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やがてそこに。


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ナツ

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君と一緒に冬を見ようと決めたんだ






うちには猫が一匹いる。
一昨年の夏に我が家にやってきた。捨て猫だった。
そのことは当時のブログに簡単に書いたことがあるのだけれど、その経緯については長くなりそうなので端折った。
今日はそれを書こうと思う。

三匹の子猫が、息子達が土曜日曜にサッカーの練習をやっているサッカー場の自販機の前に捨てられていたそうだ。
そうだ、というのは、私がそのことを知ったのは日曜日で土曜日の様子を全く知らないからだ。
子猫が三匹。土曜日には子供達の後をチョロチョロと追い掛け回すほど元気だったという。
だとすれば、捨てられたのは金曜の夜か、土曜の早朝だろう。
子猫を捨てた人は、週末サッカー場に子供が集まってくるということを知っていたのだろう。


そして、日曜日。息子を迎えに行くと、息子が見当たらない。
他の子に聞くと、サッカー場に倒れていた猫を連れて、もう一人のお友達と一緒に近くの交番に行ったという。
そういえば前日、息子は「ねぇ猫飼ってもいい?」と私に聞いてきた。
そんな事情を知らなかった私は「うちには犬が二頭もいるしダメ」と言ったのだが
事情を知っていたとしても恐らく「いいよ」とは言っていなかったであろう。
息子が、頼るべきはおまわりさんと思っても不思議はない。
おまわりさんなら何とかしてくれるかもしれない、そう考えたのだろう。
そのお友達のお母さんと急いで交番に行って見ると、交番の横に子供が二人座り込んでいる。彼らだ。

「交番では生き物は預かれないんだって。飼い主は自分で探して、って言われた‥。おまわりさんって案外冷たい」

おまわりさんの気持ちはよく分かる。捨て猫を交番で引き取っていたら、交番は猫だらけになってしまう。
しかし、頼るべきはおまわりさんと思っていた子供の落胆もよく分かる。
息子の腕が小さな子猫を抱き、隣の友達が子猫を撫でている。
子猫は、もう自分では動くことも、鳴くこともできない様子で、口の周りが異様に汚れていた。

「このままだと死んじゃうかもしれないから、うちに連れて行くけど、うちではずっとは飼えないよ。
飼い主さんが見つかったらお別れしちゃうんだよ。それでもいい?」
それが息子に出した交換条件だった。
捨て猫に貰い手がつくことはなかなか難しい、そのことは十分に分かってはいたけれど
それでも私はこの時点で猫を引き取るつもりはなかったのだ。

しかしなぜか、この猫はうちの猫になってしまう。
一時期健康状態に問題がありそうだったことや‥ まぁ理由はいろいろあるのだが
決定的だったのは、
一緒に捨てられていたきょうだい猫の話を聞き、その猫を見てしまったことにあるかもしれない。


三匹のうち二匹は、薄茶と白のブチで、その二匹だけを土曜日のうちに拾っていった人がいたそうなのだ。
翌日ぐったりとしていた猫は、選ばれなかった一匹・・・。
選ばれなかった猫は、どんな気持ちでその夜を過ごしたのだろうか。
前日元気そうに見えたという子猫は、翌日にはもう動けなくなるほど衰弱していた。


その二匹の猫を拾っていったのが、実は息子の同級生の女の子の家だったと後で子供から聞き、
これまた偶然に私はその子猫を見かけてしまう。
地域の子供会で行なわれた夏祭りに子猫二匹を抱えて、その女の子は来ていた。


毛足がやや長く、丸っこい顔をした可愛い猫だった。
「あの猫可愛い~」なんて言おうものなら
必ず息子に「じゃあ、うちの猫が可愛くないって言うの!」と叱られるのだが
一般的にみれば間違いなく可愛いと修飾されそうな猫だった。
うちにいる猫より随分と元気で、大きそうに見えた。
うちにいる猫は、その時とてもまだ抱いて外出できるような状態ではなかった。
何だか無性に泣きたくなった。やるせなかった。

二匹も拾って育ててくれているご家族にはもちろん頭が上がらない。
私がその人たちに何か言うのは間違えている。
私なんて飼うあてもなく、うちに連れて来たりした人間なのだ。
どっちかといったら、非難されるべきは私のほうだろう。
分かってる。
ブログに捨て猫のことを書いたとき「偽善」だと書かれたじゃないか。
猫の写真を見て「不細工な顔をした黒ブチの猫」と書いた人がいたじゃないか。
いや、その前に「可哀想だね」と言いながら、猫のすぐ横を素通りした大人だっているじゃないか。
元を正せば、捨てた人が一番悪い。
もしかしたら、他にもきょうだいはいて、三匹は同じように選ばれなかった猫だったのかもしれない。
なにを考えても気分は晴れなかった。
そんな私の横で、猫はみゃあと力強く鳴いた。あの時だったかもしれない。


名前は『ナツ』。
ブログで捨て猫の話を読み
『インク』という思い入れある猫の名前をもしよろしければ一時的にでも使って下さいと
おっしゃって下さった方がいたので(その節はありがとうございます)
しばらく『インク』と呼んでいたのだが、なにしろ先住犬の一頭が『リンク』という名前なので
呼ぶと区別がつかないらしく混乱を招いたので
うちの猫にしようと思った時点で新たに名前をつけた。
猫の正確な誕生日を知る由もないが、動物病院の先生が7月ぐらいとおっしゃっていたのと
出会ったのが8月夏だったので・・『ナツ』と。


ナツは、窓から外を眺めるのが大好きだ。
時々、こうやって家の中に閉じ込めておくことが本当に幸せなんだろうかと、胸がチクチクと痛くなるときがある。
時々、道で猫が車に轢かれて死んでいるのを見ると、胸がドクンと痛くなってナツを想って泣きたくなる。

ナツは、冬と夏とどっちが好きなんだろう。
二回の夏と、二回の冬じゃ決められないかな。

ねぇナツ、雪が降ったよ。去年の冬は雪降らなかったもんね。ねぇナツ、これが雪だよ。

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あら、家の中にも雪。

こちらは根雪。

根雪とはちょっと違うなぁ・・

掻いても掻いても降ってくる雪。

掻くから掻くから降ってくる雪。

きれーい。

違う違う違う違う・・・・・・・・・・・・

ナツーそれだけはやめてぇ~




(トップに使った写真は、去年雪を夢みて(?)撮ったものです。合成写真っぽいのですが、合成ではありません。)



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by yumimi61 | 2008-01-23 15:18 | photo