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ケルト

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「イギリス人」であるということ

ビートルズを敬愛したイギリスのオアシスというバンドの中核をなしたギャラガー兄弟(ノエル・リアム)。
崩壊した家庭で育ったという彼らの両親はアイルランド人だそうだ。
アイルランドからイギリスに渡っていた二人はイギリスで出会い、彼ら兄弟をイギリス(マンチェスター)で生み育てた。
一言でいえばギャラガー兄弟は「移民の子」ということです。
国籍はイギリス人かもしれませんが、彼らの人種はイギリス人ではありません。


「イギリス人」と言った場合には、二通りの意味があるのです。

「国籍がイギリス人」
「人種がイギリス人」

イギリスの人達は通常それらを分けて考えています。
日本人がイギリスに行き国籍を取得したとしても「あなたはイギリス人ね」という人はまずいません。
あくまで「イギリス国籍をとった日本人」です。

またイギリス人と結婚したからといってすぐにイギリス国籍が取れるわけでもありません。
愛があれば国籍の違いなんて関係ないわという人もいるかもしれないが、それは平和な社会に住む場合の話であって、戦争など有事になれば国籍の違いは大きな違いとなります。
いざとなれば国(政府)は違う国籍の人を助けたりはしません(できない)。



出生地と国籍の絡み

イギリスという国(政府)は自国民にも厳しくて、「イギリス国内で生まれたイギリス人」と「イギリス国外で生まれたイギリス人」の扱いが違います。
"a British citizen otherwise than by descent"と"a British citizen by descent"の違い。
「自分の手で掴んだイギリス市民権」と「親や祖父母がイギリス人であったから貰えたイギリス市民権」という差。
「イギリス国内で生まれたイギリス人」は純粋な一級市民であるので自動的に子供にイギリス国籍を譲ることができます。
「イギリス国外で生まれたイギリス人」は生粋な市民ではないため、子供に国籍を譲ることができません。
(大使や軍人など国の仕事で国外に出ている場合はこの限りではない。)


ジョン・レノンとオノ・ヨーコを例にしてみましょう。

ジョン(イギリス国内で生まれたイギリス人)とヨーコ(日本人)の息子がアメリカで誕生した。

この場合、ショーン君は自動的にイギリス国籍を譲り受けることが出来ます。
アメリカで生まれた場合にはアメリカ国籍を取得できます。
さらに母親ヨーコさんは日本人ですので日本領事館に出生届を出せば日本国籍も取得できます。
イギリス、アメリカ、日本の3重国籍です。
日本は多重国籍を認めていませんが20歳になるまでは留保できます。
成人になったら2年以内に自分の国籍を選択する必要があります。

ジョンはショーンが幼いうちにアメリカで亡くなってしまいましたが、ヨーコさんはアメリカ国籍を取得したようです。
それが本当ならば、人種は日本人で国籍はアメリカ人、日系アメリカ人(日本からの移民)ということです。
ただしアメリカ国籍を得たことが自動的に日本へ報 告されるわけではありません。
本人自らが「国籍喪失届」を出す必要があります。(義務)
これによって日本の戸籍から抹消されます。
この届け出をしない人もいるらしい。
また、たとえ届出をして台帳から末梢されたとしても、日本人であったという事実が末梢されるわけではない。
オノ・ヨーコのような有名人であれば尚の事。
現在でも世界中のほとんどの人がオノ・ヨーコは「日本人」だと思っています。
そしてヨーコさんが財閥一族であったということは延々と語り継がれているわけです。
美味しいとこどりが可能。

日本人であるヨーコさんがアメリカ国籍ということは、ショーン君もおそらくアメリカ国籍でしょう。
ショーン君はイギリスとアメリカの2重国籍ということになります。(イギリスは2重国籍を認めている国)
この場合のショーン君は「イギリス国外で生まれたイギリス人」です。
従ってショーン君がアメリカで子供を儲けた場合(出生)、その子供にはイギリス国籍を受け継がせることは出来ません。(イギリスで出生すれば可能)

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国外で暮らすことのない人にとっては、「だから何?」っていう話です。
そんな法律の事など縁遠い人は知らなくて当たり前。
人種や国籍に対しては「国の定める定義」と「一般の人たちが考えているそれ」とは違う場合も多いのです。

共にイギリス国籍を取得した日本人カップルがイギリスで子供を生めば、その子供は見た目は疑いようなく日本人であっても、純粋なイギリス一級市民になれます。
しかしその子供をイギリス人が「イギリス人」と認めてくれるかどうかはまた別な話しだということです。

ギャラガー兄弟の場合はこれと同じ状況にあります。
両親(またはどちらか一方)がイギリス国籍を取得していたのかどうかは分かりませんが。
イギリス人とアイルランド人は、イギリス人とアジア人ほどに見た目の差がないので、一般市民は受け入れやすいのかもしれません。


ビートルズもアイルランドの血を引いている

ジョン・レノンの祖父ジャック・レノンはアイルランドの出身。
「レノン」という姓は「オリアンネイン」というアイルランドの一族の名前を英国風に短縮したもの。

アイルランド人だった祖父はアメリカに渡ったこともあったそうですが、最終的にはイギリスのリヴァプールに移住します。
この祖父はジョンの父であるアルフレッド・レノンが幼い頃に亡くなっています。
従ってジョンは祖父との面識はなかったわけですが、ジョンはこのことを強く意識していました。
ジョンの父アルフレッドはリヴァプールの孤児院で育ったのです。
ジョンの母親であるジュリアは良家の出身で恵まれた環境で育ちました。

ジョンはヨーコと1972年発表の共作アルバム『Sometime In New York City』の中にアイルランド問題に関する歌を収録しています。
『The Luck Of The Irish』及び『Sunday Bloody Sunday/血まみれの土曜日』。


ビートルズの他のメンバーもアイルランドにルーツを持ちます。
ポールは『Give Ireland Back to the Irish/アイルランドに平和を』という歌を1972年にリリースしています。


アイルランドを語るうえで外せないのが移民の問題。
アメリカ、そしてイギリスのリバプール、 マンチェスター、グラスゴーといった地に多くのアイルランド人が移住しました。
アメリカの人口の20%近くはアイルランド系移民。
ジョン・F・ケネディ大統領、ニクソン大統領、レーガン大統領、クリントン大統領、ブッシュ大統領、オバマ大統領、皆アイルランドにルーツがあります。

アイルランドとイギリスの関係は良好とは言えません。
北アイルランドの帰属やIRA(アイルランド共和軍)のテロ活動といった問題があります。
これは日本と韓国、日本と中国と同様に、歴史的な背景があります。

このあたりを皆さん、どうお考えなのでしょう。
見て見ぬふり。知らぬ存ぜん。本当に知らなかった?







2012年2月27日より目次を作りました。2012年2月~7月分の目次、 8月からの目次


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by yumimi61 | 2012-10-12 17:14