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機宜*69(主観と客観は違う、どちらにも囚われすぎるな)

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オウム被害者救済法制定前後の報道から

オウム真理教被害者給付金の申請手続きが始まる前に警察が把握していた被害者数は6,520人だった。
(8事件総数。うち地下鉄サリン事件の被害者は6,226人)

警察が人数だけでなく氏名や住所なども知っていて個別に連絡したことは先にも書いたが、警察は申請がある以前より被害者の被害状況(傷病の程度)も知っていたようである。

下記は申請が締め切られた直後の2010年12月20日の報道である。
締め切り後だから申請により確定した実数かと思いきや、資料から把握した内訳とある。
(総数が6,520人になることからも申請前の把握であることが分かる)

警察庁が資料で把握した8事件の被害者の内訳は、死者(支給額2000万円)が25人、
後遺障害(500万〜3000万円)19人、けがや病気(100万円か10万円)6,476人だった。



こちらは法案成立前の2008年4月5日の報道。

オウム真理教による一連の事件の被害者救済策を検討してきた与党のプロジェクトチーム (臼井日出男座長)は4日、被害の程度に応じて1人当たり1,500万円~10万円を 支給する法案の骨子をまとめた。
支給総額は約12億円の見込みで、月内にも与党案として 通常国会に提出する方針。
骨子では、死亡した24人に1,000万円、介護が必要な後遺障害を負った3人に 1,500万円の「見舞金」を支給。
重度障害の4人は1,000万円、その他の後遺障害の6人は500万円とした。
重傷病は100万円、1カ月未満の傷病は10万円。  
対象は地下鉄、松本両サリン事件に加え、坂本堤弁護士一家殺害、目黒公証役場事務長監禁致死、 滝本太郎弁護士サリン襲撃、VX襲撃で、計約4000人。
教団内部の事件は対象から外した。
警察庁に給付を申請する。
被害認定には、起訴状や診断書を使う。

(事件数は6事件のように見えるが、VX襲撃には3事件あるので全部で8事件である。)



後遺障害と認定されたものは合わせて20人以下

上記記事には死亡者と後遺障害を残した者の人数をはっきりと記載している。
死亡した被害者24人、後遺障害を残した被害者13人である。
軽症者の把握は難しいはずだが、それが事件であるかぎり器質的な後遺障害を残した被害者を把握することは容易なはずだ。
だからこの人数を把握出来ていたことは何ら不思議ではない。
しかし申請手続きを締め切った後の報道では後遺障害者が6人増えている。
軽度な後遺障害者、例えば非器質性精神障害(うつ、PTSD等)を把握していなかったのだろうか。


非器質性精神障害(うつ、PTSD等)も障害等級認定基準を満たせば、事故や事件の後遺障害として認められるのである。(9級、12級、14級のいずれかとなる)

【非器質性精神障害の等級認定基準】

下記の(ア)の精神症状のうち1つ以上の精神症状を残し、且つ、(イ)の能力に1つ以上の障害が認められること。等級の判断には就労意欲の有無を加味する。

(ア) 精神症状
 (1)  抑うつ状態 
 (2)  不安の状態 
 (3)  意欲低下の状態 
 (4)  慢性化した幻覚・妄想性の状態 
 (5)  記憶又は知的能力の障害 
 (6)  その他の障害(衝動性の障害、不定愁訴など) 

(イ) 能力に関する判断項目
 (1)  身辺日常生活 
 (2)  仕事・生活に積極性・関心を持つこと 
 (3)  通勤・勤務時間の遵守 
 (4)  普通に作業を持続すること 
 (5)  他人との意思伝達 
 (6)  対人関係・協調性 
 (7)  身辺の安全保持、危機の回避 
 (8)  困難・失敗への対応 


【PTSDの医学的診断基準】

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の医学的診断基準は上記とは違う。上はあくまでも障害等級認定基準である。
PTSDは、強烈な外傷体験により心に大きな傷を負い、再体験症状・回避症状・覚醒亢進症状が発生し、そのために社会生活・日常生活の機能に支障を来す精神的疾患であるとされている。
よって主な診断基準は下記の通り。
この症状が1ヶ月以上持続した場合をPTSDと診断し、1ヶ月未満の場合はASD(急性ストレス障害)と診断する。

 (1)自分又は他人が死ぬ又は重傷を負うような外傷的な出来事を体験した
   具体的には、自然・人為災害、犯罪や性的・暴力的被害、虐待、戦闘など
 (2)外傷的な出来事が継続的に再体験される
 (3)外傷と関連した刺激を持続的に回避する
 (4)持続的な覚醒亢進状態にある



つまり、PTSDと診断されなくても、後遺障害(非器質性精神障害)と認定されることはある。
ということは、サリン事件の場合、PTSDの診断はもとより非器質性な後遺障害と正式に認定された人はごく少数であったということだ。



心の後遺症は回復可能である

サリン事件に関する記事では「未だに多くの人がサリンの後遺症に苦しんでいる」という表現を非常によく目にするが、多分皆さん雰囲気で語っていると思われる。
後遺症が多いというデータを付している記事には出会ったことがない。

個々に目を向ければ診断や認定が全てではないだろうけれども、社会は規律の上に成立している。
(だからこそ有名人の不倫が発覚したりすると、当事者の気持ちなんかお構いなしに皆さん猛攻撃するんでしょ?)
主観だけではなく客観も必要であるということである。
サリン事件にて後遺障害を認定された人はそう多くはない。これが客観的事実である。


PTSDや非器質性精神障害を否定するつもりは毛頭ないけれど、知っておいてほしいのは、後遺症は治らないものではないということ。
最初の症状が重篤であっても大幅に改善する可能性が十分にあるという特質を持った疾患である。
ストレスを取り除き、適切な治療を行えば、多くの場合、半年~1年、長くても2~3年の治療により完治するのが一般的である。
就労に支障のある後遺障害を残すケースは少なく、障害を残した場合においても業務を選べば就労可能な場合が多い。
「治らない」という思い込みで負の連鎖に陥らないでほしい。



亡くなった被害者の内訳と疑問

・地下鉄サリン事件―12人
・松本サリン事件―8人
・坂本堤弁護士一家殺害―3名
・会社員VX殺害事件―1名

※後遺障害者の内訳は不明


発表されている被害者の数は、地下鉄サリン事件が約6,300人であり、松本サリン事件が約600人。
被害者数が大きく違う割には、亡くなった人の数にはそれほどの差がない。
地下鉄の電車内は閉鎖的空間であり、松本サリン事件は密集した住宅街とはいえ屋外である。

サリンは揮発性があるとよく言われているが、それは他の神経ガスに比較してのことで、水ほどは高くないそうである。(水よりアルコールやシンナー、ガソリン等が揮発性が高い)
従ってガスとして使いたい場合には、何らかの方法で加熱し気化させる策を取らなければならない。
サリン液体を流失させただけでは、それほど簡単に気化しないのではないだろうか?
現に松本サリンでオウムの取った方法は、噴霧車で加熱気化させ散布するという方法であったと言われている。
気化した場合には、密閉空間でより有効である。
屋外では拡散されて短時間で希薄してしまう。風が強い日や雨の日では尚更である。(事件当日は小雨)
またサリンは呼吸で体内に入る他に、皮膚からも吸収されて毒性を発揮するので触れるのは厳禁。
(サリンの包みはもちろんのこと、付着した靴を素手で触ったりなんかしたら危険!)


松本サリン事件は、本当にサリンだったのだろうか?
サリンは無臭なのに、松本サリン事件の被害者たちは異臭を訴えていた。
しかも救急搬送前にマンション内で6人が死亡、搬送後まもなく1人が死亡したというから、みな短時間で死に至っている。
(器質的後遺障害を残した第一通報者の奥様だけは14年後に亡くなった。これで8名となった。)
また1階に住む住人には死亡者がいなかった。(2階2人、3階4人、4階1人)(但し奥様は自宅の1階にいた)
それらを考え合わせると、死に至らしめた物質はサリンではなくてVXだったのでは?
VXはオイルに類似しており、揮発性が低く拡散されにくいので屋外にも適している。
サリンと同じく皮膚からも吸収される。サリンよりも即効性や殺傷力が強い。
松本の場合は、サリンの気体ではなくて、VXの液体を噴霧したのではないだろうか。
農薬を噴霧器でシューッと撒くイメージである。

しかしオウム真理教がVXを直接かけたという3人のうち亡くなったのは1人。
うーむ。


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by yumimi61 | 2013-03-29 17:03 | 地下鉄サリン事件