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2000問題(7)

特別養護老人ホームってどんなところ?

特別養護老人ホームは看護師の常駐が義務付けられている。医師は非常勤で可。
常時介護が必要だが家庭でそれを受けられない高齢者(65歳以上の原則要介護3以上の人)の生活施設である。
治療やリハビリを主目的にしているわけではない。(リハビリが目的の1つである施設は介護老人保健施設。これについては後述する)

私は学生時代に短期間ではあるが、特別養護老人ホームに体験実習に行ったことがある。
短期間であったにもかかわらず、なかなかしんどい実習だった。
自分が若かっただけに老人ホームという場所が日常と全く異空間であったことと、匂いなど環境的なこと、さらに受け持ったのが認知症で寝たきりだった入所者さんだったこと(ひょっとしたら寝たきりではなかったのかもしれないが、ベッドに横たわっていた姿しか覚えていないし、ベッドでの食事介助だった)。
行った日に挨拶や自己紹介をするも次の日には全く覚えておらず、さらに私を親戚の誰かと思い込んで話しかけてくる。否定しても通じないし、お財布(お金)がどうこと言い出したような気もする。
どうしてよいのか分からず、最後は適当に話に乗っておいたように思う。
あれが認知症の人と接した初めての経験だったが、とにかくあの時私は老人ホームでは働けないと思ったことを強く印象に残している。
もっとも私が行った実習というのは今思えば、1人の入所者に対して看護師+介護士の両方の役割を担ったものであり、実際には(現在は)そのように働き方はしないはずである。
とは言っても介護士の行う仕事というのは、病院に入院している人ならば看護師が行うことでもある。

近年幾つかの特別養護老人ホームに行く機会があったが、正直私が抱いていた昔のイメージとは違った。
まず匂いがそれほど気にならなかった。昔はとにかく何より匂い(どこが匂うとか誰が匂うとかいう次元ではなく施設全体の匂い)でダメそうだったのだ。
また多床室(4人部屋)も病院のそれよりはずっと広くて快適そうな空間であった。
これが全国すべてにあてはまることかどうかは全く自信はない。
都心と地方では施設の広さも違うかもしれない。
都会は地方よりも需要が高いだけに早くから施設が整備されだし、今現在は老朽化が進んだ施設が多いかもしれず、古くからある施設で改築や改装をしていなければ、そこまでの快適さはないかもしれない。
だから何とも言えないし、ひょっとしたらそれは私が若くなくなったというだけのことかもしれないが(今の若い介護士たちがどのように感じているのかは分からないが)、私がかつて特養から受けたほどの強烈なイメージはなかった。


ハイスペックな老人ホーム!?

2017年にテレビ朝日でお昼の時間帯に放送していた『やすらぎの郷』というドラマを御存知だろうか。
この続編が今年4月から放送されている。私は今年のは残念ながら見れていないのだが、2017年に放送されていたのはほぼ観たと思う。

『やすらぎの郷』
俳優や歌手、ミュージシャン、脚本家などの昭和世代にテレビの世界で活躍した人物だけが入居する、東京近郊の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada(ラ・ストラーダ)」を舞台に、“家族の絆”・“友情”・“愛情”・“死”などをテーマに、現在のテレビの在り方に対する批判も盛り込み、ユーモラスかつシリアスに描く。
テレビ朝日が設けるシルバー向けの新・帯ドラマ枠『帯ドラマ劇場』の第1作として放送された作品で、脚本家の倉本聰が「夜のゴールデンタイムに若者向けのドラマが数多く放送され、大人の観るドラマが少ない」として本作を企画、その企画を受け入れたテレビ朝日が「大人のための帯ドラマ」枠を新たに創設した。


ドラマ自体は面白くて良いものだったけれど、このドラマに出てくる老人ホームから「老人ホーム」をイメージしてしまうと、なんだかいろいろ見誤るような気がする。
私は特養に実習に行く以前、<特養>も<有料老人ホーム>も一緒くたに「老人ホーム」だった。当時は今ほど老人施設に種類はなかったと思うけれども、それでも老人ホームの種類なんて興味もないし知らなかったのである。

上に書いてある通り、俳優や歌手、ミュージシャン、脚本家などの昭和世代にテレビの世界で活躍した人物だけが入居できる老人ホームという、そもそも設定が現実離れしたものであり、見世物としては面白いが、普通に生活している人の参考になるものだったり、参考にしてよいものではない。
詳しいことは忘れてしまったが、ドラマ設定では、入所時に資産をすべて施設を運営している法人に預け、法人がそれを運用して稼ぎ出したり資本にして施設を運営していくというシステムだったように思う。だから月々幾ら支払うというような料金システムではない。
では入所条件の資産は幾ら以上なのか?、全員が平等に一定額を拠出すればよいのか、テレビ界で活躍したと言っても活躍の度合いをどうやって計るのか計らないのか(活躍度は資産額に比例するのか?)、単に知名度なのか、仲間内の集いなのか、その辺りは良く分からなかった。

これを参考にしてはいけない大きな理由はみな元気だから。
老人ホームに入らなくても生活していけそうな自立した高齢者で、事実老人ホームには入っていないであろう俳優や歌手が演じている。(介護認定なんて関係ない世界っぽいけれど、皆さん介護認定非該当にあてはまりそうだ)
特養ではなく有料老人ホームという点を加味しても、逼迫感や孤独感があまり感じられない。
車椅子とか、がんとか、認知症とか、そういう元気とは反対側にあるものも出てくるにはくるが、現実を知っている者にとっては綺麗に描かれ過ぎていて、いまいちピンとこない。
願望を込めて逼迫感や孤独感を感じる必要のない老人ホームを描いたのだと言われれば、ああそうかぁと思うけれども、それはやっぱりとても狭い世界の中に留まってしまうだろうと感じる。その狭い世界の話なんだとと言われれば、返す言葉はありません。

このドラマを観た後に、NHKのドキュメント72時間で「海が見える老人ホーム」という回を観た。しばらくして偶然に再放送まで観てしまった。
『やすらぎの郷』の老人ホームはここがモデルになったのではないかと思った。
もっとも特養同様に私は全国の有料老人ホームを津々浦々見学したことがあるわけではないので、その意味では短絡的な感想かもしれないけれど。

ドラマにしても、NHKのドキュメントにしても、1人で暮らすのが困難になったから、あるいは家族が介護するのか難しくなったから、老人ホームに入所したという感じではないのだ。
老後の選択肢の1つとしての老人ホームへの入所。終の棲家を選び、そこに転居し、1人であるいは夫婦で生きていくことを決めたということ。
持家を売却してその資金を使って入居金を支払って入所したというようなことを話していた人がいたと思うので、おそらく結構な額の入居金を支払わなければならない所であろうと思う。
そうした選択肢があることを、そうした選択をすることを否定するつもりは毛頭ない。NHKに出てきた老人ホームも入所者が何百人もいる巨大な施設だと言っていたような気がする。それだけの人が現にそこで生活をしているのだから、否定しようもない。
だけど年金が心配、老後の備えが心配という人が多数を占める国で、それがメジャーであるのはおかしいと思う。
それともそういう所に入所したいからこそ、老後の備えが足りるか不安であると人々は思っているのだろうか?そのあたりがよく見えない。




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by yumimi61 | 2019-07-08 18:23