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2018年 08月 14日 ( 1 )

アメリカの名目GDPと実質GDPの推移。
前記事では名目GDP推移の各国比較グラフに私がアメリカの実質GDP推移を大ざっぱに記入したが、こちらはアメリカのみのちゃんとしたグラフ。(グラフはガベージニュースより)
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長いこと名目GDP世界ランキングが2位で1位のアメリカに次ぐ経済大国を自負してきた日本。
だけど・・・
GDPが大きいだけで経済大国として優越感に浸るという姿をよく目にするが、企業経営や国家運営の優劣、人々の豊かさは一切表していないと言ってもいい。
これは昨日書いたこと。

日本はGDP世界ランキング2位の座を2010年に中国に譲ったが今度は対外純資産額が引っ張り出されることになる。
対外純資産額が長年世界1位で日本は世界1のお金持ちであると自負している人が多い。

ちなみにアメリカの名目GDPと実質GDPが入れ替わった時期(物価上昇に転じた時期)と、中国の名目GDPがぐーっと伸びてきた時期はほぼ同時期である。
これによって中国が経済大国の仲間入りをしたと言われるようになる。
しかし人口が既存先進国の追随を許さぬほど多いので、1人当たりのGDPはなかなか大きくならない。国の経済の国際競争力は思うほどではないかもしれない。
これも昨日書いた。
もし中国の人口が間違えていて、「14億人なんてどこにもいないよ」ということになれば、話は変わるけれど。


対外純資産
国が海外に保有している資産から負債を除いたもの。具体的な形態は,資産としては外貨準備,銀行の対外融資残高,企業の直接投資残高などがあり,負債としては海外からの証券投資,借入金などがある。

日本政府の借金は膨大である。世界で類をみないほどの借金大国。
それを問題にすると、必ずや「資産があるから大丈夫!」と言い出す人が出てくる。
財務省の誰かが作ったらしいバランスシートではバランスが取れておらず資産不足なのは一目瞭然にも関わらず。
すると今度は対外純資産が持ち出されるのである。
「日本は世界1位の債権国(外国にお金を貸している国)だから大丈夫!」と言うわけだ。
だけど勘違いしてもらっては困る。
対外純資産額は日本政府のみの純資産ではなく民間の金額が含まれている。
日本政府が借金で首が回らなくなった時に、対外資産を持っている民間の金融機関や企業や個人が「私達の資産をどうぞ使ってください」と惜しげなく寄付すればよいが、そんなことをすると思いますか?

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【2016年末の日本の対外資産額と負債額】
※千億の単位を四捨五入。
左側の数字が資産額(日本が外国に投資したり貸している金額)で、右側の数字が負債額(日本が外国から投資されたり借りている金額)。
 1.直接投資 159兆 27兆
 2.証券投資 453兆 324兆
 3.金融派生商品(デリバティブ) 43兆 45兆
 4.その他投資(預金や現金の貸し借り) 200兆 251兆
 5.外貨準備 143兆 -
 <合計> 998兆 649兆 ⇒ 資産額998兆-負債額649兆=純資産額349兆

純資産額349兆円の保有者内訳
 中央銀行・政府 33兆
 預金取扱機関 56兆
 その他金融機関 253兆
 その他 7兆

349兆円のうち316兆円は民間の対外純資産である(民間比率91%)。
中央銀行は公的なものとして政府と一緒にしてあるが、日本銀行の政府出資割合は55%であり、45%は民間である。
さらに日銀への出資者は経営に関与することが出来ないことが日銀法によって定められている。
 
資産の内訳でみると一番多いのは2の証券投資である。
証券投資は利子や配当、売値と買値の差額利益(利ざや)などを目的に証券を購入する投資。間接投資。
金融機関自体が行っている投資の他に、銀行や証券会社を通しての企業や個人の投資もある。
国民の年金積立金などもこうした投資に利用されており、国内資産と対外資産がダブりで数えられていることもあると考えられる。

1の直接投資は経営参加を目的とするもの。
株式を購入して議決権や経営権を取得したり、既存の外国企業を買収したり、新たに工場などを建設したりする投資のこと。
企業経営者や大口投資家が行うことが多い。
日本企業が別会計の外国法人を設立して、そこに投資(資本参加や工場建設)することもあり、対外資産といえど元々が日本企業絡みということもある。

アメリカの対外負債が大きいのは、国債の外国保有率が高いからであろう。
日本とか中国とかアメリカの国債を多く保有している。それを日本から見ればアメリカに投資しているということになる(対外資産)。
日本の国債は国内保有率が非常に高い。もしあれがほとんど外国に出れば、アメリカ並みの対外負債となる。日本ほど国債を自国で抱え込んでいる国はないのではないだろうか。
投資する人の投資というものに対する姿勢(例えばハイリスクハイリターンを狙うのか、ハイリターンではないが安全で着実に利益が出そうなところに投資するのか、リスクやリターン度外視で純粋に支援したいから投資するのか)にもよるが、対外純資産の債務というのは外国から投資されていることでもあるので、ある意味においては対外債務が高いということは魅力があったり信頼がある国とも言える。
なんだかんだ言っても世界の中心であるアメリカには外国から進出してくる企業が多い。そうとなれば必然的に外国からの投資額(アメリカの債務額)は大きくなる。でもそれは国債と違ってアメリカ政府が返さなければならないお金ではない。




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by yumimi61 | 2018-08-14 14:44