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共生 *3

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君が、好きだよ





今年の春先の出来事。
学校から帰ってきた長男が私に尋ねてきた。
「ねぇ、犬の血統書ってなに?どういう意味があるわけ?」
「どの犬から産まれたとか家系が書いてあって、血筋とか、間違いなくその犬種ですよって証明するものなんじゃない」
「ふーん。うちにもあるの?」
「リンクは病院でもらった犬だからなかったけど、ロンはあったよ。でも、必要ないから捨てちゃったけどね」
(正確にいうと、購入後送付されてきた血統書を封に入れたまま、テーブルの上に置いておいたら、当のロンに端っこをかじられたのだった。
そうでなければ、保管くらいしておいただろうが、どうせかじられちゃったし、必要もないと思ったので処分したというわけ。)

私がそう言うと、長男の顔はぱっと明るくなって、声のテンションがあがり、一気に話し出した。

「今日、先生が言ったんだ。先生の家で、トイプードルの子犬が何匹か産まれたので、誰か欲しい人がいたら譲るって。
血統書付きの犬だから本当なら20万円くらいするけど、5万でいいって」
「学校でそんなこと言うんだ~」
「オレさぁ、そういうのすっごくヤなんだ!血統書付だからって、なにそれっ」

彼はどうやら、先生が学校でそういう話をしたことより、「血統書付だから」と言ったそこにひっかかっているようだった。


子供は意識的にではないにしろ、気づいているのではないだろうか。

多くの人が、人間のクローンや遺伝子操作には眉をしかめる。
そうじゃないとしても、かなり慎重な態度をとるだろう。
ところが、動物になると途端にその感覚が緩くなる。繁殖はそれに近いことが行われている。
命の大切さを説いたり、動物を人間のように可愛がっていても、
そういう人にかぎって、端から人と動物を同等な立場には置いていないということに、気付いていない場合が多い。

人間に置き換えてみてほしい。
生まれた子供たちがすぐに親兄弟と引き離され、他の人に買われていくとしたら・・。
障害児や能力のない子は認めない、可愛くない子は捨てられて当然、親の素性のわからない子は生きる資格がない、そう言われたらどうだろう。


学校も社会も、血統書作りに必死。命も繋がりもその程度のもの。血統書が作れそうもない子供たちはそこに失望し、脱落していく。
なんだかそんな風に思えてしまった。


子供たちはもともとは純粋で平等だ。そうじゃないものを吹き込んでいくのは大人たち。


親になるとき、誰もが願うはずなのだ。多くは望まないから、どうか健康で生まれてほしいと。
そして、よしんば、障害や病気を持って生まれたとしても、それを引き受けて生きている親は多くいる。

命は、玩具でも、ゲームでも、ファッションでも、ステータスでもない。
血統書なんてなくたって、生きる権利がある。



(犬の話をした学校の先生は、とても熱心ないい先生です。長男も私もその先生を嫌っているわけではありません。)


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by yumimi61 | 2008-11-15 01:16 | photo