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日本国憲法の秘密-374-

戦いを有利に進めるための策は戦術である。作戦。
その一環として軍事基地や生産拠点など目標を絞って爆撃することがある。戦術爆撃である。
これに対して戦争には直接関係ない都市などに(都市だからという理由だけで)爆撃することを戦略爆撃と言った。
戦略爆撃は勝つための戦術ではない。威嚇に近くて、恐怖心を与えるために行われると考えてよいと思う。
恐怖心から相手が降参してくれれば御の字という他力本願なものである。
もっと直接的に言えば、建物の破壊や一般市民の殺害が目的となる。


昨今の日本は「戦略」と言う言葉が大好きなようだが、では戦略とは何だろうか?
ギリシャ語stratēgos(ストラテゴス)が語源。ストラテゴスは古代ギリシャで軍事と政治両面で権限を持っていた高位の役職の名称である。
選挙で選ばれた10名のストラテゴスがいて、任期もあった。
君主や大統領、首相というような役職とは違う。アメリカの州知事のような感じかもしれない。

戦略
最も広義には敵対的な政治集団間の闘争の技術をいう。戦略の語源はギリシア語 stratēgosから派生したもので,「将軍の術」を意味した。この言葉が軍事上の意味で広く使われるようになったのは 18世紀末からで,以後次第に本来の軍事的意味からはるかにかけ離れて用いられるようにもなった。

1 戦争に勝つための総合的・長期的な計略。→戦術
2 組織などを運営していくについて、将来を見通しての方策。
具体的・実際的な「戦術」に対して、より大局的・長期的なものをいう。


英語ならば、strategy(戦略)とtactics(戦術)である。
(タクティクスという名の資生堂の男性コロンが昔流行っていましたね!中学の時、愛用している先輩がいた)


都市に爆撃すること自体がすでに戦術的ではないわけだが、そこにもってきて原子爆弾である。
原子爆弾を何のために用いる必要があったのか、その理由が分からない。
あちこちの都市上空に何回も飛行してきて小さな爆弾を沢山落とすことが面倒になったから、一回で広範囲をカバーできる爆弾を使いたかったのか?
しかし原爆開発は日本への空襲が始まる前にスタートしている。それどころかまだアメリカは参戦すらしていない時期である。
すでに戦争を行っていたイギリスやドイツは原子爆弾に乗り気ではなかった。
だから「面倒になった」という理由は当てはまらない。
要するに爆発力の大きさが目的ではなかったと考えられる。
では放射性物質を撒き散らすことが目的だったのか?
前にも述べたが放射性物質を有害なものと認識していたならば、撒き散らしたところに侵攻したり占領したくないはず。土地の価値も落ちるだろうから占領する気があるならばメリットがない。
さらに撒き散らした所だけで済まなくなることだってあるだろう。誰にとってもリスクが大きくなる。
そもそも放射性物質を撒き散らす理由は何なのか?殺人だろうか?
撒き散らした放射性物質は「ただちには影響はない」ということも予想できるわけで、すぐに結果が出ない。従って戦争に勝つための殺人として放射性物質を使うとしたらこれまた心許ない。
もし当時放射性物質の有害性を認識していなかったとしても、それなら尚更使う理由は見当たらない。
科学的な問題点も非常に多い原子爆弾だが、戦術の観点からみても原子爆弾は優れた兵器とは言えない。

このことから推測されるのは、原子爆弾は相手の鼻をあかすことが目的だったのではないかということである。
出来ないと言われていることが出来たことを見せたかった。それは優越感を満たす。
自己顕示欲の強さ。虚栄心の塊。世界に自己の優位性を示すもの。
科学技術時代の到来。神の時代の到来。アメリカ超大国への道。アメリカと日本の同盟の始まり。
それには原子爆弾で戦争を終わらせる必要があった。
おそらく日本の敗戦込みの(だけど条件付き)戦略だったのだろう。



プルトニウムはウランの欠点を補った。
補うように理論を構築したら、あっけなくその通りのことが現実でも起こったということなのである。
素晴らしい予想家。(ところで今日の雨はこれから降る感じですか?)
①ウラン238が低速中性子(熱中性子)を吸収し、新たにウラン239を作る。
②ウラン239はすぐにベータ崩壊して、原子番号が93で質量数239の新しい元素を作り出す。
②原子番号が93で質量数239元素の原子核も電子を放出し、原子番号が94で質量239の大きな半減期をもった新しい元素に変化する。


新しい人工元素がこうしたら生まれるのではないかと考えたら、その通りに出来た。
それがプルトニウムである。
人工的な元素で陽子数は94。ウランの陽子数は92で天然元素の中では一番多いわけだが、それよりさらに2つ多い。
つまりウランより重く不安定な元素なのだ。

不安定の元素ウランの中でもより不安定なのがウラン235。
ウラン235は中性子を取り込むと核分裂をする。
一方、ウラン238は中性子を取り込んでも核分裂しない。ベータ(β)崩壊するのである。

【ウラン】-----------------------------------------------------------------------------------------

ウラン235(奇数)=陽子92(偶数)+中性子143(奇数)←中性子1
                ↓
核分裂(新たな元素2つ、中性子2~3放出、結合エネルギー)


【プルトニウム】---------------------------------------------------------------------------------

ウラン238(偶数)=陽子92(偶数)+中性子146(偶数)←中性子1
                ↓
ウラン239(奇数)=陽子92(偶数)+中性子147(奇数) 
                ↓
      β崩壊(中性子1が陽子1に変わる)
      (電子と反ニュートリノ放出、エネルギー)※反ニュートリノが検出されたのは1956年
                ↓
ネプツニウム239(奇数)=陽子93(奇数)+中性子146(偶数)
                ↓
      β崩壊(中性子1が陽子1に変わる)
      (電子と反ニュートリノ放出、エネルギー)
                ↓
プルトニウム239(奇数)=陽子94(偶数)+中性子145(奇数)→一部は分裂せずにプルトニウム240となる
                ↓
核分裂(新たな元素2つ、中性子2~3放出、結合エネルギー)

--------------------------------------------------------------------------------------------


プルトニウムの爆弾と言っても、こちらも分離が出来ているわけではない。
ウラン238からの反応を用いるわけで、実際に仕込むのはウランである。

ウランから出来るプルトニウムは時間の経過とともに新たな中性子を取り込んでいき、プルトニウム同位体を作る。
プルトニウム240が同位体の1つである。
プルトニウムは240はウラン238と同様に、中性子を取り込んでも核分裂しない。
しかしプルトニウム240が中性子を取り込み、プルトニウム241に代わると、再び核分裂性になる。
プルトニウムは時間が長くなると、幾つもの同位体が混ざる状態となる。(煙に巻く作戦ですか?)
原子爆弾として用いるのならば、核分裂性が高くないと分裂連鎖や爆発力は望めない。

ウランは分裂しない238が大部分を占めているという欠点を補うのだから、分裂するプルトニウム239で終われば良かったのに、そうでなくて、放っておくとさらに高次のプルトニウム同位体に変化していくということになったのだ。その中には分裂しない同位体もある。(爆発は時間勝負だから問題ないな!?)
プルトニウム爆弾は時間管理が難しい。
分裂性のプルトニウム239(あるいは239+241)が一番多い状態が作り出せれば大きな爆発が起こるが、プルトニウム240(あるいはウラン238・239+ネプツニウム239+プルトニウム240)が多くなれば連鎖が上手くいかないか、上手くいっても爆発力は望めない。
それぞれがどんな確率で起こるかも分からないのに、次々に起こっていく反応をコントロールできるのかという話ですよね?


先日も引用した「発電所の軽水炉の利点」。
核兵器の製造に適さない(核拡散防止に有利)ということなのだが、そこにプルトニウム同位体のことが書かれていた。
・使用する低濃縮ウラン燃料は直接 核兵器の材料にならない(ただしウラン濃縮技術自体は原子爆弾の製造に繋がるため、新規の技術取得は厳しく制限されている)。
また、商用発電用原子炉では経済性が重視されるため燃焼度を高く取る。このため、使用済み燃料に含まれるプルトニウムを再処理して得られる原子炉級プルトニウムには核兵器原料になり得る239Puは約60%程度しか含まれず、逆に核兵器原料として不適な240Puが40%超に上る。
240Puが7%以上含まれると過早爆発を起こしてしまうため、核兵器に使用するには239Puが93%以上含まれるよう分離精製する必要があるが、これは技術面・コスト面とも極めて困難であり、核兵器の製造は実質的に不可能とされている。


過早爆発とは期待する爆発力が得られないということ、つまり失敗ということである。
この情報時代、金満時代に、技術面・コスト面とも極めて困難であり核兵器の製造は実質的に不可能ならば、昔だって同じだろう。
それとも優越人だけには可能であるとでも言いたいのだろうか?

ウランよりも重く不安定な元素は結合エネルギーも小さい。
ウランとプルトニウム、原子核の核分裂による爆発力という点にのみ注目すれば、プルトニウムは劣る。
(あとはそれぞれが分裂性の原子核をどれくらい含んでいたかによるが、それは分からない)
よくプルトニウムのほうが威力が大きいと言われているのだが、それはどんな根拠によるものだろうか?
なんとなくそんな気がしただけ?
by yumimi61 | 2016-10-08 12:28