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昭和 陸拾

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滲む街の灯をふたり見ていた♪



まんじゅうに描かれたぐんまちゃん。
最初はもう少しくっきりしていたのだけれど、だんだん滲んできたような・・。






アベノミクスとレーガノミクス

「アベノミクス」は、安倍首相の「アベ(安倍)」と「エコノミクス/エコノミックス(economics)」を足した造語である。
これに似た名の経済政策があった。
レーガン大統領が行った「レーガノミクス」である。

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レーガノミクス
前民主党政権の政策が企業の活動を阻害し労働者の勤労意欲を奪ったとの主張から、市場原理と民間活力を重視し、社会保障費と軍事費の拡大で政府支出を拡大させ、同時に減税を行って刺激政策を採用し、経済規模は拡大したが、貿易赤字と財政赤字の増大という「双子の赤字」を抱えることになった。
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アベノミクス風にレーガノミクスの経済政策を「4つの矢」とすれば、下記4つが矢となる。

<4つの矢>
①大規模減税
とくに所得税の最高税率を70→50→28%と大幅に引き下げた。
最高税率は庶民にはおよそ関係ない。富裕層のための減税となる。
②財政支出の大幅削減
国防費以外の支出削減に取り組み、社会保障費も削減対象となり、年金や医療保険費のアップや給付水準の引き下げなどを行った。
しかし実際には年金受給者や医療保険支給額が増加し、削減計画には追い付かず、結果的に社会保障費の支出は削減に至らず却って増加した。
国防費は初めから削減対象となっておらず増大した。
③規制緩和
運輸、金融、エネルギー産業分野への新規参入などに対する規制緩和を実施。
④金融政策(FRBの範疇)
通貨供給を抑制し、インフレ収束を目指した。

<期待される効果>
・富裕層を減税することによって貯蓄の増加と投資と労働意欲の向上を促す。 ⇒供給力(資本力)が増加
・法人減税と規制緩和により投資を促す。 ⇒供給力(資本力)が増加
・社会保障費を削減して軍事費に回す。 ⇒強いアメリカの復活

早い話、これは富裕層や企業に資金を出してもらいましょうという政策なのである。
富裕層や企業に有利な減税をするのは、「税金の支払いが少なくなった分、貯蓄や投資に回してくださいね」「税金は少な目にしましたから、ほとんど税金で持っていかれてしまうと労働意欲を喪失せずに、バリバリ働いて稼いで下さいね」ということ。
貯蓄をしてくれれば金融機関の資本になり、金融機関はそれを元手に中小企業や一般庶民に融資することが出来る。
投資をしてくれれば経済規模が大きくなり、生産性の向上が見込める。経済規模が大きくなってくれると赤字額を小さく見せることが可能となる。
海の物とも山の物ともつかぬ人に期待するのではなく、資金を持っている人、儲けることが出来る人、つまり着実な人に矢を放った政策なのだ。
着実な人が着実に結果を出してくれれば、強いアメリカは復活するはずだと考えたのだ。

庶民は「富裕層や大企業ばかり優遇している」とついつい妬みがちになってしまうが、上には上がいるというか、富裕層にも企業にもいろいろあるというか、実はこれは富裕層や大企業を大いに利用しようという政策なのである。
荒唐無稽な策ではなく上手くいけば一定の効果はあるだろうと推測できる。


<アベノミクスの3本の矢>
①大胆な金融政策(日本銀行の範疇)
金融緩和で流通するお金の量を増やしてデフレ脱却。
②機動的な財政政策
政府自らが支出する。そのために10兆円規模の経済対策予算を組み、需要(お金が欲しい人)を創出。
③民間投資を喚起する成長戦略
規制緩和でビジネスを自由に!

「どれだけ真面目に働いても暮らしがよくならない」という日本経済の課題を克服するため、安倍政権は、「デフレからの脱却」と「富の拡大」を目指しています。
これらを実現する経済政策が、アベノミクス「3本の矢」です。
首相官邸ホームページより)


レーガノミクスは上手くいかなかった。失敗に終わった。
一部では繁栄の1990年代の基礎となったして評価する向きもあるが、双子の赤字を抱える結果となり、その国際競争力に疑義が持たれるようになった。
日本は何故そんな失敗策に肖り、それを誰一人として指摘することなく、「アベノミクス」に浮かれていたのか?
それこそ大いに疑問である。


収支いろいろ

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国際収支
国の対外経済取引の統計。
経常収支」「資本収支」「外貨準備増減」の3つから構成される。
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経常収支
国際収支を評価する基準の1つ。
「貿易収支」「サービス収支」「所得収支」「経常移転収支」の4つから構成される。
「貿易収支」はモノの輸入と輸出の差額。
「サービス収支」はサービス取引を表す。具体的には旅行や輸送、特許使用料など。
外国からの訪日旅行者よりも日本の外国旅行者のほうが多ければ収支はマイナスになる。
「所得収支」は外国株や外債や外貨預金など外国への投資(外国通貨建て資産)からの収益(投資額ではなく利益のみ)。
「経常移転収支」は政府開発援助(ODA)の医薬品など現物の援助金額を表す。
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資本収支
国際収支を評価する基準の1つ。
投資や外国からの借入による資産と負債による収支のこと。
途上国への無償資金提供は資本収支に含まれる。
日本企業が米国債や米株に投資すれば、日本の赤字になり資本収支はマイナスとなる。
米国のファンドが日本の会社を買収すれば、日本の黒字になり資本収支はプラスとなる。
資本収支の黒字赤字は資本の流入流出を意味する。
日本政府が為替市場でドル買い介入をした場合にはマイナス要因(資本の流出)となる。
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◎財政収支
政府が租税や社会保険料を徴収し(収入)、それを原資とする活動(支出)の収支。
公債による資金調達や償還・利払いも含まれる。
つまり国の歳入と歳出のことで、その国の経済指標となる。
歳入が歳出を上回る場合を財政黒字、歳出が歳入を上回る場合を財政赤字という。
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アメリカの貿易収支は70年代に入ると赤字に転落し、80年代には赤字幅を増大させた。
貿易収支とは、上記に書いたように輸出額と輸入額の差である。
決算において、輸出額が高ければ貿易黒字と言い、輸入額のほうが高ければ貿易赤字と言う。
アメリカは輸入のほうが多くなっていたということである。とりわけ対日貿易赤字が顕著だった。
但しアメリカは貿易赤字を貿易外黒字(サービス収支や所得収支などの黒字)で補っていたので、貿易赤字が出ていた間ずっと経常収支が赤字だったわけではない。
経常収支が赤字になったのは、1960年代後半と1977-1978のドル危機の時。
双子の赤字を生んだレーガノミクスの失敗は、財政収支の赤字拡大によるところが大きかったのだ。

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為替相場とは何か?

何度か書いているが固定為替相場から変動為替相場に移行したのはニクソン大統領のドル紙幣と金との兌換一時停止宣言がきっかけだった。(1971年8月15日 ニクソンショック)
ドルを基軸通貨としたブレトン・ウッズ体制(金属の金と交換できる唯一の通貨がドル)と欧州や日本の輸出増によって金交換に応じられないほどアメリカの金保有量が減ってしまった。
金保有量(交換できる金)が減るということは金の価格が高騰する。
価格を高騰させて、おいそれとは交換できないようにするわけだ。温存。出し渋り。
沢山のドル紙幣がないと金が買えないという状況になる。
つまりドル紙幣1枚1枚の価値がそれまでよりも薄くなってしまう。
反対のことを言うようだけど、別の場所ではドル紙幣1枚の価値がこれまでと変わるわけではない。
同じドル紙幣1枚で今までと全く同じパンが買える。
だけどそれでは、金と交換したい人達にとっては、何の意味(価値)もないのである。
だって欲しいのはパンではなくて金なのだから。

金保有量が減って、金が高騰し、ドルの価値が下落してきた1960年代後半をドル危機と言う。
ドルの価値が下落するということはつまりドル安に傾くということである。
ここもややこしいが、この時は固定相場制だったのでドルの価値が低下しても円に交換すれば何の変りもない。
1000ドルで買える金の量が以前に比べてだいぶ減ったとしても、ドルを円に換えれば前と変わらず36万円(1ドル=360円固定)になるということ。

このドル危機に手を打ったのがニクソン大統領だったが、声明を発表することをアメリカ議会も諸外国も事前に全く知らされていなかったという。それがショックと言われる所以でもある。
金と交換しないと言われれば(でも声明では一時交換停止と言っただけ)、「もうドルを持っている価値もない」ということで他の通貨に交換する人が出てくるだろう。
自国通貨を一斉に買われることを警戒して欧州の国々では外国為替市場を閉鎖した。(8月23日から変動為替相場制で再開)
ところが日本は閉鎖せず固定レートのまま開けつづけた。
開いているのが(固定レートを維持しているのが)日本だけということで、東京外国為替市場に外国からドル売り(ドルを売って円にする)が殺到。
これは変動為替相場ならば「円高ドル安」を招く状況である。
これに日銀が対抗してドル買い(円を売ってドルを買う)介入を続け、為替相場の安定化を試みるも買い続けられなくなり8月28日に変動制に移行した。
変動為替相場というのは需要と供給で決まるので、自国の市場で固定レートを維持したとしても、他国が変動相場を採用すれば、世界的な為替相場においては結局意味がなくなる。
サッカーのディフェンスのラインコントロール(ラインの上げ下げ)に似ているかもしれない。

ニクソン騒動の後には一旦固定制に戻った。(スミソニアン協定)
1000ドルで買える金の量が以前に比べてだいぶ減ったけど、かといってドルを円に換えてももう30万8000円(1ドル=308円)にしかならないのねという状態。
ねぇどうする?
そんな優柔不断な態度ならもういいっ。1973年に完全に変動為替相場制に移行。
その後は「円高ドル安」と「円安ドル高」の壮絶な駆け引きが行われ、ついに1985年プラザ合意を迎えることになった。


変動為替相場制の矛盾

・ドルの需要-円をドルに換えること(輸入企業の支払いのための換金、外国株や外債や外貨預金などへの投資)
・ドルの供給-日本で資金を使うためにドルを円に換える(輸出企業が外国で得た利益を換金、外国からの投資)

ドルの需要>ドルの供給 →円安ドル高になる
ドルの需要<ドルの供給 →円高ドル安になる

円安ドル高に導く状態としては、輸入の増加と輸出の減少、アメリカの金利が高い、原油価格の上昇などがある。
円高ドル安に導く状態としては、輸出の増加、日本の金利が高い時などがある。

これも混乱しやすい点であるが、円高や円安に導く状態と、円高や円安になった状態で起こることは同じではない。
例えば、輸出の増加は円高に導く要因であるが、円高になると輸出企業は差損を出す。逆に輸入企業は差益が出る。
輸出企業を例にすればこれだけの差が出る。
 レート150円×売上1000ドル=収入150,000円
 レート80円×売上1000ドル=収入80,000円
同じことをして同じものを作り販売しているのに、レートが変わることで収入は激減してしまう。
激減した収入で従業員の給料を支払い、日本で材料を調達するとなれば、とにかくコスト高となる。
とてもじゃないがやっていられないという状況に陥る。
円高になると輸出企業やその関連企業が大打撃を受けるというのはこういうことなのだ。

変動為替の仕組みとして輸出企業が強ければ強いほど円高に導いてしまうという矛盾を抱えている。
輸出企業が国内生産を続ければ、自分で自分の首を絞めるようなものである。


マネーゲームのキャラ

上記のように相場が動けば手にする金額が大きく変わってくる。
これを利用したのが投機である。
円高の時にドルを買って、ドル高になったらドルを売る。
こうすることで差益を得ることが出来る。
安さと高さの差額を利用するのは株でも債券でも同じである。
物を作ったりサービスを提供しなくとも差益が転がり込んでくるのだ。
こんな楽なことはないと思ったか、やむに已まれずか知らぬが、現代は投機的マネー(ホットマネー)に支配されている。
こちらの記事の「どこに向かっているんだろうか?」と、こちらの記事の「徳川埋蔵金とは要するに金(Gold)」でも投機について触れた。


機関投資家やヘッジファンドなどは為替変動や各国間の金利差による差益を狙って投機するわけだが、彼らは大金を動かせるためにその投機自体が相場に影響を与える。
つまり相場を動かせるということである。
中央銀行の介入(例えば日銀のドル買い介入など)もこれと同じである。
こうなれば摂理としての規則性(法則)は薄れ、誰かの思惑(誰かの規則・法則)によって為替相場が変動することもあり得る。
そもそもプラザ合意というのはそういうものであり、もはやどうにもならないと言えばそれまで。


また国際情勢も相場に影響を与える。
「有事のドル買い」という言葉があるが、これは戦争や紛争などが起こった場合にはドルが買われる現象。
アメリカの圧倒的な生産力は1960-1970年代にはすでに影を潜めたが、それでも以後ずっと何故ドルが選ばれるか。
IT先進国だからという理由ではない。ドルが基軸通貨だからであり、アメリカが軍事大国であるからである。
ドルやアメリカ国債は世界で一番安全安心資産と受け止められてきた。
但し最近は世界がやたら「平和」を口にして軍事力を嫌う傾向にあり、且つアメリカは事もなくテロ(911)に侵入破壊される姿を世界に晒してしまった。
またたびたび債務上限問題が報じられている。
従ってアメリカももうそれほど安心安全な資産逃避先ではないという印象を与えつつある。
アメリカに代わるのは「有事のスイスフラン買い」である。







by yumimi61 | 2015-05-02 17:35