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昭和 質拾捌

※追記しました。(5月28日)


日本発ジョージ危機

■2000年4月5日-2001年4月26日 森内閣
脳梗塞で倒れ緊急入院した小渕恵三首相の後を継ぐ形で森喜朗氏が総理大臣に就任。
小渕首相が取り組んでいた沖縄サミットも引き継いだ。
えひめ丸事故(アメリカ海軍の原子力潜水艦と衝突して沈没、日本人9名死亡)の際の対応のまずさや失言により国民の支持を失い、5ヶ月の任期を残して辞任した。

■2001年4月26日-2006年9月26日 小泉内閣
森首相の退陣を受けた自民党総裁選での勝利で小泉内閣が誕生した。
「自民党をぶっ壊す」「聖域なき構造改革」「構造改革なくして景気回復なし」「私の政策を批判する者はすべて抵抗勢力」などの熱弁と後に小泉劇場と呼ばれるようなパフォーマンスで熱烈な世論の支持を獲得した。
(自民党をぶっ壊すはいいけれども御本人も一応自民党に所属していた方ですのでお間違いなく。安倍首相にも同じような気配を感じますね)
民間から経済学者の竹中平蔵氏を経済財政政策担当大臣に起用した。先日こちらに書いた高橋洋一氏の一時期上司だったという御方ですね)


以前こちらに『沈没』というタイトルで歴代の日本の首相と在任中の主だった出来事を記載した。
在任期間が比較的長いこともあるが、小泉政権での出来事は盛りだくさん。
アメリカ同時多発テロ、STAP細胞でその名が知れた理研の野依理事長やソニーが不採用にし島津製作所に入社した会社員のノーベル賞受賞などなど。
「理研理事長はSTAP細胞問題の責任は取らないのか!」と散々叩かれた(そうでもなかった?)野依氏(76歳)は任期途中の2015年3月末で理研理事長を退任した。
優雅な隠居生活でもなさるのかと思ったら、国立研究開発法人「科学技術振興機構」の「研究開発戦略センター」のセンター長に6月1日付で就任するそうだ。
国立の機関なのに年度替わりの4月ではなく、時期をずらして6月からの就任とは何とも戦略的ですね!(ちなみにこれも天下りというやつですか?)


さらば財務省!?

2001年1月6日、森内閣の時に中央省庁等改革基本法(中央省庁再編)が施行された。
その目的には、縦割り行政による弊害をなくし、内閣機能の強化、事務及び事業の減量や効率化などが挙げられたそうだ。
それにしても年度単位で動いている官公庁が何故こんな半端な時期に変更するんだろうか。
決算とか非常にややこしくなること必至。
ともかくそれまでの1府(総理府)22省庁は、1府(内閣府)12省庁に再編された。
「大蔵省」は統合のなかった省の1つなのだが、この時に「財務省」と名称変更した。

2001年1月5日(平成13年1月5日)までは大蔵省。
2001年1月6日(平成13年1月6日)からは財務省。1月なので年度は変わっておらず、この時はまだ平成12年度(2000年度)である。
2001年4月より平成13年度(2001年度)となる。

2001年1月6日の中央省庁再編で厚生省と労働省が統合して厚生労働省になった。
それまで年金や健康保険を扱っていたのは厚生省である。厚生省内に保険局と年金局があった。

実は中央省庁再編後の平成13年度(2001年度)から年金積立金の取り扱いが変更になった。
一番大きな変更は年金積立金をどこが預かっているかということで、2001年度までは大蔵省(財務省)で、それ以降は厚生労働省が寄託契約した管理運用法人である。

【平成12年度(2000年度)末まで】
厚生省年金局が財務省資金運用部に年金積立金を預金(金利付)する。
2000年度(平成12年度)末の積立金は約147兆円。
1986年度(昭和61年度)からは財務省が預かった積立金の一部を年金福祉事業団に金利を取って貸し付けた。
2000年度(平成12年度)末の貸付金は27兆円であり、積立金の18%程度。
年金福祉事業団が自家運用していたのが3.5兆円で、残りは民間運用機関に委託。
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【平成13年度(2001年度)から】
財務省が間に入らなくなった。
それまで財務省が預かっていた積立金は満期を待って順次償還され、平成20年度(2008年度)に償還終了。
厚生労働省は特別会計におく5兆円程を除いて全てを管理運用法人に寄託している。
管理運用法人には運用のプロはおらず、全てを民間運用機関に委託している。
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【国民年金と厚生年金の積立金】(共済年金の積立金は含まれておらず)
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2001年から管理運用を行っていたのは、年金資金運用基金法により、2001年4月に設立された特殊法人「年金資金運用基金」である。前身は特殊法人「年金福祉事業団」。
グリーンピア(1980年から1988年にかけて13ヶ所設置された公的年金被保険者や受給者のための保養施設)が問題となり、2005年度までに廃止することが2001年12月に閣議決定された。
廃止売却を終えた2005年に「年金資金運用基金」は解散。
そのあと2006年から管理運用法人となっているのは年金積立金管理運用独立行政法人

厚生労働省所管の独立行政法人である。日本の公的年金のうち、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用を行っている(共済年金は対象外)。
管理されている資産規模は米国社会保障年金信託基金に次ぐ世界第2位を誇り、2014年7-9月時点で130兆8846億円の運用資産をもつことから世界最大の機関投資家と呼ばれる。



違いの分かる女

2001年(平成13年度)を境に、「預託」と「寄託」と言葉を使い分けている。
2001年以前が預託で、2001年以降が寄託である。
どちらも積立金を預ける意味で使っているが、2001年以降は収益や金利という言葉も消えていることが気になるところである。
下図は厚生労働省ホームページの年金積立金運用の中でリンクされている資料(PDF)に掲載されているものである。
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「預託」と「寄託」の違いが何かと言えば、託すのが「有価証券」(預託)か「物」(寄託)かの違いである。
マネー(紙幣)を債券と捉えれば有価証券となるし、ただの紙切れと捉えれば物である。
現在では「有価証券=金品」という広く曖昧な意味で使われている。

一般的には「預金」や「貯金」といった言葉が用いられることが多いが、「金(ゴールド)」を預けたり蓄えたりしているわけではないので、正しくない言葉である。
しかし日本では「お金(紙幣などのこと)」という言葉が広く使われているので、「金(ゴールド)」ではなく「お金(かね)」のことだと言われれば仕方ない。

人々が銀行に預金をするという契約は法的には「消費寄託契約」である。
金銭その他の代替物を寄託した時、同種同量の物を返還すれば、受寄者(銀行)は寄託物を消費してよいとする契約である。
砕いて言えば、人々は銀行に金属素材の金など価値ある物を預ける。預けられた銀行はそれを使ってもいい。預けられた物は返還する義務があるが、預けられた物そのものを返却する必要は無く同種同量の物で構わないという契約である。
例えば預ける時にゴールドに自分の名前を書いたとしても、それが返却されるわけではなく、誰かが預けた同種同量の物が返却されることもあるということである。
「これは私の紙幣だから誰にも渡さないで」と言って預ける人はいないと思うが、それはそういうことである。(ピン札が返ってくると喜びボロボロの紙幣だとちょっとがっかりすることはあるね、笑)
銀行の発祥は両替のようなものであり、且つ今でも両替を行っている。また担保などは明らかに物である。
物を扱っている。だからこそ銀行は「消費寄託契約」でなければならないのだ。

「預託」や「寄託」はただ預かってもらうだけ。置いて管理してもらうだけ。
「その有価証券を使って私を儲けさせて下さい」とか「この預ける物を立派に改造して返して下さい」と依頼するものではない。物置や金庫のような役目である。
それに対して「委託」というのは特別な労働が伴うものである。他者に頼んでそれをやってもらうこと。
「預けたお金を運用して利益を上げてください」と依頼するならば、それは委託となる。


さて外出してこようっと。さらだばー!





 
by yumimi61 | 2015-05-27 12:42