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虐待ー⑧精神(心の)領域の問題点

一部と全部、誰が何をみるか

欧米では日本以上に医療が細分化されている。
専門の範囲が極めて狭いのである。その代わり、その分野については深みがある。
医療の細分化は特定の病気を深く診ることに貢献したが、一方で一人の人間として全体を捉えることが出来にくくなっている。
おそらくこれは医療分野だけの話ではない。
例えば、宇宙に有人飛行するなり滞在するとなれば、当然のことながら人間のあれこれだって大いに関わってくるわけだが、どうもその辺りがおざなりな印象を受ける。

また医療では検査機器が発達したため、機器に頼りすぎるきらいがある。
検査で何でもわかるという風潮が広く強まり、検査で異常がなければ問題を見つけられない。
検査には異常が出ない問題も存在するし、検査で異常が出ても専門的な治療は必要としないこともあるということをなかなか認めようとはしない。
要するにステレオタイプから外れたもの、パターンを認識できないものは、拾い上げられない。
さらに言えば、検査機器の開発や製造には人間が関わっている。その時点である方向性というのも定めてしまうものである。またミスもがゼロということもない。

欧米ではそうしたことへの反省もあり、もう何十年も前からプライマリ・ケア(Primary Care)を重視している。
プライマリ・ケアのに携わる医師は家庭医(アメリカ:Family Doctor、イギリス:General Practitioner)と言う。
この世に誕生してから(家庭医の中には出産も扱える医師がいる)高齢になるまでの全ての年齢の人を診る。男女も部位も問わず、身体的、精神的、社会的、どの側面からもアプローチする。
こうした「かかりつけ医(自分や家族の主治医)」を持つのが一般的である。

専門的には家庭医(アメリカ:Family Doctor、イギリス:General Practitioner)のことを総合診療医(Generalist)と言う。
欧米では医師はまずGeneralist(総合診療医)か Specialist(専門医)かを尋ねられる。Specialist(専門医)と答えたところで、はじめて何の専門なのかという話になる。いきなり「何の専門ですか?」とは訊かない。

欧米では、プライマリ・ケアが定着している。
精神障害を持つ人々について、欧州連合諸国においては過半数以上、アメリカでは約70%をプライマリ・ケア医が診療している。
また、世界精神保健連盟によれば、うつ病と不安障害だけで、プライマリ・ヘルス・ケア施設の全来訪者の1/4〜1/3を占めている。
経済協力開発機構(OECD)はプライマリケアに携わる総合診療医に対して、市民の精神保健について中心的な役割を果たすことを期待している。


日本では地域保健や産業保健がその役割を担ってきたが、対象者がとても多いことや、医学や社会との距離間など、地域差・産業差・企業差が大きいという課題もある。
また日本では細分化した専門性信仰、大病院信仰、検査信仰がとても強い印象を受け、プライマリケアへの社会的評価(地位)も低いような気がする。


精神科の専門性と特異性

家庭医と専門医という違いはある、しかしー

多くの国にて治療につながっておらず、先進国であろうと適切にうつ病と診断されていない事が多く、その一方ではうつ病と誤診されたために間違った抗うつ薬投与がなされている。 という現実もある。

それは、人間の心というものはそう簡単に理解(診断)出来るものではないということでもあると思う。

専門好きな日本でメンタル面を扱うのは精神科である。
専門という狭い世界の中には、特有の見解も問題も存在するだろうと思う。
専門家に素人が簡単に口出しできるならば専門の意味がないけれど、逆に狭い世界の中にばかりいるから他が見えないというか、それが当たり前になっていて見えなくなったり気付けないこともある。難しい問題ですね。

精神科は精神医学的な状態を扱う科である。神経科、精神神経科などは精神科の別称と考えて差し支えない。
読売新聞によれば、各精神科病院、各精神科医の間には大きな力量差が存在する。一因は、医師の勉強不足、経験不足である。

日本の医学生は主に統合失調症、うつ病を教わり、他の精神症状はほとんど教わらない(医師国家試験にも稀にしか出ない)。
多くは大学病院や関連病院で研修医として採用され、入院患者で研修する。修了後は病棟医として数年出向し、経験を積んで指導医となる。
その後、出向元に戻って外来患者を担当することになるが、内科や外科などと異なり、精神科の入院患者はほとんどが統合失調症なので、病棟医の経験を外来患者に応用するのは難しい。
その為、知識不足が原因で意味不明な診断がつくことがある。また、精神科では杜撰な診断や治療で患者が亡くなっても医師の責任を追及されることがないため、いい加減な診断や治療が蔓延している。

日本では精神科の治療責任を問うことは容易ではない。裁判においても「精神科は特別」だとしばしば言われる。
精神医療被害連絡会の中川聡代表は「通常の医療過誤裁判は、外科手術時のミス(過失)や管理上のミスを問う場合が多い。あくまで、過失は過失である。しかし、精神科の被害は、全く事情が異なる。それは、過失ではなく、そもそもの常識が間違っているのだ。本人達は、当たり前のことをやっていると思っている」と述べている。
被告側に立つ医師の意見書には、日本の精神科では多剤大量処方も常識だと記載されている。被害者側に立つ医師はほとんどいない。ごく稀に意見書を引き受ける医師もいるが、極端に逸脱した例の場合だけである。

※「神経科、精神神経科などは精神科の別称と考えて差し支えない」と書いてあるが、同じ神経が付いても神経内科や神経外科は脳・神経科学分野であり、精神科とは違う。
また昨今は心療内科とかメンタルクリニックなどと謳っている病院もある。心療内科は’心も体も’の心身医学を実践している診療科ということになるが、精神科というと受診に抵抗が強い人もいるので名称を変えている的な要素も多分にあり、どちらかというと精神科寄りである。

※「精神科の入院患者はほとんどが統合失調症なので」と書いてあるが、近年の入院患者に占める統合失調症の割合は60%ほどである。30年くらい前だと70%くらいあったかもしれない。


問題は利益追求か薬理学知識不足か、それとも単なる誤診か!?

日本の精神科の診療報酬は、特に外来患者では保険診療上の「通院精神療法」が重要な報酬源となる。30分未満が330点、30分以上が400点であり、5分でも330点、60分でも400点である(1点=10円)。現行の診療報酬体系は「沢山の患者を診た方が儲かる」「丁寧にじっくり診ると儲からない」構造になっており、薬物療法に偏る一因になっている。時間の掛かる心理療法は儲からない。

でもお金のことを考えてばかりいるわけでもないらしい。

多剤大量処方に陥る原因は、単純に薬を多く投与したほうが効果が高くなるだろうという、医師の誤った思い込みである。そのため、薬理学的な考慮のない、危険性を無視した投薬がままみられる。

精神科医療においては、精神科医による薬理学の知識不足が多剤大量処方の原因として指摘されている。そのため、これらの薬が精神疾患を完治させるわけではないにもかかわらず、目先の症状の変化に気を取られて、同じような薬を何種類も処方することになる。そして、それぞれの薬の量が限度用量以内であれば、全体として過剰投与になっているとは認識されくにい。精神科で使用される薬には主なものとして抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬、興奮剤、抗不安薬/睡眠薬などがあるが、深く考えずにそれぞれのカテゴリーの薬を複数ずつ処方すれば、ほぼ自動的に多剤となってしまう。こうした薬では減薬時に離脱症状が生じることがあり、減薬も困難となることがある。


精神科だけに限らない問題のような気がするが・・・

2010年に国際麻薬統制委員会(INCB)は、日本でのベンゾジアゼピン系薬物の消費量の多さの原因に、医師による不適切な処方があると指摘している。

厚生労働省は2010年に自殺うつ病対策チームを発足し、日本では諸外国より精神科での多剤投与が多く、これが、過量服薬(オーバードーズ)による自殺未遂が後を絶たない素因になっていると指摘されている。


— 柿沢未途 - “衆議院厚生労働委員会”. 1. 第175回国会. (2010-08-03)

 現在、厚生労働省で、自殺・うつ病対策プロジェクトチームの会合が開かれております。(中略)ここで議論のテーマになったのが、精神科や心療内科で処方される向精神薬の多剤大量服用が自殺を引き起こす要因になっているのではないか、こういう状況をどうするかということに関してだったというふうに聞いております。

 これは不審死の行政解剖を行っている東京都監察医務院の監察医、水上創医師の論文でありますけれども、表を見ていただきたいと思います。衝撃的な数字です。自殺という事例の中、三百十七例ありますけれども、実はこの自殺という事例の中をたどっていただくと、中毒物質という一覧の中で、バルビツレート類というところからその他及び詳細不明の向精神薬、ずらずらっと並んでいる、これは全部、禁止薬物とかではなくて、精神科で処方されている向精神薬を服用してのケースであります。実に三百十七例中二百八十九例までがこうした向精神薬を服用した上で自殺を図られた、こういうケースだとこの水上医師の論文の表は示しているわけであります。また、この論文中では、この向精神薬を多剤併用して、相互作用等の要因が自殺を引き起こした可能性が高いということが指摘をされています。
 ことし六月、厚生労働省で、向精神薬の処方に関する注意喚起をしておられますけれども、精神科医療の現場では、こうした形で複数の向精神薬を医師向け添付文書の適量を超えて大量に処方する、いわゆる多剤大量処方がまかり通ってしまっている現状がある。諸外国では、今や単剤処方が主流で、日本のように、多剤大量処方が精神科において広く行われることは異常とも言われております。


2014年度の診療報酬改定から、一定の上限を超えた処方に対する診療報酬が減算されることになった。


精神科の治療

治療は大きく分けて3つである。
身体的な治療(向精神薬による薬物療法、脳に直接働きかける電気けいれん療法など)、
言語や行動を介した治療(認知行動療法などの心理療法、作業療法など)、
社会的な環境調整である。
精神疾患の種類や重症度により治療法は異なる。

患者本人や家族などの周囲の人間に協力を持ちかけることも治療法の一つである。
全ての疾患において患者教育は重要である。患者には、健康的な食事、運動、生活リズム、ストレス管理技法を指導する。
社会的ネットワークも重要であり、患者には可能な限り、通常の社会的・教育的・職業的な活動を継続するよう助言する。

日本での課題は、診断が適切に鑑別されていないことに加えて、適切な薬物療法がされておらず、薬物以外の対応も行われないことである。



「卵(患者)が先か鶏(医者)が先か」ということにもなってしまうが、日本では薬や外科的治療などがないと患者側も満足しない風潮が強い。
「あの医者、薬も出さなかったけど大丈夫か」とか「あの医院は何にもしてくれないな、どうせ出来ないんだろ」とかいうことになり、ヤブ医者呼ばわりされて悪評がたちそうである。
最新の検査機器がずらりと並び、薬を沢山出してくれたり、「早く見つけて良かったですね、すぐに切りましょう」とか言われれば安心するのである。
精神科ではさすがに「切ったりはったり」は出来ないので、薬ということになる。

治療にあまり長い時間をかけたくないという患者の希望もあるだろう。
精神科なんかに長く通いたくない、学校や会社を休んでいるならば長期に亘りたくない、短期間にぱぱっと治してほしいと思っている。
患者の希望だけでなく家族や社会の圧力や不理解・不寛容も存在する。

だから精神科を受診する場合には、患者側も薬での治療を期待しているという側面もある。


カウンセリングや宗教


一方でやはり精神科には行きにくいという人も多いと思う。
そこでもう少しハードルを下げて、カウンセラーを頼んだりするかもしれない。
例えば育児に悩んでいる人だったら、育児カウンセラー、心理カウンセラー、チャイルドカウンセラー、ファミリーカウンセラー、子育てカウンセラーなるものが目に留まる。
しかしこれらカウンセラーも問題がないわけではない。

「自称心理カウンセラー」「自称○○カウンセラー」「カウンセラー類似者」による、偽カウンセリングや高額自己啓発セミナー、およびそれによる消費者被害が問題となっている。
これは、「カウンセラー」という言葉は、「コンサルタント」「アナリスト」「エンジニア」などと同様に多分野で用いられる呼称であるため、臨床心理士などの心理職に限らず、称すること自体は業種・職種を問わず可能であることとも関わっている。


カウンセラーの中には臨床心理士という肩書きを示している人もいるが、これも自称である可能性もある。
また「臨床心理士」というのは民間資格であり、近年創設されることが決まった国家資格「公認心理師」とは違う。

公認心理師は臨床心理士にとって変わるものではなく、臨床心理士の資格は今後も残り、公認心理師と共存していくものと考えられている。

一般の人には(医療関係者や福祉関係者でも)、公認心理師、公認心理士、認定心理士、臨床心理士、心理療法士、心理士、心理カウンセラー、カウンセラー、相談員、セラピスト、メンタルケア心理師、メンタリストなどなどいろんな人達がいて、実施する行為の違いがよく分からない面もあるだろうと思う。

資格の有無・種類だけでなく、学位の取得による専門性の裏付けや、学会への所属による学術的な自己研鑽の傾向も、カウンセラーの能力や資質を判断する手がかりとなるが、海外のニセ学位を金銭で購入したり、いわゆる自称学会に名目上のみ所属したりという悪質なカウンセラーも散見される。これは、「学位商法(ディプロマミル/ディグリーミル)」の存在や、「学会」を名乗ることへの法的規制がないことが影響している。  

もうひとつ気を付けてほしいのは宗教の勧誘。
たいてい最初に「宗教の勧誘しています」とは言わない。
「家族・親子・夫婦・病気などについて悩んでいることはありませんか」というような感じで近づいてくる宗教団体は少なくなく、本当に悩んでいる人や精神的に不安定となっている場合には簡単に引き込まれてしまうことがある。
宗教を否定するつもりはないけれど、生命・身体・人生・生活の根幹に関わることなので1人で決めないほうがいいと思う。

あと食品というか飲み物というか薬というか、なんかよく分からないものを「これが効くんです」とか言って飲ませたり食べさせたり斡旋したりする場合もあるので気を付けましょう。




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by yumimi61 | 2019-02-26 13:53 | 虐待