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線香花火

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夏の手前 まだ少し肌寒い夜を彩る線香花火

あなたがわざと笑わせるから 火の玉早く落ちて ほんのちょっと寂しくなった


秋が連れて来る人恋しい空気に そっと添わせた線香花火

大丈夫だよって言うふうに あなたは微笑んで口ずさんだけれど

あんまり綺麗で 心が震えて あっという間に零れ落ちた


最後のひとつに点された光 ゆらゆらとか細く揺れた瞬間

あなたがその手を差し出し 笑ってみせた

零れ落ちたのは たくさんのたくさんの 幸せの涙







7月、夏休みに入ってすぐのこと。
晩御飯の時に何かの話をしていたら、長男が急に言った。
「『アリとキリギリス』の話は、ほんとはキリギリスじゃなかったんだって」
「そうなの?じゃあ、なに?」
「えーっとなんだったかな」
「そこが肝心なところじゃない」
「そうだよね、ちょっと待って」
そう言って、彼が持ってきたものが、学校から配られた夏休みのしおり。

「そうそう、セミだ。ほんとは『アリとセミ』だったんだって」

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注意事項や夏休み中の記録、学割申請や旅行届けなどが印刷されているそのしおりの見開きの最初の頁に、そのことに触れている文章があった。
誰か先生が書いたものらしいが、先生が誰かはわからない。
自分の夏の思い出を歌の歌詞などを交えて綴ってあり、全生徒に配布する学校のしおりにしては一風変わった素敵な文章だった。

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昆虫、ラジオ体操、プールに宿題、花火に向日葵、、、
おそらく誰もが共通して持つ夏の思い出にかかわるそれらのものたち。
同じものなのに、そして、ほんとにささいなものなのに、人の数だけ、夏の数だけ固有の思い出があって、
先生にも子供達にも、その親にも、それぞれ特有の夏があったのだろうというあたりまえのことに心揺さぶられたりする。


「セミってことはさ、あの教訓はおかしいよね」 長男が言う。
「え?・・・・・・あっ。そっかぁ。セミの成虫なら冬まで生きてないよね」
「そうそう。別にさぼって遊んでたわけじゃないでしょ」
「そうだよね~」
「話に教訓をつけたかった人間にとって、セミじゃ都合が悪かったからキリギリスに変えたんじゃない?」
「うんうん、セミだったらもともと冬の食料なんて必要ないんだもんね」

と盛り上がったが、はたと、キリギリスはどうなんだろう?
冬越しするんだっけ?と。

もともと、そういう類の話ではなかったのかもと思った、私の今年の夏休み。


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by yumimi61 | 2009-08-23 21:08