by and by yumimi61.exblog.jp

やがてそこに。


by yumimi61
プロフィールを見る
画像一覧

2018年 07月 20日 ( 1 )

続続続続・気温(湿度)

今回は湿度についてです。
e0126350_17482142.jpg

6~9月の各月平均の相対湿度(単位:%)の戦後と戦前の変化を、東京と前橋で比べてみた。
東京と前橋の差はほとんどないと言ってもよいのではないだろうか。
戦前と戦後の比較では戦後のほうが低下している。

空気に含まれる水蒸気量が同じならば、相対湿度は気温が高くなるほど下がる。
気温が高いほど飽和水蒸気量(含むことが可能な水蒸気量)が大きくなるからである。
東京も前橋も戦前よりも戦後のほうが2度前後平均気温が上がっているのだから、戦前と戦後の水蒸気量が同じだと仮定すれば相対湿度が下がるのは当然のこととなる。
では水蒸気量は戦前も戦後も同じくらいだろうか?

水蒸気量に大きく影響を与えるのは海だろう。
海に囲まれた島国である日本は、広大な大陸内部に比べれば、放っておいても多湿環境にある。
さらに太平洋高気圧などの影響から暖かく湿った空気が流れ込みやすい。前線もできやすく雨が降りやすい。
そのほか森林や田畑や地面も水蒸気を発生させる。
もっと細かいことを言えば人間も常に水分(呼気・汗・尿など)を出している。
人間が暮らすことで発生する水分もある。化石燃料の燃焼時にできる水分やエアコンの排水など。

環境変化が水蒸気量に与えた影響はどんなものなんだろうか。
海に囲まれているという点については昔も今も変わらないが、例えば東京では森林や田畑が減り、人口が大きく増え、アスファルトやコンクリートも増えた。
水蒸気が増える要素もあれば減る要素もあって収支としては同じくらいと考えてよいのかどうか。


実は東京都と群馬県の両都県はどちらも年平均相対湿度が低く、「湿度が高いランキング」では最下位を競う間柄である。
高いのは日本列島の両端となる沖縄と北海道。
でも同じ都道府県内でも山の方と都市、あるいは地形などによって湿度って違うような気がする。
どこを基準に都道府県にしたのかという問題はある。
代表的な観測所1つの数値なのか、同一都道府県内のアメダス全部を足して平均を出したのか。
それとも同一都道府県内にはそれほど差異がないのだろうか。

統計メモ帳 年平均相対湿度
e0126350_17483039.jpg
これらの測定は地上にて手の届く範囲で行っている。
湿度減少は地上でのことだし、私が調べたのは東京と前橋と他いくつかだけ。
全国どこでも湿度が減少しているのか確認したわけではない。
霧は私達の生活圏にも立ち込めるものだが(霧の減少の報告はある)、雲はそんな下にできるわけではない。
雲は上空に出来て、雨は空の上から降ってくる。
つまり何が言いたいかというと、上空と地上付近では気温は違うということである。上空のほうが低い。
気温が低くなればなるほど飽和水蒸気量は減少する。
高温よりも簡単に飽和し水(液体)となる。空で液体となったら下に落ちるしかない。
私は前に「飽和水蒸気量が減少しているのでは?」「寒冷化では」と書いたことがあるが、それはそういうことである。
雨がどーっと降ることが多くなったのは上空で飽和水蒸気量を超えてしまうことが多くなったからではないかと思ったのだ。
飽和水蒸気量を超える理由は、これまでと水蒸気の量が変わらないとするならば気温が低くなったからと考えるしかない。
地上の気温の高さや湿度の低さに気を取られてしまうと見逃しやすいことではないだろうかとも思っていた。


「東京砂漠」は東京オリンピックの頃から始まった 東京の相対湿度の記録 2017/2/25
饒村曜 | 気象予報士/青山学院大学・静岡大学非常勤講師

東京砂漠
東京オリンピックが始まる数か月前の昭和39年夏、東京は異常渇水と猛暑にみまわれていました。7月22日から8月19日まで連続して真夏日が続き、8月には東京区部で1日15時間断水という異常事態となっています。
このときに生まれた言葉が「東京砂漠」で、その後、都会生活の味気なさを表現する言葉として定着しています。
また、昭和51年には内山田洋とクールファイブのヒット曲の題名にもなっています。

東京の相対湿度は、19世紀後半には年平均で70%台後半でしたが、次弟に減少し、東京オリンピックの頃から60%台前半となっています。近年は60%を切ることも珍しくありません(図3)。
e0126350_00294639.jpg

砂漠地帯の国での湿度の観測を行っているところは少ないのですが、リビアのトリポリで57%など、砂漠地帯の国でも、人が多く住んでいる場所での相対湿度は50%台です。
東京も砂漠の都市に近くなってきたと言えなくもありません。

※アンダーラインは私による。
真夏日とは最高気温が30℃以上。猛暑日は35℃以上。

1964年におよそ1ヶ月も連続して真夏日が続いたという話が書かれているが、話の中心は気温ではなく湿度である。
「卵が先か鶏が先か」ではないが、「気温が先か湿度が先か」、「冷房が先か温暖化(ヒートアイランド)が先か」ということにも通じてくる。
堂々巡りとなり根源が分からない(見えない)。ことによっては負のスパイラルに陥る。
でもどちらにしても双方は切っても切れない関係にあるということは言えそうである。

同じ水蒸気量で気温が上がれば相対湿度は下がる。これは気温を先にした考えである。
湿度の低下(水蒸気量の減少)を先に考えた時に、どうして気温が上昇すると言えるのかと言えば、空気中の水蒸気と二酸化炭素は太陽光を吸収して日差しを弱める効果があるからである。
空気に水蒸気が少ない状態(湿度が低い)時のほうが日差しは強い。太陽光が地面や地上の建物により強く届き、物質の温度を上げやすくなる。
そうした物質は気体よりも伝導性に優れていて熱しやすく冷めやすい。つまり熱を外側の気体に伝える。放熱するのである。だから結果的に気温も上がっていく。





[PR]
by yumimi61 | 2018-07-20 18:23