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日本国憲法の秘密-666- (外貨準備と貿易について)

2016年末現在の世界の銀行の総資産額順位上位20位のうち、フランス本拠の銀行は4行、中国4行、アメリカ4行、日本4行。この4か国で20銀行の16行を占めてしまう。次点がイギリスの2行で、残り2つがドイツとスペインである。

銀行の「総資産額」は曲者である。
紙幣を増やせば国の経済規模が大きくなるのは当然であるということを先に述べたが、「総資産額が大きい」というのはそれと似ている。

銀行が預かっているものは金貨ではなく価値の裏付けのない紙幣(かつての預かり証)である。
預かった側が預かった紙幣を利用して事業を行えば、それはもう借金と変わらない。

企業の出資金や株式というのは返す必要のない資金である。自己資本。
企業はこれを基に事業を展開していく。
自己資本と利益でやっていけるならばあえて借金する必要はない。(でも株式会社の場合、株主に利益を持っていかれてしまう)
事業を運営していく中で、あるいは事業を大きくしていく上で、出資金や株式とは別に資金を融資してもらうことがある。これは返す必要のあるお金である。

銀行にも自己資本がある。
しかし銀行は事業の特性からして自己資金だけでは商売は成り立たない。
事業を始めたと同時に借金する必要がある。その借金とは他でもない「顧客の預金」である。いつでも、あるいは時期が来たら、きっちり返さなければならないお金。

借りたお金に利子を付けて返すのだから(日本では今現在預金にほとんど利子は付かないが)、借りた額よりもお金が必要となる。
銀行は借りたお金を返すまでに、返す額にプラスして利益を上げなければならない。それは要するに借りたお金を高い利子を付けて又貸しするということである。
ごくごく簡単に言えば、貸し出し時の利子-借りた時の利子=銀行の利益、となる。(貸したお金が全部返ってくることを前提とする)

「総資産額」というのは、バランスシートの右側のこと(=左側でもあるが)。
バランスシートの右側は、負債(借金)+純資産(自己資本や利益など)である。
銀行の総資産額が大きいと言った場合、通常は負債(借金)が大きいことを意味する。銀行の場合、事業上これを預金とも言っている。
世の中の預金額と現金流通額のパーセンテージが大きく変わらなければ(社会構造が大きく変わらなければ)、中央銀行が紙幣を沢山発行するほど預金額(銀行の借金)も増える。
つまり総資産額の大きな銀行の多い、日本、中国、アメリカ、フランスの4国は紙幣が沢山発行されていて預金額が大きいということになる。
さらに国民に多様性が欠けていて、同一なもの(大手銀行)を好む傾向なども影響しているだろうか。


日本の場合、紙幣は国債と引き換えに日本銀行が発行してきた。
発行した紙幣は負債に計上され(バランスシート右)、国債が資産(バランスシート左)となる。
日銀保有の国債の満期が来て国から返済が行われたら、左側の資産から国債を減らす。同時にその分の右側の負債から同じ額が消える。利子は日銀の利益。
口座で考えてみると、政府の通帳から国債満期返済額が引かれ、日本銀行の口座に国債満期分の金額が振り込まれることになる。
この金額は現生であるならば処分されるべき紙幣にあたるので、コンピューターシステム上にも乗せておいてはいけない。この世から消し去らなければならない額である。
でも日本政府は毎年返済する額以上の国債を発行し続けているので、現実的には紙幣は増え続けている。


紙幣は日本銀行においても負債。(元は国家の負債)
市中の商業銀行に預けられた紙幣(預金)も銀行にとっては負債。
預金を又貸しして利益を上げるのが銀行の仕事なので、預金が大きいということは沢山貸し出す必要があるということになる。
要するに銀行は社会の中の負債額や負債を抱えた人を増やさなければならない。債務者は企業や個人である。
まさに負の連鎖。
国家・中央銀行・市中銀行・企業や個人が負債によって繋がっているという現状。

負債で溢れた社会、言い換えると紙幣が溢れた社会。
世の中に紙幣が溢れて問題になるのはインフレ。(紙幣過多は最終的にはエネルギーや食糧問題に通じる)
さらに銀行の預金額が多いからといって企業や個人といった末端の債務者、特に信用の低い債務者を増やすと銀行のリスクは大きくなる。
世界金融危機を引き起こしたアメリカのサブプライムローンは信用の低い債務者を増やしたことによる。
負は連鎖しているのだから最終的には国家の危機にも通じる。
インフレや連鎖危機を防ぐためには、紙幣を増やしても末端になるべくお金を回さずに、且つ末端の信用低い者たちに安易にお金を貸さないことが大事と考えるはず。これを実行すれば格差社会が到来する。


紙幣増発や格差社会でとりあえず国家の危機を凌げるとしても、どうにもならなくなるのが対外債務と貿易に使う外貨調達である。
この問題を解消する手段の1つがユーロ圏のような経済通貨同盟。貿易で関係深い国が共通の通貨を導入してしまえば外貨の問題は解消される。
翻ればヨーロッパは貿易と外貨調達に問題を抱えていた国が多かったということではないだろうか。













by yumimi61 | 2018-02-08 16:16