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羽化

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その日を包むたくさんの日常がある





セミの寿命は一週間ぐらいといわれている。
そのせいか人は、けたたましく鳴くセミをうるさいなぁと思いつつ、短い命を惜しんでいるのかと勝手に解釈を付け加え、
なんとも言えない哀愁を感じたりもする。

ところが先日、そんな思い込みを見事にひっくり返された。
それは次男の、セミの寿命ってどれくらいか知ってる?という質問から始まった。
私と長男は、考えるまもなく通説「一週間」と答えた。

しかしそれは「残念でした~~」で、次男の用意した答えは「6~7年ぐらい」とういうものだった。
すると長男がすかさず反撃。
「それって土の中にいる期間じゃん。出てからは一週間ぐらいなんだって」
次男も負けずに応戦。
「幼虫だってセミでしょ。学校で昆虫の森に行ったとき、そこの人がいってたもん。
セミの寿命は6~7年ぐらいで昆虫の寿命の中では長いほうだって」

ほほ~。そういわれたら確かに。

セミといえばつい脱皮後のセミをイメージしてしまい、セミの幼虫期間が脱落してしまう。
いや、セミは脱皮後の生存期間が短いこともあって「土の中に6年もいるのにねぇ」なんて言われて
幼虫期間が話題になることは他の昆虫より多いのかもしれない。
けれどやはり『セミ』とした場合、その幼虫期間は入れず、だからこそ短命の代名詞だったりもするのだ。
でも確かに人の寿命にだってちゃんと子供の期間が入っている。
よくよく考えれば子供の期間を入れないなんて失礼な話だ。

そっか。セミは昆虫界では長命だったのかぁ。

そこではたと考えてみた。
セミの一生は本当にそんなに切ないものなんだろうか?
幼虫とか成虫とかそんな区分けを無視すれば、圧倒的時間を過ごす土の中がセミの日常なんじゃないだろうか。
土の中に6~7年もいて、やっと地上に出られたと思ったら・・・なんていうのは人の勝手な思い込みで
セミはただ淡々と日常を送ってきたというそれだけのことなのかも。
まぁその日常が平坦でちょっぴり切ないの、なんて言われればそれはそれで「あぁそうね」なんて思ったりもするけれど。
どっちにしても、そう考えると人の一生もセミと似たり寄ったり。人生の大部分を占めるのは日常だ。
もぞもぞと動いて、食べては出すの繰り返し。
セミのように高らかに歌い上げることもなく逝ってしまうかもしれない人のほうがもしや・・なんていうのは考えすぎ。
セミが鳴くのは繁殖のため。人だって恋の一つや二つするだろうから、やっぱり似たようなもの。

なら、人もセミも切ない・・。
そんな結論?

そう、人生は最初から切ないものなんだろう。
希望というのは普通、先のことが分からないから持てるはず。
死ぬことがわかっている人生が切なくないわけがない。
出会っては別れての繰り返し、愛する人と死ぬまで一緒に添えたとしても、最後は別れなければならない。
生まれ出るということは切り離されるということで、死ぬということもまた切り離されること。
生も死も孤独だ。

あぁほんとに切ない。セミに心寄せるまでもなく切ない。

だけど逆に考えれば、人っていうのはすごい生き物だともいえる。
最終結果が見えているのに希望を描けるのだから。
いや、だから不幸なのか?
こうなるともうパラドックス。
延々と続いてしまいそうなのでこのへんで。


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by yumimi61 | 2007-08-27 21:20 | photo