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炭水化物のはなし

11月24日の記事の中で、群馬県は有数の小麦の産地であり(小麦生産量全国4位)、“粉もの文化”が定着していると書いた。
うどん、おっきりこみ、焼きまんじゅう、温泉まんじゅう、高崎パスタ、太田焼きそば、伊勢崎もんじゃ。
これらみんな”粉もの”である。

炭水化物ー糖質ー糖類の関係

粉とは何かといえば穀類で、主栄養素は炭水化物。

炭水化物は、糖質(消化されやすい)と食物繊維(消化されにくい)に分けられる。
糖質はさらに、細かく分類がある。

炭水化物ー糖質 ①単糖類(果糖、ブドウ糖、ガラクトースなど)
        ②二糖類(ショ糖、麦芽糖、乳糖など)※ショ糖は砂糖のこと

        ③少糖類と多糖類(オリゴ糖、デンプン、デキストリン、グリコーゲンなど)        
        ④糖アルコール(キシリトール、マルチトール、エリスリトールなど)
        ⑤その他(アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、サッカリンなど)

糖質の中の①と②は、糖質の中の糖類という区分になる。
食品に記載されている成分表を見ると、炭水化物ー糖質の下に、さらにー糖類と書かれているものがあるが、これは含まれている①と②の量である。
それからチョコレートやお酒などでは「糖類ゼロ」と大々的に表示して販売している商品があるが、これも①②を含まないという意味である。(但しゼロという表示が許可されるのは、100gあるいは100ml中の含有量が0.5g未満という規定があり、必ずしも皆無というわけではない)


エネルギー源と過剰摂取

1群:魚、肉、卵、大豆、大豆製品
2群:牛乳、乳製品、海藻、小魚類
3群:緑黄色野菜
4群:淡色野菜、果物
5群:穀類、イモ類、砂糖
6群:油脂類、脂肪の多い食品

5群と6群はエネルギー源になる。
5群は糖質性エネルギー源となり、6群は脂肪性エネルギー源となる。
ご飯、パン、麺類、粉ものは、5群に分類される食品である。

また、タンパク質、糖質、脂質は、三大栄養素とも言われる。

「炭水化物抜き減量」や「糖質制限ダイエット」は5群をなるべく摂取しないというものである。
炭水化物(糖質)を摂取すると、消化の過程でブトウ糖が生成される(このブドウ糖を血糖と言う)。
その一部が結合して、グリコーゲンという高分子となり、肝臓で貯蔵され、これがさらに分解されて筋肉などに移動しエネルギー源として働く。
エネルギー源というくらいで活動をする上ではなくてはならない栄養素である。

但し運動もしない人が基礎代謝エネルギー以上に糖質を摂取した場合には、ブドウ糖が急に増え(血糖値が急激に上がり)、そのブドウ糖を処理するため(血糖値を下げようとするため)にインスリンが大量に分泌される。
インスリン処理の結果、肝臓に貯蔵されることのなかった余剰のブドウ糖は中性脂肪となり、皮下脂肪として蓄えられる。
つまり体重が増えていくということに繋がる。
よって炭水化物(糖質)を制限すれば、体重減に繋がることも確かなのである。

血糖をコントロールしているのはインスリンであると言えるが、このインスリンの働きが上手くいかないのが糖尿病である。
糖尿病には、糖質の過剰摂取だけが原因ではなく、インスリンの作用の方に問題があって通常の処理ができないというタイプもある。(その場合にもインスリンの働きに負担を掛けないように糖質制限は必要となるけれども)


運動による脂肪燃焼

●通常、脂肪がエネルギー源として使われ始めるのはインスリン濃度が下がってから。
エネルギー源となるのは糖質と脂肪であるが、炭水化物を沢山摂取して体内にブドウ糖が沢山あり、インスリン濃度も上がっている時には、脂肪は消費されない。

●無酸素運動は主に糖質をエネルギー源とし、有酸素運動は脂肪を多くエネルギー源とする。
短距離走や筋トレなど無酸素運動に属する運動では脂肪は消費しにくい。
ジョギングやウォーキングは有酸素運動であるが、脂肪を消費したければ上の理由から20分以上は継続する必要がある。

●運動強度が高いと、脂肪よりも糖質が優先的に使われる。
速いスピードで行われ持久力が必要なフルマラソンなどは運動強度が非常に高いが、この場合にはエネルギー源の70~80%が糖質で賄われる。
よって糖質不足ではスタミナ切れしてしまうし、この運動によって脂肪を落とすことを考えるのは非常に非効率である。

●脂肪を運動だけで1kg落とすのは実はとても大変である。
体重60Kgの人がウォーキングで脂肪1kgを落とすには1日1時間で1ヶ月継続しないといけない。
その間にどんどん食べていたら(摂取>消費)、蓄えるほうが多くなって、減ったはずの1kgは当然数字にも表れないし目にも見えない。
体重60kgの人が1回の中等度のランニング(マラソン)だけで脂肪1kgを消費しようと思ったら、240km走らなければならない。
1ヶ月間ならばフルマラソンを6回行う。その間の食事は適正で。
1回のマラソンや真夏のウォーキングで体重が減るのは水分の消失である。(脱水には気を付けましょう)


炭水化物を極端に制限することのリスク

▲水分の消失
上に炭水化物を減らせば体重が減ることは事実と書いたが、この体重減少にも水分量が含まれている。
炭水化物を摂取してブトウ糖が生成され、その一部が結合して、グリコーゲンという高分子となって肝臓に蓄えられる時に、グリコーゲンの3~4倍の水分が必要となる。
炭水化物を摂らないと、この水分も必要なくなり排出されるため、脂肪の減少の前に水分量が減る。よって喉の渇きや肌の乾燥を感じたり、軽度の脱水症状を起こすことがある。

▲エネルギー不足
疲れやすい、集中力が続かない、だるい、めまい、ふらつき、頭痛、吐き気などが症状として現れてくる。

▲脂肪が消費されず筋肉が消費される
脂肪がエネルギー源になって消費されるためには実は糖質が欠かせないため、糖質を摂取しない状態では脂肪が燃えない。
糖質不足を筋肉を分解して補おうとするので、筋力が低下してしまい、活動能力の低下に繋がったり、基礎代謝量が落ちて太りやすい体質になったりする。

▲炭水化物を他の栄養で補うことによるアンバランス
主食や甘い物を抜くと満腹感や満足感が乏しい。
血糖値が上がらないということは満腹感や満足感を得にくいということでもある。
言い換えると、満腹感や満足感を得やすいのはどちらかと言えば消化しやすい物である。
脂肪やタンパク質が多い食事は消化時間が長く、よって腹持ちがよいということになる。
しかし脂肪が多い食事は健康に悪影響も与えかねない。
またタンパク質は筋肉のもとになる栄養素であるが、炭水化物を摂取しないと筋肉を分解していくので、結局意味がないということになる。
よしんばタンパク質で筋肉もりもりになったとしても、エネルギー不足ではそれを動かす活動には直結せず、生命活動においては無用の長物化しかねない。
糖質だけを制限しても運動不足で全体の摂取カロリー過多であれば、リスクを冒しても結局体重減少にすら繋がらないということも起こる。


油断大敵

ご飯やパン、麺類や粉ものの糖質は③に含まれるデンプンが主である。
「①②の糖類ではないから、幾ら食べても太らない~」なんてことはない。
このことからも分かるように、糖類ゼロの食品だから幾ら食べたり飲んだりしても、太らないで健康でいられるというのは大きな誤解である。

主食に粉ものを食べている分にはまだよいが、間食にフツーに粉もの食べますものね。
例えば群馬県民みんな大好きソウルフードとして名高く、他都道府県の人にとってはパサパサしていて美味しさがいまひとつ分からないと評判の?焼きまんじゅう。
中のちょっとパサついた感(隙間が多くて軽い感じ)と周囲の皮の突っ張った感(やや噛み切りにくい感)の絶妙な食感が良い!皮にはお焦げが少しあってほしいというのがみんなの願い。
炭水化物のはなし_e0126350_16210570.jpg
1串に4つのまんじゅうがありますが、食べようと思えば2~3串くらいはぺろっと間食できますよね?
まんじゅうの粉の他、甘辛味噌だから味噌に砂糖も入っているということになる。あ~
時代が進むと、まんじゅうの中に餡子を入れた焼きまんじゅうも登場してきたのだが、これはさらにすごいことになる。餡子に使われる砂糖って結構な量なので。
まあ焼きまんじゅうは餡入りじゃないほうが美味しいけど。
温泉まんじゅうも小ぶりだからまんじゅうが嫌いでなければ2~3個はいけちゃいそうだし、私は中村の酒まんじゅうも大好きでやや薄い感じも手伝って2個くらいは食べられちゃいそうだし・・。あ~
和菓子なら太らないと思っている方もいるようですが、あんみつなどもかなりの炭水化物量ですよ。和菓子は乳製品を使うことが少ないため脂肪分が少ないというだけで、炭水化物(糖質)は洋菓子の上を行くことは多々あります。


Loading(ローディング)

持久力が必要で比較的運動強度の高目なスポーツの場合には、2,3日前からハードな練習は避けて、パスタを食べるとよいと言われることがある。
息子もサッカー、マラソン、駅伝の大会前にコーチなどから言われたことがあったらしく、「大会前はパスタにして~」とか言っていたことがあった。

これはカーボ・ローディング(グリコーゲン・ローディング)と呼ばれる食事対策。
持久力や集中力を落とさず、自身の最高レベルのパフォーマンスを維持し、スタミナ切れを起こさないために行う。
エネルギー源である糖質(グリコーゲン)を試合前にできるだけ体内に貯めておくために炭水化物を集中して摂取しておくという方法である。


脳のエネルギー源

糖質はグリコーゲンにして肝臓などに貯蔵しておくことが出来ると書いたが、当然のことながら脂肪のように(?)際限なく貯められるわけではない。
個人差などがあるけれども、貯蔵量としてはおおよそ1日の絶食に耐えられる程度。
従って効率よく糖質を補給するには定期的に(1日3食)食事を摂ったほうがよいということになるし、特に睡眠で7~8時間以上飲食をしない後、しかも1日のスタートである朝食を摂ることは活動エネルギーを確保する上ではとても大事なことになる。

ところで、人間の身体の中で一番糖質を消費しているのはどこだと思いますか?
それは脳なのです。
脳は体重の2%程度の重さしかないけれども、消費するエネルギーは全消費エネルギーの20%ほどになる。

👩30~49歳の女性で身体活動レベルが中程度(普通)の人の場合、消費エネルギーはおよそ2000kcal。→そのうち400kcalが脳で消費される。

👨30~49歳の男性で身体活動レベルが中程度(普通)の人の場合、消費エネルギーはおよそ2700kcal。→そのうち540kcalが脳で消費される。

👩👨50~69歳になると、女性は30~49歳に比べてマイナス100kcal、男性はマイナス300kcalになります。

上に書いたように人間は糖質と脂肪をエネルギー源にできるが、脳に限ってはブドウ糖(血糖)しかエネルギー源に出来ない。(→※補足
つまり幾ら脂肪を摂取しても貯め込んでも、基本的には脳はそれらをエネルギー源には出来ない身体となっている。
よって脳は炭水化物(糖質)摂取によって生成されるブドウ糖頼みとなる。
しかもそれを脳に貯蔵しておくことは出来ない。血液から随時補給される必要がある。
常に脳へは一定量のブドウ糖供給を行わなければならないので、血液中には一定の糖が必要であり、そのために血糖値は一定に保つように出来ている。(食後には一時的に上昇するが)

消化吸収されやすい糖類(①と②)は、4kcal/gのエネルギーを産生する。
やや消化吸収されにくい糖類では、エネルギー産生能力はもう少し低くなる。デンプン、イソマルオリゴ糖以外のオリゴ糖、キシリトールなど。
エリストール、アセスルファムK、スクラロースなどはエネルギー産生能力がない。
アセスルファムKなどは現在、低カロリーやゼロカロリーの食品や飲料に多用されている。それ自体は余剰エネルギーになりにくいということであるが、逆を言えばエネルギー源にはならないということであり、特に脳のエネルギー源としては全く通用しない。そのため大量に摂取すると認知機能に影響を与える(認知症などの原因になる)とさえ言われることもある。

脳で1日400kcal消費されるならば、脳の為に1日100gのブドウ糖(同程度かそれ以上の糖質)が必要である。
脳で1日540kcal消費されるならば、脳の為に1日135gのブドウ糖(同程度かそれ以上の糖質)が必要である。
脳の他、赤血球もブドウ糖しかエネルギー源に出来ないので、脳の必要量にプラス20~30gのブドウ糖が必要となる。

※補足
最近「桜を見る会」の招待者名簿などのバックアップシステムが話題になっていたが、人間もエネルギー生成のバックアップシステムを進化によって獲得したそうで、エネルギー源である糖質が枯渇した時には代わりのエネルギー源が目覚めるという理論がある。
脳と赤血球以外は糖質の他に脂肪などもエネルギーに出来るが、脳と赤血球は通常そうはいかない。でも本当に糖質がなくて困った時、脳に限っては肝臓での脂肪代謝の副産物であるケトン体を利用するというのだ。
極端な糖質制限はそのバックアップシステムを開くことに有効であるというアイスクリームエクストリームな主張も展開されているが、さてはて。
バックアップシステムが起動して、それが稼働する前に体調不良に陥って倒れたりしないか心配である。
うちの猫は捨て猫ちゃんで、当時は子猫で片手に乗るくらいの大きさしかなかったが、ぐったりして意識が朦朧としていた。低血糖の症状である。
人間でも低血糖症状は起きるが、低体温と低血糖は母乳を飲んでいない子猫が亡くなる大きな原因である。もし元気のない子猫を保護したなら保温してとりあえずすぐに糖分(砂糖水とかガムシロップとか)を与えると救命に繋がる。


あれはおかしい

テレビ朝日のドラマ『ドクターX』で大門未知子ドクターが術後に屋上かなんかかでガムシロップを幾つもコップに入れて飲む定番シーンがあるが、あれもちょっと問題だと思う。
おそらく手術に神経を集中して脳を使ったということを言いたいがためのシーンなんだろうけれども、却って大門医師の普段の食事や術前の食事が十分でなく体力精神力が万全ではなかったんだろうと思わせる。
単に疲れたから甘いものが欲しいということならば(長時間手術は重労働だとは思う)、健康体なのだから食事でも間食でもすればよいわけであり、ローディングということならば事前にやらなきゃ意味がない。
少なくとも医師がガムシロップをがぶ飲みしている姿を見せるなんてことは決して良いことではない。

最近のガムシロップは昔より小さ目になって13gのものが多い。糖度は60%くらいなので、含まれる糖質は7.8g。
糖に何を使っているかにもよるが、カロリーは1個31kcalくらい。
コップに何個くらい入れてるんだろう。10個くらいかな? そうだとすれば78gの糖質、310kcalを摂取している。糖質一気に摂りすぎ。血糖値が急激に上がってしまいますね。栄養的には不完全すぎる。

【12月6日追記】

1Cal=1000cal=1kcal 
昨日はCalで記載したのですが、分かりにくいかもしれないと思ったので、kcalに変更しました。意味的には同じです。

それから1箇所は単位の記入ミスがあったので、そちらも訂正しました。
  4kal/g(誤)→4kcal/g(正)





by yumimi61 | 2019-12-05 14:22