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甍(いらか)百三十三

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肉じゃないそうです







本当の学力とは何か原点に立ち返ったほうがいいと思うが、本当の学力なんか必要ない時代だと言われればそれまでだね

よくメディアで都道府県順位が発表されている学力テストの正式名称は「全国学力・学習状況調査」である。
なぜか何年も秋田県がトップだとか、順位の低かった沖縄県が一挙に順位を上げたとか、学校順位や校長先生の氏名を公表するとかしないとか、今年も報道されていたあのテストのことである。
全国学力テストと言われることが多いが、正式名には学力テストでも学力検査でもなく学力調査という名が付いている。

2007年(平成19年度)から日本全国の小中学校の最高学年(小学6年生、中学3年生)全員を対象として行われている。
2007年というのはちょうど長男が小学6年生となった年であり、息子達はこの学力テストを受けてきている。
教科は国語と算数(数学)のみ。
併せて学習状況や生活状況のアンケート調査が実施されている。

大学入試センター試験のように全員が同じ試験問題を解くということは相対評価に非常に適している。比較しやすいものである。(参加しない大学もあるようですが)
しかし全国学力・学習状況調査wikipediaの運用にも書いてあるが、その評価や効果については疑問も多い。
重なる部分もあるが私が考える主な問題点は下記の通り。
・昨今は学校だけでなく塾で学習している児童や生徒が非常に多いので、成績=学校の指導成果というわけではない。
・全国というが私立校の参加は任意であり、不参加な学校が多い。
有名私立高や有名難関校は参加を見送っているところが多いであろうから、真の実態や都道府県順位は把握できない。
・作成される試験問題が適切・公平なのかどうか。
たった1回のテストで全体の学力を判定したり論じようとすることには無理があるようにも思う。
当たり前すぎて見落とされがちだが問題如何によっては同じ人が受けても結果は変わるはず。
学力に係わらず受験者にやる気があるかないかによっても結果は変わる。
さらに言うとそれが学校や校長先生の責任なのかという疑問も生じる。責任があるとして対策を取るとしたらそれは学習面だけでいいのだろうか。
・たった1回のテストと同時に実施される子供の気まぐれなアンケート結果を結びつけても信憑性の高い相関関係や因果関係が計れるとは思えない。

さらに大きな問題はこれだけ大規模なテストが民間業者に丸投げされていることだ。
小6は大規模な個人情報流出が最近話題になったベネッセが受注しているそうだ。
やはりベネッセは国や自治体との結びつきが非常に強いと考えられる。

生活・学習環境の調査までされるにもかかわらず、民間企業・教育産業(小6はベネッセコーポレーション、中3は2007年度がNTTデータ・2008年度からは内田洋行が受託)に情報管理を任せていいのかという指摘がある。全日本教職員組合は特にベネッセコーポレーションが教育産業であり、情報が利用・転用される可能性があることを指摘してきたが、2014年度も小6はベネッセコーポレーションが受託した。


文の読み取りや語句の理解が100%でない子にアンケートしても、質問内容を完全に理解していない可能性があると学べ

昨日載せた写真は市が実施した標準学力調査結果である。
個人結果通知の全体像はこんな感じ。
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標準学力調査に似たものに標準学力検査がある
教研式NRTと(相対評価)教研式CRTが(絶対評価)知られている。
しかし日本においては標準学力検査は"確立"されていない。
全国学力・学習状況調査は学力検査ではない。国において行われているにもかかわらず標準学力検査の要件を満たしていない。


「得点の高い順に選抜するなんて言ってないのに、得点上げるために勉強するってどれだけ馬鹿なん」という声が聞こえたら

推薦やAO入試ではない一般入試の場合には、学力検査(一般に試験と言っているものをかしこまってはこう言います)の得点が高かった順に合格できると、誰もが何の疑いもなく漠然と思っていると思う。
漠然と思っているというか一般入試についてはそれほど深く考えたことはないだろうと思う。
高校入試ならば入学試験、大学入試ならば大学入試センター試験と大学個別試験(2次試験)、これが俗にいう「試験」である。

では実際に入学者選抜方法にはどのように記載されているか?
例として国立の京都大学を見てみた。

入学者選抜は、大学入試センター試験の成績、個別学力検査等の成績及び調査票を資料とし、各学部の判断基準により総合して判定します。 (平成27年度学部入学者選抜要項より)

「大学入試センター試験の成績」「個別学力検査等の成績」「調査票」を選抜のための資料にすると述べている。
合否判定は各学部の判断基準により総合して行うのであって、試験の点数の高い順に合格(選抜)するとは一言も言っていない。
国立大学でさえこうなのだから私立大学なんか尚更だろう。
要するに完全なる相対評価法で選抜しているとは言い難い。
しかし繰り返し行う民間業者の模試の結果は相対評価法で提示され、大学受験はこれを指標に行われているのが実情だ。
従って、多くの生徒や保護者は(教師も?)、この相対評価が全てだと思い込みやすい。




by yumimi61 | 2014-10-03 11:21