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for one

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「number one」ではなく 「only one」でもない 「for one」


(2005年9月撮影。未発表。コンデジでの撮影)






『「私」から』   撮影2006.4.8   発表2006.8.16

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照らしているのか 照らされているのか 
私たちは互いに そんな風に


**************

この写真と言葉は以前、「相関関係」というタイトルでブログに載せたことがあるものなのですが
その時に頂いたコメントを見て、
これはストーリーになりそうなテーマだなぁって直感的に思ったことがありました。
それで何度か、どういうストーリーになるのかを考えたことがあるのですが
掴めそうで掴みきれずにいました。
でももしかしたら、それって本質的なことなんじゃないかなぁっていう風にも思っていて‥。
今日は、それをお話にしてみました。
といっても、いまひとつ掴みきれていないので、話として展開しきれず‥
「手紙形式」でのお話です。手紙といっても、フィクションですので、念のため。
グレー字部分をコメントより引用させてもらっています。

**************

「ねえ。二人をつないでいるものって、何だと思う?」
「信頼とか?愛情・・そりゃ照れるけど・・。」
「他には?」
「・・・。」
「世間の目だと思わない?世間が付き合ってる、って思ってること。」
「・・・。」


覚えてる? 私たちが別れるきっかけとなった言葉。
あなたが「二人を繋いでいるものが、世間の目」だって言ったこと。
私、すごく悲しくて、絶望的な感じさえしたの。
そのままケンカ別れみたいになっちゃったでしょ。
あの日、一人で帰るときは、もう誰にも会いたくなくてね、
前を歩くカップルの声も、商店街の賑やかな声も、ホームの女子高生の声も、
無邪気な子供の笑い声さえ、聞きたくない気分だったわ。
ただただ一人になりたかった。

それからは、毎日が悲しくて、苦しくて、
こんなにもあなたのことを好きだったのかって自分でも呆れるくらい。
一人でいるのに、思い出すのは、感じるのはあなたのことで‥。

夕暮れ、窓のカーテンを揺らす風にあなたの匂いを感じたし
キッチンに立った時には、ふいにあなたの手の温度と重さを肩に感じるの。
コップにね、少しだけ水が残ってるのを見ると、いつも少しだけ飲み残すあなたが
すぐそこに居るような錯覚をおこした。おかしいでしょ。
でもね、それで何となく思ったことがあるの。ホントに何となくなんだけど‥。
あなたが居たから、そういうことを感じてたわけじゃなくて、
そういうことを感じながら、他の誰でもない「あなた」という存在を
確認できてたんじゃないかなってこと。

いつかあなたはこんな事も言ったことあったよね?
「人の体の細胞は常に入れ替わってるんだよ。だから3日前の自分とは違う。」って。
そうあれは確か、3日前の約束をすっぽかした時のあなたの言い訳。
まぁそれはあなたらしい冗談だって分かってはいたけど、
それでもちょっと内心呆れたりもしてた。

でもね、そのことさえ今は少し分かる気がするの。
だって、先のことなんて分からないんだもん。
ずっと続くって思ってた私とあなたが、あんなことであっさり別れてしまったように。
それに過去の記憶だってかなり怪しいものよ。
あんなに怒って、憎らしかったケンカだって、今思えばすごく愛しく思ったりしてるんだもん。

いったい、いつの私が、どこの私が、本当の「私」なんだろうって思っちゃう。
でもそんなことから、見つけていくしかないんだよね、たぶん。
そこに、おぼろげな意味や価値を見つけながら。

私が住むこんな小さな世界にだって、いろんな人がいるでしょ。嫌になっちゃうくらいに。
そして、付き合うことも、別れることも、自由。
それは時として悲しいことでもあったりするんだけど。
だけど、そのいろんな人たちと
係わり合って、認め合って、過ごしていくしかないのかなって。
生きていくってことはそういうことなのかなって、ちょっと思ったの。
そしてね、あの頃の私をいちばん形作ってくれていたのは
きっとあなただったんだろうなぁって、そう思うの。
あの時、あなたが話した言葉。
「世間の目だと思わない?世間が付き合ってる、って思ってること。」
それって決して、投げやりな言葉じゃなかったんじゃないかって
そんなことに今頃気付いたの。

そう思ったら、また急に泣きたくなって、泣いたんだけどね。
でも今の涙はちょっとだけ気持ちいい涙でもあるんだ。
あなたはもうここには居ないけど、私はまた少しあなたを理解できたから。
それがとても嬉しかったから。嬉し泣きかな。

私はまだ「私」がよく分からない。
きっと、ずっと、分からないままなんだろうって思う。
でも、そのあやふやな自分を引き受けていこうとは思ってるの。
沢山の誰かに手を貸してもらいながらね。
あなたは「あなた」でいられてる?
きっと、あなたなら大丈夫ね。

一年も経って今頃なんだけど、でもどうしても言いたかったから。
いろいろありがとね。本当にありがとう。
あなたに出会えてよかった。

**************

昨日、終戦記念日。
靖国参拝は行なわれたみたいですね。
それに伴ういろいろな動きもあったりして‥。
正しい「世界」も、正しい「私」、なんていうものもなくて
認め合いながら形作っていくしかないのかなぁってそんな風に思います。

                          (最後の***以降の文は一部省略)


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『風に乗った青い鳥』   撮影2006.7.29  発表2006.8.3

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(つくり話です)

鳥になりたいと願ってた。切実に。
「青い鳥は自分自身」そう誰かが言っていたのを聞いたから。
ならば私だって飛べるはずって、あの日私は大学に退学届を出した。
その理由を同じ大学の彼に聞かれて
「青い鳥になろうと思うの。」
そう言ったら、彼、言葉をなくしてた。
それっきり、彼から連絡が来ることはなかった。
けれどそれだって、青い鳥になるための試練だって頑張ってきたのに。

私には夢があった。パティシエになりたかった。
日常の中の小さな非日常を自分の手で演出したい。
それによって誰か喜んでくれるなら、そんな幸せなことはない、ずっとそう思ってきた。
わかってたけど。この世界は下積みが長いことも、
ケーキ作りは科学と言われるぐらい理論的な要素が含まれていて
私にはあまり向いていないことも。
だけどそれ以上に好きだった。
いつかオリジナリティ溢れる自分だけのケーキを作ってみたかった。

2年間専門学校に通った。運良く、就職も出来た。
けれど毎日は、たらいのようなボールに卵を落とし続ける日々。
フルーツの切り方が悪いと叱られ、オーブンの設定温度が違うと怒鳴られる日々。
今日もまた怒られた。
プリンを焼くための天板に張るお湯の量が少なかったからだ。

「落下寸前‥青い鳥」
思わずひとりごとが洩れた。

「何か言った?」
そう話し掛けてきたのが、このお店では3年先輩となるキミだった。
その夜、キミはさんざん私の愚痴に付き合ってくれた。
「大学の教室からみた外の世界って、ずいぶん広くて自由に見えたけど、そうでもなかった。」
キミは否定しなかった。
「願いが叶ったところで、その先が自由とも限らないしな。」
キミはそうも付け加えた。

その夜、私たちは少しだけ特別な関係になった。
それが愛なのかどうなのかは、よくわからないままに。

「今度の休み、行っていい?お昼作ってやるから。」
そう言われたのは、それから一ヶ月ぐらいたった頃。
スーパーの袋をぶら下げてやってきたキミは、小さなキッチンで手際よく何かを作っていた。
「よしOK。」

お皿をテーブルに運びながら、キミが言った。
「今日でお店に来て1年でしょ。頑張ったね。
今日のお昼はそのプレゼント。なんだかわかる?」
言ってる意味がのみ込めてなかった。
「・・・・」
「ジェノバソースグリルチキン。
青い羽のついた鳥ってこと。ほらソースが羽になってるでしょ。
まぁ、青たって、緑っぽいけどさぁ。一応鳥だし。ねっ。きっと飛べるよ。」
「青い・・と・・り・・」
「あっそうそう僕も飛ばないと。」
そう言って、キミは2人分のお皿を並べて置いた。

青い鳥。 あの日話した青い鳥の話・・ 覚えてくれてたんだ・・

涙がこぼれた。
こぼれたなんてもんじゃなくて、号泣。
ぐしゃぐしゃになって、キミの肩にもたれて泣いた。
「ひとりじゃ、ないでしょ。」
そう言いながらキミがそっと頭を撫でてくれた。

キミはもしかしたら私以上に‥。

キミが風に見えた。
この小さな部屋に心地よい風が流れてた。

何だか本当に飛べる気がした。
青い鳥は本当に飛べる気がした。

出来ればいつか私も風になりたい。
出来ればそれは、キミにとっての。



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『cross』   撮影2006.7.21  発表2006.8.2

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失望と、希望
死と、生命
闇と、光

すべては cross して
いくつもの人生が cross して
君と僕が cross する




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『君が箒星なら』   撮影2005.10.2  発表2006.8.1

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BSアンテナをベランダに取り付けながら君に言ってみた。
「パラボラアンテナの仕組みって知ってる?」
「知らなーい。」
容易に想像できた答えではあったけれど僕は続けた。
「軸に平行に入った光や電波が放物線で完全反射すると必ず焦点に集まるんだ。
その性質を利用したのがパラボラってわけ。」
こういった類のことは君の苦手な分野だってことはよく知っていた。
だけど僕は、君が見せるちょっと困ったような、呆れたような顔を可愛いと思っていたし、
その後に導かれる〝君らしい見解〟を聞くのがすごく好きだった。

「言ってること全然意味わかんないんだけど。」
「放物線っていうのはね、横に引かれたまっすぐな線、準線って言うんだけど。
それと焦点の距離が等しい点の軌跡なんだ。
放物線の焦点の性質を利用してるから、パラボラっていうのはこの形なわけ。」
「ますます、分かんない。」
「つまり、この部屋が焦点とするよ。でね、あっちの国道が準線。わかるよね?」
「うん。」
「その国道からの距離とここからの距離が同じ場所をいっぱい見つけるんだ。
あのコンビニあたりとか、あそこの神社とかもそうかな。
その点を結んでいくと放物線が描かれるんだ。」
「へーそうなの。それって絶対?」
「うん、絶対に。」

「あっそうそう、太陽も焦点なんだよ。」
ベランダに差し込む日差しを背中に感じて、僕は付け足した。
「惑星は、太陽を焦点に軌道を描いているんだ。君の好きな箒星もね。」
「あっ、それなら聞いたことある。えーっと・・ そう、ケプラーの法則!」
君からケプラーの法則なんて言葉が出てくるなんて思ってもみなくて、僕は笑った。

君はふざけた笑顔をみせて続けた。
「じゃあ、私の法則ね。あなたが焦点で、私はそのまわりで放物線を描く箒星。
あなたが私を描いてくれるの。だからね、ずーっと一緒っていう法則。」
君の笑顔は夏の日差しより眩しかった。

本当は付け加えなきゃいけないことがあった。
君の言った【ケプラーの法則】は楕円軌道で、放物線軌道じゃないんだ。
回っている箒星はふつう楕円軌道。
確かに箒星には、放物線軌道をとるものもある。
それは【ニュートンの方程式】から導きだされたものだけど。
でもその放物線の箒星っていうのは・・・
一度焦点である太陽に近づくと太陽系の外に出てしまい、
二度と戻ってこないんだ‥。

僕はそういう法則がとても好きで、
この宇宙のことは全て法則に、絶対的法則に、従ってるって考えてきた。
相対的な見方は真実を薄める、そう思ってきた。
だから【アインシュタインの相対性理論】だって信じてなかったのに。
君に出会うまでは‥。

でももし君が、放物線を描く箒星だというのなら、
僕は【ケプラーの法則】も【ニュートンの法則】もいらない。
僕はアインシュタインになろう。
君の作った法則を何よりも信じるよ。
とてもシンプルに、導くものは「君が好き」。

どうやら君が僕の焦点みたいだ。



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『君をみつけた窓』   撮影2006.7.29  発表2006.7.29

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(小さな小さなお話しのようなものです)

途切れなく言葉を喋っていながら
何にも喋っていないような感覚に陥ることがしばしばあった。
「へぇそうなんだ」と相槌打ってくれているのに
何ひとつ届いていないような哀しみに襲われることがよくあった。

そんなことを思いながら外を眺めていたら、誰かが来る気配がした。
「何してるの?」って。
「虹を見てるの」
ホントは虹なんて出てなかったけど。
「ほんとだーキレイだね」その人は言った。
「虹にさぁ願いかけると叶うんだよ」とも言った。
「そうなの? ‥じゃあ」
それを信じたのか、信じてなかったのか
自分でもよく分からないけど、手を合わせてつぶやいてみた。


「この映画が好きなの」
「あっいいよね。色がよかった」
「この音楽、好きなの」
「わかるわかる、最後の音の余韻がいいよね」
「この写真が好きなの」
「うん、見えてないところがいいね」

内容でも、俳優でもなく、「色」と言った君が
歌詞でも、メロディでもなく、「余韻」と言った君が
被写体でも、構図でもなく、「見えてないところ」と言った君がとってもいいと思った。

その話を友人にしたら、案の定、笑い飛ばされた。
「そっちのほうが全然さっぱり意味分かんないじゃん」って。
まぁ、そうかな。そうだよね、ふつう。
でも、私には分かったんだ。
同じ言葉を話す人かもしれないって、そう感じたんだ。
それはひどく感覚的なことだから、言葉にしたら全て嘘くさくなってしまう。
けれどその時、友人の言葉によって、私の中では確信に近いものになった。
何だかすごく嬉しくなって、何だかすごく可笑しくなって、友人とふたり意味なく笑いあった。


始まりはいつも何気ない。
その意味を知るのはもっとずっと後のことなのかもしれない。
けれど。
あの日確かに君という存在を見つけた。
きっとそれは、あの窓にかかった虹が運んでくれたんだって思う。
あの時虹にかけた願い‥ それこそが‥。


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『空の写真』  撮影2006.4.21  発表2006.4.22

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写真は真実で 写真は真実じゃない


心に写る風景は いろいろ
   



by yumimi61 | 2007-12-28 22:46 | photo