだ。裏腹な関係。

リンパ組織、造血組織(骨髄)、腸管(腸上皮)、生殖腺(睾丸精上皮・卵胞上皮)は、細胞分裂頻度が高く、放射線感受性が非常に高い。
神経組織や筋組織は分化が終了しており細胞分裂頻度が極めて低い(ない)ので、放射線感受性も低い。


下の図は被爆ではなく、放射線治療からみた組織・臓器の放射線感受性と耐容線量である。
被爆ではないので一時に浴びた放射線量(吸収線量)ではなく、標準分割照射(単純分割照射)の総線量となる。
標準分割照射は1回につき2Gyの放射線を1日1回週5回照射する方法。(1週間5日で10Gy照射されたことになる)(1クール4~7週くらいなので40~70Gyになる)
区間の下限は1~5%の患者に症状が出現する線量で、上限は5~50%の患者に症状が出現する線量。
上限でも100%ではなく、しかもだいぶ幅のある数字である。
つまり個人差が非常に大きいということ。
組織・器官ごとの治療実績数も違うはずだ。
またこれは治療からのデータなので被験者はすでに「患者」である。
年齢には触れていないが若年者よりも高齢者が多いと推測できる。
「患者」「高齢」であることは、「健常者」「若年者」をも多数含む被爆という状況に数値をそのまま当てはめられるものではないが、感受性やある程度継続して放射線を吸収した際の障害の出やすさの参考にはなる。
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# by yumimi61 | 2016-11-16 12:17
2016年 11月 15日
日本国憲法の秘密-414-
周波数の低い(波長が長い)順だと、電波、赤外線、可視光線、紫外線、エックス線、ガンマ線となる。(アルファ線やベータ線は電磁波ではなく粒子線)

★粒子線  

 ・荷電粒子線・・・電荷を持っている(直接電離放射線)
    α線(原子核から放出されたヘリウム原子核)
    β線(原子核の中性子から放出された電子)

 ・非荷電粒子線・・・電荷を持っていない(間接電離放射線) 
    中性子線

★電磁波

 ・電荷を持っていないが間接電離放射線
    X線(原子核外で発生)
    γ線(原子核内から発生)

 ・電荷を持っておらず非電離放射線
    電波(マイクロ波など)、赤外線、可視光線、紫外線など

電荷とは電子や陽子等の素粒子が持つ性質の1つ。
粒子がなぜ電荷を持つのかは不明であるが、プラス(+・正)とマイナス(-・負)の電荷がある。
プラスマイナスが同じならば反発し合い(斥力)、異なれば引き合う。
陽子は+の電荷を持っていて、電子は-の電荷を持っている。中性子は電荷を持たない。
電荷的に中性な原子や分子に、+または-の電荷を持たせることをイオン化(電離)と言う。
物理学分野ではイオン化のことを荷電とも言う。

電子を放出して正の電荷を帯びた原子・原子団を陽イオン(positive ion)という。→正イオン→プラスイオン
電子を受け取って負の電荷を帯びた原子・原子団を陰イオン(negative ion)という。→負イオン→マイナス


原子核(陽子・中性子)+電子=原子
原子核の周囲を回っているのが電子で、決まっているところを回っているため電子軌道という。
ただ本当は軌道なんかない。分かりやすく説明(図)にするために軌道にしただけ。
軌道とはつまり電子が存在する確率が高い空間ということである。

ともかく原子(電子軌道)の外に電子が弾き飛ばされてしまうことを「電離」と言う。(原子から離れた電子は自由電子となる)
電気的に中性である原子のうちマイナス電荷を持つ電子が放出されてしまったのだから、原子はプラスの電気を帯びたということになる。
また弾き飛ばされないまでも外側の軌道に移った場合を「励起」と言う。
まだ原子を離れてはいないので電気的には中性。

「電離」―電子が原子の外に放出されてしまった状態。(陽イオン・正イオン・+イオン)
「励起」―電子が外側の軌道に移ってしまった状態。(中性)

この状態の原子はとても不安定である。
そこで原子はなんとか安定に戻ろうとする。
どうやって安定に戻ろうとするかと言うと、近くにいる自由電子を捕まえて再び中性になろうとするのである。
こうして捕獲された自由電子はまず外側の軌道に入る。すなわち励起状態である。これではまだ不安定。
さらに内側の空いている軌道に移そうとする。
軌道電子が持つエネルギーは内側ほど小さいので(外側にいくほど運動量が大きいのでエネルギーを持っている)、内側に入るとエネルギーが過剰になる。
過剰なエネルギーは光(電磁波)として放出する。

また電離の前の段階の励起(弾き飛ばされないまでも外側の軌道に移った場合)の時にも、空いた内側の軌道に外側の軌道電子が移ってくる。
この時もエネルギーが過剰なので光(電磁波)として放出する。
こうした励起状態(外側の軌道電子が内側の軌道電子に移る時)の時に原子から光(エネルギー)が出る。これを「蛍光」と言う。 (蛍光ですよ!)(電磁波・光でも可視光線以外は人間の目には見えません)
このエネルギーと原子や分子が化学反応を起こしたり、分子を壊したりすることがある。
つまり放射線が生体に悪影響を与えるというのは、この化学反応や破壊のことである。

厳密に言えば、電波・赤外線・可視光線・紫外線も全て放射線であるが、一般的に放射線と言う場合には電離作用を持つ電離放射線(直接・間接)のことを言い、非電離放射線である電波・赤外線・可視光線・紫外線は含まない。


軌道から弾き飛ばせることが出来る放射線が直接電離放射線。
原子をダイレクトに不安定にさせることが出来る。
原子核の崩壊や分裂に伴って放出されるα線とβ線は直接電離放射線である。

では間接的な電離とは何か言うと、要するに軌道電子にエネルギーを与えるということになる。
直接的な電離は押し出すようなイメージ。エネルギーの大きな(振動が大きい)放射線が入ってきたため、そのエネルギーを受けて弾き飛ばされる。物理的。電子が他力で動く。
間接的な電離は入ってきた大きなエネルギーが電子に自分のエネルギーを分け与えてあげるようなイメージ。電子が自力で動くきっかけを与える。
(波長が短いほどエネルギーは大きい)
イメージではそういうことになるが、エネルギーという観点からすれば直接間接どちらもエネルギーを与えたということには変わりがない(エネルギー保存則がある)。
ごく簡単に言ってしまえば、直接電離放射線のほうがより大きなエネルギーを持っているということになる。

X線は間接電離放射線である。直接的に電子を弾き飛ばすわけではない。
 ・X線が持つエネルギーが全て軌道電子に吸収される。⇒軌道電子が自由電子となる。
 ・X線が持つエネルギーが一部軌道電子に吸収される。
エネルギーを与えられた電子の反応(つまるところ原子のイオン化)によって生体に影響を与えていく。

一昨日の記事で赤外線についてこのように書いた。
全ての物体は赤外線エネルギーを「放射」しているが、同時に外部からの赤外線エネルギーも「吸収」「反射(撥ね返し)」「透過(すり抜け)」をしている。
外部からの赤外線エネルギーを入射とすると、入射= 反射+吸収+透過が成り立つ。(エネルギー保存則)
物体が赤外線を吸収すると物体の温度は上昇し、放射すると物体の温度は低下する。
温度が一定の「熱平衡状態」(地球は宇宙空間と同じ温度にはならないので孤立系と考える。孤立系では熱平衡状態となる)では、赤外線の放射と吸収は同じ量となる。「放射」=「吸収」(キルヒホッフの放射法則)
エネルギーは増えも減りもしないのである。


X線でも同様である。エネルギーは増えも減りもしない。入射= 反射+吸収+透過
赤外線は吸収されたエネルギーが熱(振動)に変わり、吸収と放射で熱のやりとりが行われるが、X線ではエネルギーが電子の動きに用いられ光(蛍光)としても放出されるため熱の上昇(放出)は僅かである。
放射線と言えども、吸収されぬまま(電子に影響を与えず)透過したものは生体への影響はない。
透過率は物質によって違う。
透過しやすいのは密度の小さい物質、原子番号の小さい物質。
レントゲン撮影で骨が写るのは筋肉組織などに比べて骨のほうが透過しにくい(密度が大きく、原子番号が大きい)から。


◎X線による温度上昇について

吸収された放射線のエネルギー(E)をジュール(J)。
放射を受けた部位の重さ(M)をキログラム(kg)。
E/M は単位重量あたりの放射エネルギーということになる。これをグレイ(Gy)という単位で表している。
   1Gy=1J/Kg ⇒吸収線量・被爆線量

1gの水を1℃上げるのに必要な熱量は1calである。
仕事をすると温度は上がる。
4.18Jの仕事をすると1calの熱量を発生する。
   1cal=4.18J  ※ジュール(J)は仕事の単位である。

人間の吸収線量(被爆線量)が10Gyだったとする。
上に書いたように1Gy=1J/Kgと決まっているのだから、10Gyならば次のようになる。
   10Gy=10J/Kg ⇒吸収線量・被爆線量

上に書いたように4.18Jの仕事をすると1calの熱量を発生して水の温度を1℃上げる。
10Gyの時は10Jの仕事がなされているのだから、約2.39calの熱量を発生したことになる。
2.39calの熱量は、1gの水を2.39℃上昇させることが出来る。
しかし吸収線量・被爆線量の重量の単位はKgなので、Kgに合わせなければならない。(要するに2.39を1000で割る)
答えは0.00239℃である。
人間の吸収線量(被爆線量)が10Gyだった時の温度上昇は僅か0.00239℃でしかない。


水の温度上昇に準えたのは人間の身体はほとんど水で出来ているから。
吸収線量(被爆線量)10Gyを選んだのは、10Gyの場合にはほぼ100%の人が死亡(死亡までの日数は10-20日)すると言われているから。
つまりX線が与える生体への影響は温度(体温)上昇ではないのである。
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# by yumimi61 | 2016-11-15 12:57